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DAZN観戦 2020年J2リーグ第38節 大宮アルディージャvs愛媛FC

2020-12-03 17:02:35 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の大宮の記事はこちら(29節・長崎戦)
※前回の愛媛の記事はこちら(29節・栃木戦)

一時期の「ベンチ入り5人のみ」という状況から脱却したものの、依然として故障者による層の薄さは隠せない大宮。
それは起用面にも現れ、ボランチの小島がこの日で23試合連続スタメンとなったのを始め、黒川14試合連続・翁長12試合連続・西村11試合連続・山田10試合連続と主力選手は休む暇も無くなっています。
ベテランのボランチ・三門が15節以降、20試合連続してスタメン出場した末にとうとう今季絶望の大怪我で離脱してしまうなど、綻びを埋めようとして更なる離脱者を生んでしまう危険性が高い状況。

第3の補強期間にレンタル補強・レンタルバックを駆使、何とか頭数を揃えて終盤戦を乗り切ろうとしています。
この日はその補強選手のうち山田・高山がスタメン、ベンチには2種登録の柴山が入りました。

ボールポゼッションが基調の愛媛に対し、序盤からプレッシングの激しさで対抗する大宮。
それは早くも成果に表れ、前半5分に山越のパスカットから、菊地が前進してエリアライン際からシュートを放ちますがゴール右に外れ。
ビルドアップしようとする愛媛の出鼻を挫くと、続く6分。
愛媛・前野がドリブルで前進した所を小島が奪い、拾った黒川がエリア内左へスルーパス。
そして走り込んだ小野が、対角線のシュートを放ち右サイドネットへと突き刺し、あっという間に先制点をゲットします。
中々前へ運べずにいた愛媛最終ライン、その焦りが前野にドリブルという選択肢を選ばせたのでしょうが、この選択はやや疑問が残りました。

このプレッシングを前面に出しリズムを掴んだ大宮は、8分にも少ないタッチでゴールを生みます。
山越がFWの菊地を目掛けてロングパスを送り、跳ね返されたボールを島田が拾うと、そのままミドルシュート。
ややループの軌道を描いたボールがGK岡本の伸ばす手を越え、愛媛ゴールに吸い込まれました。
得点力不足に喘ぐ大宮が、早くも複数得点を挙げるという波乱の試合となります。

尚も果敢に敵陣でのボール奪取を試みる大宮。
11分に愛媛のミスで前線で菊地が拾い、そのままエリア内へと入りシュート。
GK岡本がセーブするも黒川が拾い、エリア内左から翁長がグラウンダーでクロスを入れ、中央で小野がシュートするもブロックに阻まれます。
直後のコーナーキックでも、黒川のクロスをニアサイドで菊地がフリック、そしてファーサイドで西村がヘディングシュートでネットを揺らしますがここはオフサイド。
3点目は時間の問題かと思う程、際どいシーンを作っていきます。

全く攻撃の形を作れない愛媛は、21分にやっと攻め上がり。
それでも前野がスルーパスを左サイド奥に送り、三原が走り込むもこぼされて終了という流れでしたが。
これでホッとする間もなく、23分の大宮の攻撃。
左サイドのスローインから小野・小島・翁長がパスワークを展開、そして翁長のクロスが上がると、ファーサイドで山田がヘディングシュート。
見事にゴール左を捉え、山田の移籍後初得点で3点目を挙げた大宮。
その直後に飲水タイムへ。

再開後も大宮は攻撃。
27分にはGK笠原のロングフィードから、跳ね返しを翁長が拾い、小島のサイドチェンジから右サイドで攻撃。
右センターバックの山越がウイングバックの山田を追い越してクロスを上げるという、何でもありな状況になりつつあった大宮。(3バックの動きが少ない大宮にしては珍しかった)
このクロスを黒川がヘディングシュートに持っていきましたが、ここはGK岡本がキャッチ。

その後は愛媛もボールを繋いで反撃体制を取りますが、パスミスが目立ちシュートまで持っていけず。
目下2連勝中の愛媛ですが、スタメンを6人変更して臨んだこの試合。
連携面に不安を抱えたまま試合に入ってしまったでしょうか。
結局前半はシュートまで辿り着けずアディショナルタイムまで進んでしまい、ようやくエリアからやや手前・中央で得たフリーキックで、キッカー森谷が直接狙ったのが唯一の矢玉。(ゴール左へ外れる)
3-0という大差で前半終了となりました。

愛媛サイドがハーフタイムに動いてきたのは当然過ぎるほど当然で、田中・三原→丹羽・忽那へと2枚替え。
一方の大宮も動き、1トップを交代し菊地→富山。
プレッシング重視の姿勢を採ったための、最前線への負担を考慮しての采配だったでしょうか。

ボランチを1枚削り、FWを投入した愛媛。
後半が始まり、フォーメーションも変更されて3-4-2-1から4-4-2へとシフトしていました。
横谷がシャドー→ボランチにシフトし、茂木がCB・西岡大志が右SB・前野が左SBに。

それでも最初に好機を得たのは大宮で後半2分。
小島のスルーパスに小野が走り込み、中央やや左・エリアライン際からのシュート。(GK岡本セーブ)
2列目やボランチが裏を狙う攻撃は前半から再三見られた大宮ですが、今度はプレスからのショートカウンターという流れでは無く、自陣からの攻撃で見せてきました。

これは後半も大宮ペースか、そう思いましたが、以降は交代効果を得た愛媛の攻撃にリズムが生まれ始めます。
ショートパス攻勢だけで無く、丹羽を目掛けたロングボールを織り交ぜる攻撃が効果的となった事で活性化したでしょうか。
しかしフィニッシュの場面では、茂木のミドルシュートがミート出来ず終わったり(5分)、吉田のボレーシュートが明後日の方向に飛んだり(7分)と精度を欠いたまま時間が過ぎていきます。

ようやくの有効打は16分、横谷が敵陣でパスカットしてそのまま前進、エリア手前からのミドルシュートもゴール上に際どく外れたもの。
大宮のお株を奪う、前線でのボール奪取からの攻撃でした。
一方の大宮も14分に、敵陣での小島のボール奪取から小野のミドルシュートが炸裂するもGK岡本がセーブ。
ショートカウンターがお互いに目立つ展開となりました。

その後は双方攻撃し合うも動きは無く試合が進み。
23分に愛媛サイドが動き、西岡大志→川村へと交代。
サイドバックを削ってのボランチを投入という事で、再びの布陣変更かと思いきや、川村がそのまま右SBを務めました。
そのすぐ後に飲水タイムが挟まれ、大宮サイドも山田→川田へと交代。

そして29分、愛媛が右サイドでボールを奪い、丹羽がダブルタッチも見せつつキープしてスルーパス。
有田が走り込んでダイレクトで低いクロスを入れると、中央から走り込んだ忽那がニアサイドで合わせ、左サイドネットに突き刺しゴール。
反撃の狼煙を上げる1点を入れた愛媛。

直後の大宮の攻撃、愛媛・茂木が自陣エリア内でボールを手に当てるという場面があるも、不可抗力と判定され笛は鳴らず。
これで大宮に逆風が吹いたのか、以降も愛媛の猛攻が大宮ゴールを襲います。
30分、敵陣で丹羽がボールを奪ってからドリブルでエリア内左へと入り、短いスルーパスに走り込んだ忽那からマイナスのクロス。
大宮・翁長の伸ばした足に当たり方向が変わった所を有田が強引にシュート、ゴールに捻じ入れてこれで1点差に。
そして33分、今度はビルドアップを経て左サイドで前進、森谷がドリブルで奥まで進んでからクロス。
クリアされたボールを横谷が拾いエリア内右へ送ると、吉田が胸トラップからのボレーシュート。
華麗な動きから放たれたシュートは左ゴールポストを直撃するも、右へと跳ね返ったボールに川村が走り込み、詰めてゴール。
あっという間に3点差を追い付いてしまいました。

楽勝のスコアから一転、窮地に追い込まれた大宮。
直後の34分に、再び敵陣での小島のパスカットから、嶋田がミドルシュートを放ち(GK岡本セーブ)何とか流れを引き戻しに掛かります。
1トップの富山のポストプレイを活かさんとするも、その富山が痛み倒れ込む場面があったりと苦戦気味。
一方の愛媛も同点後は停滞し、一体あの5分間は何が起こったのか、という感情を抱かせます。

最終盤に差し掛かり、大宮は選手交代。
嶋田と川田に代え、ヴィターリス・マクシメンコと2種登録の柴山を投入。
インアウトとなってしまった川田を余所に、最後の攻勢に出る大宮。

柴山は右シャドーで投入直後から積極的に仕掛け、44分にはエリア内右に進入しマイナスのクロスを入れ、CKを得る働きを見せます。
そのCKで、ショートコーナーから小野のクロスがファーサイドに上がり、西村がヘディングシュート。(GK岡本キャッチ)
アディショナルタイムでも優位に試合を進める大宮、富山のダイビングヘッド(枠外)、小野のエリアすぐ手前からのシュート(枠外)と攻め立てるもゴールは割れず。

結局3-3のまま決着つかず、引き分けとなった試合。
逆転勝ち(2節・徳島戦)に逆転負け(10節・金沢戦)と、3点差からドラマを起こすのが持ち味となりつつある愛媛、この日またその台本に刻まれそうな試合記録を残す事となりました。


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