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DAZN観戦 2020年J2リーグ第40節 東京ヴェルディvsV・ファーレン長崎

2020-12-15 18:35:41 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回のヴェルディの記事はこちら(35節・山口戦)
※前回の長崎の記事はこちら(36節・松本戦)
※前回の両クラブの対戦はこちら(9節)

シーズンも終了が見えて来て、来季に向けた動きのニュースも膨れ上がる時期に突入。
そんな中ヴェルディはというと、先日ラウンドテーブルが開催され、このご時世で来季以降一段と経営面で苦境を迎えるとの事。
それに合わせるかのように、社長である羽生英之氏の退任が濃厚というニュースも流れました。

かつての黄金期の面影は全くと言っていい程無いヴェルディ、そのクラブ規模の小ささ(にも拘らず首都圏で活動しているから?)故にウィルス蔓延による影響がとても大きなものとなり襲い掛かっているようです。
羽生社長はJリーグから派遣されてきた人材で、日テレ撤退後の窮地に陥っていたヴェルディの立て直しに奔走する事となった人物。
何とか存続し現在に至るものの、緊縮財政によりJ1復帰の現実性は薄れ、その面で批判を浴びたりもしていたようで。
主力選手の移籍でのやり繰りが目立ち、高木三兄弟をはじめ河野(復帰して現在も在籍)・中島(ポルトガル)・三竿(鹿島)・畠中(マリノス)・安西(ポルトガル)といった辺りが代表例でしょうか。

しかしヴェルディだけで無く、どのクラブも緊縮財政を強いられるというのが今オフ以降であり、そのため完全移籍で移籍金を……という事は容易にはいかなくなるでしょう。
今夏にポルトガルにレンタル移籍した藤本も、その要素が無ければ完全移籍となっていたかもしれません。
得意としていた手法が使えなくなりどん詰まりの状況に陥った故、羽生社長は身を退く決断をしたのでしょうか。(邪推)

岐路となるオフがもうすぐやってくる中、この日ヴェルディは馬場が今季初出場・初スタメン。
ユース出身の新人で、センターバックの薄さ故チャンスは来るかと思われたもののそんな事は無く。
同期の藤田譲瑠チマ(売り時と目されている感があるがオフにどうなるか)に大きく水を開けられたシーズンとなりましたが、ここでアピールなるか。

立ち上がりは長崎がボールを握る展開となり、ヴェルディの最初の好機は3分。
クリアボールを拾った森田が、そのまま左サイドをドリブルで一気に敵陣に切り込みカットインからシュート(GK徳重キャッチ)という、ポゼッションスタイルのヴェルディとは一線を成したチャンスの作り方でした。
未だ昇格を狙う位置である長崎のチーム強度に対し、一筋縄ではいかない事を予感させたシーン。

その後は最後方からのビルドアップを図るヴェルディですが、ここでもややイレギュラーな形に。
最後方を3枚にするのは当然ですが、左サイドバックの福村が中に絞っての変形を見せ、空いた左サイドには新井がベタ張りという変則型。
左ウイングの新井は29節・山形戦以来のスタメンであり、彼の突破力を活かす事を考えた結果この形となったのでしょうか。

その新井ですが、むしろ中央でフィニッシュに絡むシーンが続発。
前半12分、敵陣での若狭のパスカットから、チマのパスを受けて中央からミドルシュートを放った新井。(GK徳重セーブ)
19分には左サイドからのフリーキック、佐藤はクロスでは無く中央へのショートパスを選択し、受けた新井がこれまたミドルシュート。(枠外)
いずれもビルドアップとは無関係の流れでしたが、中央突破を容易にするためのデコイとも考えられる新井のサイド張り。

しかし飲水タイムを挟む(24分)と、長崎が本領発揮。
27分、ロングパスで揺さぶったのち富樫が左サイド奥で受け、氣田から中央へと戻されたボールをルアンがミドルシュート。(ブロック)
その後もボールを繋いで左コーナーキックを得ると、キッカー秋野の中央へのクロスが角田にドンピシャで合い、ヘディングシュートでゴール。
ヴェルディはチマと馬場の2人が競りにいったものの角田のポジショニングの巧さもあり、遅れてしまいシュートを許してしまいました。

先制点を許したヴェルディ、センターラインの若さ故か気落ちした感を隠せず、早期に追加点も献上する事となります。
32分、毎熊のボール奪取から左サイドへと展開する長崎、氣田がエリア内左からカットイン。
ディフェンスに遭いこぼれるも、拾いにいった大竹がワントラップで浮かせてからシュートを放つと、GKマテウスも反応できずネットに突き刺さり。
こぼれた際に氣田の手にボールが当たり、ハンドを期待して一瞬動きを止めてしまったのが拙かったヴェルディサイド。

短い時間で2点のビハインドを背負ったヴェルディ、以降も長崎優勢で展開。
39分にはカウンターでカイオ・セザールとルアンの2人で攻撃を完結。
ルアンのスルーパスを受けたカイオが左からカットインしてシュート。(ブロック)
42分は氣田がエリア手前で左からカットインののちミドルシュート、ブロックされてCKに。
キッカー秋野のクロスがクリアされたのちルアンがミドルシュート、これがエリア内の二見に当たり左サイドへ、拾った秋野が再度クロス。
ファーサイドでカイオがヘディングシュート(枠外)と、ヴェルディサイドの対応の遅れもありシュートを重ねる長崎。
前半は0-2で終える事となります。

流れが悪いのは明らかなヴェルディ、ハーフタイムで2枚替え。
新井・佐藤に代えて山下・井出を投入しました。

しかし開始早々の後半3分、端戸が筋肉系トラブルで痛み、交代となってしまうアクシデントに見舞われます。
井上が投入されて端戸と同ポジションに入るも、別のサッカーを余儀なくされる事態に。

その間隙を突き再び長崎の攻勢に。
7分にはCKから、クリアされたボールを秋野がミドルシュートするもGKマテウスがセーブ。
9分にはGK徳重のフィードから左サイドで攻撃、ルアンが左寄りの位置からミドルシュートを放つも、GKマテウスがキャッチ。
11分にはサイドチェンジを受けた米田が左サイドをドリブル、クロスはクリアされるも氣田が拾い、エリア内に進入してシュートしますがこれもGKマテウスがキャッチ。
マテウスが大忙しの展開を強いられます。

ヴェルディはビルドアップからの攻撃は巧くいかずに時間を浪費。
新井が退いたためか、福村はサイドに位置する事が多くなりますが効果的とはいえず。
途中出場の井出のドリブルも交えるものの、長崎の守備の堅さの前にやはり好機は生まれません。
17分のチャンスは敵陣での山下のボール奪取から。
チマが小池とのパス交換でエリア内右へ進入、シュートを放つもブロックされ、森田が繋いで井出がミドルシュート。(ブロック)
連撃となりますが長崎の守備ブロックは厚く、モノに出来ず。

19分に福村→奈良輪へと交代。
奈良輪は福村と異なり左サイドで上がり目の位置を取り、そこを糸口にして攻撃権を掴みに行く以降のヴェルディ。

しかし飲水タイムが挟まれ(24分)、以降長崎が順々に交代カードを切っていきます。
25分にルアン・富樫→玉田・畑へと、28分には大竹・角田→加藤・庄司へと交代。
角田はどうやら故障絡みの交代のようでしたが、運動量を補填したうえ、奈良輪が橋頭堡となっていたヴェルディ左サイドを加藤の投入で抑えにかかったでしょうか。

30分に長崎が決定機、敵陣で氣田がカットしてそのままドリブルでエリア内左へ。
迷い無くシュートを放ちましたがGKマテウスがまたもやセーブ、こぼれ球を加藤が走り込んでシュートしますがブロックに阻まれます。
決定的な3点目こそ許さなかったものの、反撃したい時間帯で守備にも追われる事となったヴェルディ。
以降は「持たされる」感を抱えながらもボールを握って攻撃を仕掛けます。
37分は左サイドからのスローイン、パス回しののち奈良輪からクロスが上がるもクリアされ、右サイドで若狭が拾って再度クロス。
ファーサイドで奈良輪がヘディングシュートを放つも、枠外でサイドネットに。
無得点のままアディショナルタイムへと突入、その早々に小池の右サイドからのパスを受けた井上がエリア内へ。
ディフェンスに遭いこぼれ球となり、若狭が繋いだボールを井出がエリア内やや左からダイレクトでシュートしますが枠を捉えられず。
これが最後のシュートシーンとなったヴェルディ。

最終盤は長崎が、左サイドで米田の突破を切欠に時間を稼ぐ展開となり、試合巧者ぶりを見せ付けていきます。
そしてCKからのボールキープが終わった所で、主審の試合終了を告げる笛が。
0-2のまま逃げ切った長崎、昇格に希望を繋ぐ勝ち点3を加えました。

以降は完全な余談ですが、この記事を書いている最中、ヴェルディ公式ではこんな一報が。
マスコット界の話題故素直な気持ちになりたい所ですが、冒頭の話題をぶり返すようなタイミングだっただけに笑えない……(この日の選手入場で、来場していた長崎のマスコット・ヴィヴィくんに喰われていた感があっただけに尚更)


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