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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 FC琉球vsFC町田ゼルビア

2020-12-28 19:30:58 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の琉球の記事はこちら(41節・水戸戦)
※前回の町田の記事はこちら(37節・群馬戦)

ここまで今季の琉球の総得点は58で、前年(57)より僅かに上回っており、失点数においては激減(80→60)を見せています。

今季開幕前に樋口靖洋監督が「70回ガッツポーズしたい(≒70得点挙げたい)」という趣のコメントをしていました(うろ覚え)が、今季はリーグ全体で見ても、70得点以上挙げているクラブは皆無。
前年から総得点は1197→1119、平均得点は2.59→2.42と減少傾向が顕著。

前年ダントツトップの柏(85得点)が昇格して居なくなったという要素もありますが、やはりイレギュラーなシーズンによる過密日程の影響が大きいでしょう。
コンディション不良による攻撃陣の不振だったり、コンディションを優先して試合中にも意図的なペースダウンを図ったりで、無理に攻めない・攻めていけないという場面が増えたからだと思われます。
安定度の面で増した感がある今季の琉球の成績も、そんなリーグ戦全体の傾向による副産物の賜物とも考えられ、正念場は来年やって来るような気がします。

そんな琉球の最終節は、ホームで町田を迎えての一戦。
冬に入ったこの季節、ホームが沖縄というのは一種のアドバンテージになり得ますが、前節の関東遠征から中3日とあっては気候に慣れるのにも一苦労でしょう。(しかも前々節は沖縄)
開始早々の前半1分、右サイドからの田中の低いクロスから、小泉が繋いで風間宏矢がボレーシュート(枠外)と幸先良くシュートでの入り。

しかしその直後の2分、ゴールキックからのクリアボールを高江が拾って町田の攻撃、パスを受けたジョンチュングンがドリブルからミドルシュート。(味方の安藤に当たる)
すると以降は一転して町田のペースに。
少ないパス数で前線に持っていく町田の基本スタイルで、再三琉球を押し込んでいきます。

それでも町田はラストパスが繋がらず、琉球はボールを握りつつ長短のパスを交えるも中々チャンスを作れず。
双方シュートを撃てない時間が続いていましたが、16分に均衡が破れます。
吉尾が右サイドでパスカットして町田の攻撃、そのままドリブルで前進したのち、エリア手前でカットインから思い切ってミドルシュート。
これが豪快に左ゴールポストを叩いてゴールへと突き刺さる、目の覚めるようなゴールとなり町田が先制点を奪いました。

同時に琉球にとっても目の覚める失点となったか、以降はペースを握り主体的な攻撃を繰り広げます。
20分には風間宏希の縦パスから小泉→池田→田中と繋がり、田中がエリア内右へ進入してシュート気味のクロスを入れるもGK福井がセーブ。
一方の町田も25分に敵陣でのカットからショートカウンター、エリア内で平戸が受けてシュート(GK田口キャッチ)と、双方持ち味を出して相手ゴールを脅かし。

30分には琉球が決定機を迎え、上里の縦パスから河合→風間宏希→風間宏矢→田中と繋がり、田中は風間宏矢へ戻した後リターンを受けてエリア内右へ進入。
そして思い切ってシュートを放ちますが、ボールは左ゴールポストを叩いて惜しくもゴールならず。
右サイドバックの田中が果敢にゴールを狙う場面が目立った前半の琉球。

しかしその後は再び町田の攻撃に苦難。
36分には中盤からのフリーキック、キッカー平戸のロビングを小田が走り込んでゴールに背を向けた状態でのヘディングシュート。(GK田口キャッチ)
37分には小田のラフなロングパスから、こぼれ球を拾った平戸がエリア内でシュート(ブロック)と、やはり少ないパスで押し込んでチャンスを作る町田。
その勢いをまともに受けてしまったか、直後の38分にはセンターバックの李栄直(リヨンジ)が、安藤との空中戦で激突して倒れ込み続行不可能に。(岡﨑と交代)

リードされたうえにアクシデントにも見舞われた琉球。
42分には右サイドで攻撃を展開し、池田のスルーパスから風間宏矢がクロスを上げると、小泉が走り込んでヘディングシュートを放ちますがゴール上に外れ。
チャンスは作ったものの、全体的には(ボール保持の割に)町田に押され気味といった印象で前半を終えます。

固定メンバーでリーグ戦を駆け抜けんとした今季の町田。
故障者もありそれは果たせずも、深津・水本・奥山(この日はベンチ外)・佐野・高江・平戸の6人が41試合以上出場という記録はしっかりと残されていくでしょう。
奥山以外はセンターラインの選手であり、彼らが欠けては試合が成り立たないのか、はたまた選手層の薄さからそうせざるを得ないのかは傍らからでは不透明。

今季は最終ラインからのビルドアップにも取り組む姿が散見されましたが、CB2人+ドイスボランチが形を作るのに対して、彼らをカバーするべき降りて来る選手の不在もあり中々機能せず。
そのため前年までのロングボール・肉弾戦も前面に押し出さなければならないという、理想と現実の挟間で苦難する事は多々あったでしょう。
過密日程故、そのバランスを調整する時間も儘ならず。

成績的にも下位を彷徨い、2つのサッカーが混在しているとあっては中々アイデンティティを見出すのが難しい状況だったと思われます。
それも前年までのサッカー(ワンサイドアタック)が特異過ぎたという要素もあり。
一年を丸々助走期間に費やしたようにも感じられますが、果たして来季に花開く事はあるでしょうか。

後半が始まり、開始直後の後半1分に今度は町田がシュートまで持っていきます。(高江縦パス→平戸前へ繋ぐもクリア→こぼれ球をジョンチュングンシュート・枠外)
反撃に出たい琉球は以降攻めあぐね、中々シュートまで繋げられず。
その間隙を突き、町田はセットプレー中心に攻勢。

10分、平戸のスルーパスに抜け出そうとした安藤が琉球・岡﨑に倒され反則。(岡﨑に警告)
これで得たFK、左ハーフレーン・エリアからやや手前という位置で、キッカー平戸が直接シュートするもゴール上へ外れ。
その直後もFK・コーナーキックを得て押し込んでいった所で、流れを変えたい琉球が14分に選手交代。
風間宏希・河合→市丸・上原慎也へと2枚替え、これにより池田・上原慎の2トップという布陣に。(小泉が左サイドハーフにシフト)

これで幾ばくかリフレッシュ効果を得たか、攻勢に出る琉球。
21分には岡﨑縦パス→風間宏矢ポストプレイを経て右へと展開、その後も田中・池田を中心に繋いでいき、中央で風間宏矢が受けたのちエリア内へ進入してシュート。(ブロック)
25分にも市丸縦パス→小泉ドリブルで好機を作りクロス攻勢、3本目の右サイドからの田中のクロスに、上原慎が合わせヘディングシュート。(枠外)

それでも同点に追い付けぬまま飲水タイムに突入し、町田は明ける際にジョンチュングン→岡田へと交代。
しかし依然として琉球のペース。
ここから琉球はビルドアップの形を変えてきたようで、ボランチ一人がCBの左脇へと入り、岡崎が右サイドに張り出す最終ラインで組み立て。
この日良い形を作ってきた田中を上がり目にさせたいという意図が感じ取れ、その通りに以降右サイドからクロスが何度か上がりましたが、成果は今一つ。
35分には左サイドからで、沼田のクロスがクリアされたボールを、田中が拾ってミドルシュートを放つもブロックされ不発。

直後に再び2枚替えを敢行する琉球、上里と風間宏矢に代え、小野とフェリペ・タヴァレスを投入。(36分)
田中が右SHへシフトと、物理的にも上がり目にする策を採りました。
同時に町田サイドも吉尾→土居に交代。
また、小野がそのままボランチに入ると思いましたが、小泉がボランチにシフトしたようで小野は左SHへ。

40分の琉球の攻撃、小野を中心に左⇔中央間でパス回し、池田が持つ所を町田・佐野に倒されるも沼田が拾ってアドバンテージ。(その後佐野に警告)
沼田のクロスからCKとなり、キッカー小野がニアサイドにクロス、ファーサイドへこぼれた所を岡﨑がヘディングシュートしますが枠外に。
のちにこれが琉球での最後の試合になる事が決まった小野(12/25に退団が発表される)、見せ場は作ったものの、結果に繋げる事は出来ず。
同時にこれがこの日琉球最後のシュートとなります。

一方の町田も、既に契約満了となっている李漢宰(リハンジェ)が町田での最後のピッチに。
岡田が負傷によりインアウト(40分)という、偶然の産物かも知れませんが、送別ムード漂う終盤戦に。

以降も琉球は攻め上がり、最終盤には岡﨑を最前線に上げるパワープレイ体勢へ。
CKなどから何度もクロスを上げますが、最後まで得点が生まれる事は無く。
0-1のまま試合終了となり、勝って勝ち点3を得た町田ですが19位のまま変わらず。
反対に琉球は14→16位に下げ、シーズン終了となりました。

来季の日程がどうなるのか現状は不透明ですが、緩和された際には琉球始め各クラブの得点力はV字回復といくのか。
また町田はパスサッカー路線を貫き、完成させる事は出来るのか。
ウィルスによる暗雲は未だ晴れない状況ですが、サッカーを観る楽しみは尽きる事無い来年になって欲しいと思います。

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