先日、車庫上収納について お問い合わせをいただきました。
車庫上収納で検索して、私を見つけてくださったようでした。
過去のブログやコラム投稿、また画像検索などで、検索して、たどりついてくださるのでしょう。
大変、うれしく思います。
さて、今日は、そんなことで、車庫上収納の施工実例をまとめてみました。
手がけさせていただいた中から、2軒のお住まいをご紹介したいと思います。
いずれも都内23区内のお住まいです。
都内の限られた敷地内での建築ですから、スペースをできるだけ有効に使いたい、という建て主様のお気持ちから生まれる収納です。
建て主様からご要望をいただかないと、通常は、はじめからは設計はしない空間です。
当然のことながら、造ればコストもかかりますので。
一軒目は、ごく普通の2階建。敷地と道路の高低差はないお住まいです。
駅の近くで、近隣商業地区、第2種高度地区に2階建の建築なので、高さの制限に余裕もありました。
勤めていたビルダーのいつもの標準階高よりの階高より少し高めに設定して、車庫上収納を造ることに致しました。
ビルトイン車庫に駐車するお持ちのお車は軽自動車ミラ1台。車高1350mm仕様のものでした。
車庫天井高さは、約2mになるように致しました。
車庫の奥、正面に、このお住まいの建て主様の日曜大工の作業場と、車庫上収納に上がる階段を付けました。
作業場と、天井に見えるのが、車庫上収納へ上がる収納式階段です。
小屋裏収納に使われる階段を取り付けいたしました。
部屋は、作業場なので、換気扇を付けました。
コストを抑えるため、天井も壁も化粧石膏ボードを貼っているだけなので、壁紙は貼っていません。
ですので、はしごのふた面もベニア張りのままです。
「仕上げはなんでもいいよ。」と、確か建て主様のご要望であったと思いました。
床は、車庫の延長ですから、コンクリート打ち。
棒で、はしごのふたを開けて、折りたたみのはしごを引き出して・・・・
さて、車庫上収納内へ。
天井高さは、約950mmです。95cmです。
床は28mm厚の合板を貼ってそのままを仕上げとしています。
壁も天井も化粧石膏ボード張り仕上げ。壁紙の模様のついた紙を貼ってある石膏ボードです。
照明は、建て主様が建替え前の以前のお住まいで使用していた、照明器具をもったいないのでそのまま利用されました。
車庫上収納の広さは、14.9㎡。4.5坪の広さです。
広さは、収納のしたの階の面積の1/2未満であれば、許可になります。
次のお住まいは、2階建+ロフト付+車庫上収納付です。
道路と敷地の高低差約850mmあったので、その分、車高上収納の高さも1400mmいっぱいまで確保できました。
車庫になる部分は、既存の土を掘ったようなかっこうです。
高低差があるため、玄関前には、階段があるお住まいです。
お車は、ステーションワゴン、ビアンテという車種でした。車高は1830mm。
車庫の天井高は2000mm、2m確保しました。
照明器具を天井に取り付けすると、車に干渉する可能性があるので
壁付けの照明にしています。
車上収納に上にある2階の洋室から、収納に入ります。
600角の床下点検口を取り付けし、そこから収納に入ります。
大手ハウスメーカーM社の仕様である違う部屋からの水平入りは許可に我々には許可にならないんですよね。
あの手法は、M社が型式認定を取得していると思われます。
この点について、建て主様からよくご質問をいただきます。
点検口をあけて、スチールはしごを降りて収納へと入ります。
こんなスチールのはしごは、規制品ではないので、オーダーで造りました。
ちょっと降りるのが怖かったと覚えています。
下へ降りてゆく途中に照明器具のスイッチを設置。
はしごは、ぶらぶらさせると危険ですから、床と壁にしっかり固定しています。
収納の広さは、9.66㎡。2.9帖。こちらはちゃんと壁紙も貼り、床もフローリング仕上げです。
部屋から入るので、こちらも高断熱高気密の室内になり、空調も付けています。
もちろん換気システムの計画もしております。
車庫外観写真にも写っている窓がついています。
車庫上収納を計画する場合、基本的には、天井高さは最大1.4mまで。1.4mを超えると、階数として計算されてしまいます。
たとえば、2階建の家でも、3階という扱いになり、建築基準法的にも扱いが変わってきてしまい、規制も厳しくなります。
また、今回の実例でご紹介したように、階高や、道路と敷地地盤面の高低差によって、車高上収納の天井可能高さも異なってきますのでご注意ください。
それから、同じ木造住宅でも施工会社によって構造も若干違いがあり、階高の設定も違ってきますから、
ご要望を、施工されるビルダー等に相談されて、実際に具体的に図面を引いてもらうとよいです。
東京都内の場合、敷地も限られており、道路斜線制限や北側斜線制限をかわしながら、その中で階高も上げて行くのは、
CADで精密に図面をひいてゆかないと実際にどれくらいの広さや高さが確保できるかは解りません。
細かい要望にもこたえてくれるビルダーや設計者にめぐりあえるとよいですね。
posted by 野瀬有紀子
いつも応援ありがとうございます。
お手数ですが、見ましたよ、のサインにポチっと押して下さると嬉しいです。
***********************************
<女性建築士、インテリアコーディネーターと考える住まいづくり>
のせ一級建築士事務所
住まいの建築、リフォーム、購入を考えていらっしゃる女性のためのセカンドオピ二オン専門の建築士事務所です。
●専門家プロファイルもどうぞご覧ください。こちらの問い合わせフォームからご連絡いただいてもOKです。↓↓↓
http://profile.ne.jp/pf/nose-architect-noseyukiko/