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TV観戦(録画) 第100回天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会4回戦 筑波大学サッカー部vs高知ユナイテッドSC

2020-12-14 18:45:35 | サッカー視聴記(2020年以前)

前回の天皇杯の記事-3回戦・Honda vs マルヤス

<筑波大スタメン> 4-2-3-1
GK 櫻庭
RSB 三浦 CB 森侑里 CB 角田 LSB 山原
DH 手塚 DH 加藤
RSH 瀬良 CH 小林 LSH 山内
FW 森海渡

<高知スタメン> 4-4-2(入りは4-3-3もすぐに変更?)
GK 池上
RSB 玉川 CB 藤﨑 CB 下堂 LSB 平田
RSH 西村 DH 横竹 DH 青木 LSH 田口
FW 赤星 FW 長尾

今季も既に最終盤で、JFLではヴェルスパ大分が優勝、Hondaの連覇は4でストップ。
テゲバジャーロ宮崎が2位に入り、来季のJ3入りを達成という結果になりました。
その下のカテゴリでは、JFL入りを目指すべく激戦が行われた地域リーグチャンピオンシップ。
死闘の末に、FC TIAMO枚方FC刈谷のJFL昇格が決定。
真に目出度い限りであります。
そんな下位カテゴリの熱戦も、後は天皇杯を残すのみ。
大学勢で唯一勝ち残っている筑波大と、JFLに昇格してまだ日の浅い高知ユナイテッドSCとの一戦。

Jリーグ参入の意思は持っているものの、四国4県で唯一出遅れている立ち位置の高知。
それもそのはずで、2016年というまだ少し昔に「アイゴッソ高知」と「高知UトラスターFC」が合併して創立したクラブです。
2017年に四国リーグで初優勝を果たすも、地域リーグCLで敗退。
これを翌年も繰り返し、2019年に3度目の挑戦で勝ち上がり、2位でJFL参入が決定と出来立てホヤホヤ感がある現在。
監督はかつてJリーグ(セレッソ・京都)でも指揮を執った西村昭宏氏で、今季が2度目の就任。(2016年終了後退任、以降フロント入り)
予算繰りが厳しいとの事ですが、果たして四国4県ともJクラブで染まる日は来るでしょうか。

立ち上がりは西村が右ウイング・田口が左WGの4-3-3という配置でしたが、すぐに4-4-2に切り替えを見せた高知。(それとも予想フォーメーションが間違いで最初からか?)
ボールを繋いでいく筑波大に対し、2トップでプレスを掛ける事を選択したのでしょうか。
前半2分、藤﨑のロングパスを受けた田口が左サイド奥に進入、クロスを入れるとニアサイドに長尾・赤星の2人が走り込み。
こぼれ球を赤星がシュート(ブロック)と、ファーストシュートは高知が放ちました。

しかし以降は筑波大が怒涛の攻撃。
ボールポゼッションを下地として、パスワークでサイドを突破していきます。
5分に加藤が、6分にフリーキックから手塚が、7分に山原がそれぞれシュートを放ち高知を押し込んでいきました。

4-2-3-1のフォーメーションで、手塚が主に最終ラインに降りる役割を担っていましたが、左サイドハーフの山内がそれに伴い降りてくるのが基本のビルドアップ。
山内は殆ど第3ボランチという感じで、4-3-2-1のようにも見える形を採ります。
立ち上がりの好機はモノにならず、以降もボール支配を際立たせたものの、フィニッシュに繋げぬまま中盤戦へ。

一方の高知、立ち上がりはロングボールに傾倒していた攻撃で繋がりは悪かったものの、筑波大の攻勢を凌いで本領を発揮。
ビルドアップの形は筑波大同様、最終ラインが3枚という形を採ります。
しかしその内訳は、ボランチ(主に横竹)が降りるのが基本なものの、時には片方のサイドバックが中央に絞っての形を見せる時も。
そしてもう片方が前線に赴く、いわゆる左右非対称型も披露しました。
22分の高知の決定機はこの形から生まれ、GK池上も含めての最終ラインでのキープの間に、中に絞っていたはずの左SBの平田がスルスルと前進。
そして青木がロングパスを出す際には既に左サイドの最前線に居ましたが、青木は中央を選択して裏を狙い、そのパスに赤星が抜け出しに成功。
GK櫻庭の飛び出しを見て、ダイレクトでループシュートを狙った赤星でしたが、ボールは惜しくもゴール左へ外れ。

飲水タイムを挟み、尚もボール支配を続ける筑波大に対し、高知は上記のような裏狙いのパスで対抗します。
攻め込むもフィニッシュに結び付かず、イライラも募って来たか25分には瀬良が、29分には小林が反則で警告を受けてしまう筑波大。
そんな状態も味方に付けたか、高知は狙い通りに好機を作っていきます。
35分にはカウンターで玉川のロングパスを筑波大・角田がクリアミス、拾った赤星が中央へとスルーパスを送ると、受けた長尾がGKと一対一に。
エリア内に入ってシュートしたものの、枠を捉えられず決定機を逃してしまいます。

肝を冷やした筑波大、その後は37分に山内が相手クリアを直接シュート(枠外)、アディショナルタイムにも山内が相手クリアを直接シュート(ゴール左へ外れる)とこちらもシュートで終わるシーンを作ります。
しかし前半最後に再び高知の決定機、ゴールキックから敵陣でエアバトルを制し、長尾→赤星ポストプレイ→西村と渡り再びGKと一対一に。
エリア内右からシュートするも、GK櫻庭の好セーブに遭いまたもモノに出来ず。
前半はスコアレスのまま終了となりました。

攻撃機会は少ないも、それに比して決定機の割合が高かった高知。
期待を持たせての後半開始となると、その後半2分でした。
西村がラフにロングパスを送り、長尾の落としを拾った田口がスルーパス。
するとここも赤星がディフェンスラインの裏を取り、走り込んでダイレクトでループシュート。
今度は枠を捉え、ゴールに吸い込まれて先制に成功。
何度も筑波大の最終ラインを置き去りにするシーンを作ってきた高知、ようやく報われました。

一方攻撃権を支配しながら先制を許した筑波大。
以降は焦りが加わるような展開を強いられる、そう思わせた矢先に事故のような得点が。
5分、ビルドアップから左サイドへ展開し、山原が手前から早めにクロス。
これを中央で高知・下堂がクリアにいきましたが、あろう事かキックミスでボールは逆方向へ飛び、ゴールに入ってしまいます。
勿体ないオウンゴールで、あっという間にリードが無くなりました。

気を取り直す高知、7分に左コーナーキックを得て攻撃。
キッカー田口が中央へクロス、下堂が合わせにいく所をGK櫻庭が飛び出してこぼれ、浮いたボールを赤星がヘディングシュート。
しかしゴールバーを叩いてしまい、跳ね返りをGK櫻庭がキャッチ。
14分には中盤でのエアバトルを経て、左サイドで田口がスルーパス、受けた長尾がエリア内左へと進入。
ここでシュート気味にクロスを入れ、中央で赤星が触るもGK櫻庭にキャッチされゴールならず。
しかし依然として高知の方がゴールに近づく展開をキープします。

筑波大はスルーパスをメインに再三サイド奥まで進入するも、そこから崩しを選択する事でシュートまで辿り着けない場面が目立ちます。
FWの森海も孤立気味となり、中々得点の気配が漂って来ない時間帯に。
そして20分過ぎから攻撃権は高知に移っていきます。

ようやく自分達のターンを迎えた高知、その最後の攻撃で結果に結び付けます。
最後方でのビルドアップから、一旦GK池上まで下げた後のフィード。
巧く筑波大のプレスを剥がし、玉川の胸での落としを西村が拾い、ドリブルからスルーパス。
これが再度抜け出した赤星のGKとの一対一を演出し、今度は股抜きのシュートを選択した赤星、見事に抜き去ってゴール。
再びの裏抜けで勝ち越しに成功します。

丁度飲水タイムが挟まれ、筑波大は加藤・瀬良→和田・庄司へと交代。
森海と庄司の2トップにシフトし、加藤の抜けたボランチに山内が移り反撃体制に入ります。
ある程度繋いだのち、積極的にアタッキングサードへボールを送る攻撃へと移り変わる筑波大ですが、高知の必死の守備の前に相変わらずシュートまでいけず。
その最中に高知はセンターバックの下堂が足を攣らせたりもします(29分)が、根性で下堂はプレーを続けます。

ようやくの筑波大のシュートは38分、CKから中央で森海がヘディングシュート(GK櫻庭セーブ)と、フィニッシュに絡むシーンを作った森海。
しかし直後の39分、高知は相手クリアの跳ね返しを赤星が落とし、拾った西村がエリア内右からシュート。
GK櫻庭がセーブしたボールを長尾が収め、反転シュートを放つもブロックで凌ぎ、3点目は何とか防ぎます。

40分に再び筑波大は2枚替え、手塚・小林→井川・池谷へと交代。
井川が中央に入る3バックへと変更し、以降は森侑(右CBにシフト)も積極的に攻撃参加します。
その後高知も交代カードを切り始め、41分に西村→山下へ、45分に田口・長尾→泉・前原へと順次交代。

6分と長いアディショナルタイムに突入し、圧力を持って攻め続ける筑波大ですが、高知の逃げ切り体制の前にゴールを奪う事無く時間が経過。
そして5分台に突入し筑波大最後の攻撃、和田のシュートがブロックされたのち右サイドでボールを繋ぎ、庄司のパスをエリア内右で受けた三浦がクロス。
この速いボールを中央で森海が合わせてヘディングシュートを放つと、ループ気味の軌道でゴールに突き刺さり。
ゴールを決めた森海、ベンチサイドに駆け寄った際に足を攣らせてしまうなどまさに満身創痍での執念が炸裂した同点劇で、延長戦へともつれこみました。

フォーメーション的には、1アンカーの3-3-2-2へとシフトした(と思われる)筑波大。
延長突入後は、シャドーに位置する和田と池谷が再三サイドを入れ替えつつ攻撃を仕掛け、以降も押し気味に試合を進めます。
それでも中々シュートが生まれず、双方停滞気味に。
その過程で延前10分に三浦→遠藤へと交代した筑波大、山原が左SB→右SBへとシフト。
以降はお互いミドルシュートを撃ち合う展開に突入、11分には高知・青木が、前原のポストプレイを経てシュート。(枠外)
14分には筑波大・山原が、右サイドから中央へと流れてグラウンダーのシュート。(ゴール右へ外れる)
15分には左サイドから、中央で受けた池田が遠目からシュート。(枠外)
疲労度もピークを通り越し、遠目からでも撃っていく意識が現れた内容を描いて延長前半を終えます。

勝負の延長後半。
入りは高知が攻め上がるも、有効打にはならず逆にカウンターを浴びてしまいます。
延後2分、クリアボールを山内が拾ってそのままスルーパス、森海が抜け出す筑波大。
GKと一対一かと思われた刹那、GK池上が判断良く飛び出しスライディングでクリア。

しかし直後の3分。
自陣で角田がカットして再び素早いトランジションから攻撃する筑波大、角田から受けた森海がスルーパスを送ると、走り込んで受けた庄司がエリア内左へと進入。
そして足を振り抜くと、GK池上は止める事が出来ず値千金のゴールがネットに突き刺さり。
この試合初めてリードを奪った筑波大。

既に延長前半に、泉→藤井と交代カードを切っていた高知。(泉は何故かインアウト)
最後のカードは玉川→中桝(7分)で、ボランチに中桝が入って青木が右SBへ。
総攻撃の体制へと移ります。

11分、左サイドからロングスロー(前原)を入れると、赤星がニアサイドで落とした所を山下がボレーシュートの体勢へ。
しかしミートせず手に当たってしまい、ハンドの反則に。
同じく11分に横竹の裏へのロングパスに赤星が走り込み、GK櫻庭がパンチングでクリアしたボールを前原が拾い、GK不在のゴールへシュート。
しかし枠に飛ばす事が出来ず。
尚も攻め上がる高知、14分に最後のシュートシーン。
左CKでキッカー平田から中央へクロスが上がると、前原が擦らしたボールがファーサイドへ落ち混戦に。
そして拾った藤井がエリア内右へと抜け出し、角度の無い所からシュート。
狭い所を抜けたものの、ライン際で筑波大・山原がクリアして惜しくもゴールならず。

勝ち越された後もノーチャンスでは無かった高知ですが、後一歩及ばず、そのまま無念のタイムアップに。
激闘の末筑波大が5回戦進出を決め、もう少しでJリーグのクラブと対戦できる、という所までやって来ました。
しかしその前に立ちはだかる壁は強豪・Honda、果たして突破はなるでしょうか。

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