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ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2023年J2リーグ第21節 徳島ヴォルティスvsモンテディオ山形

2023-06-19 16:00:58 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の徳島の記事はこちら(18節・町田戦、2-1)
※前回の山形の記事はこちら(18節・熊本戦、3-0)

<徳島スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • ベンチ外が続いていた高田が前節(栃木戦、1-0)初のメンバー入りを果たし、今節も引き続きベンチ入り。
  • 天皇杯2回戦(いわき戦、2-1)で負傷した石井の詳細が発表され、全治6週間との事。

<山形スタメン>

  • 負傷離脱していた小西が6試合ぶりのベンチ入り。
  • ユース所属の千葉虎士・木下・水戸部が2種登録選手に。

前年の最終節のカードが、今季は前半戦最後に実現。
あの時はプレーオフ争いの雌雄を決する一戦となったものの、その間双方とも汚泥に塗れる経緯となってしまい。
その影響もあり、結果的に当時からお互い監督が代わっての再会となりました。

6位の座を勝ち取りプレーオフでも奮闘した山形。
開幕2連勝の後にまさかの8連敗を喫する事となり、立て直しに奔走を強いられる状況に。
しかしピーター・クラモフスキー氏の後を継いだ渡邉晋監督は、前任者が敷いていたレールに基づいて何とか軌道修正を果たし。
調子を上げた結果5連勝と盛り返し、この一戦を迎えました。

一方の徳島は新監督のベニャート・ラバイン氏の下、新戦術でシーズンに臨んだもののどうにも嵌らず。
全く結果を出せず10戦未勝利という段階で、フォーメーション変更(ダイヤモンド型4-4-2→3-3-2-2)の手を打って何とか持ち直し。
この時点では、「理想の追求が止まず、このままズルズル沈んでいくのではないか」という懸念が最高潮であったものの、この選択が奏功して2試合に1度のペースで勝利をモノに出来るようになりました。
若年でかつ初の監督業となったラバイン氏も、一定の柔軟性を見せた事でこの荒波を乗り越えた感じでしょうか。(それでも14節・大宮戦の試合前インタビューでは、理想を貫きたかった風に映りましたが)
成績上昇に手応えを得て、メンバー変更も出場停止以外は不変で突き進んできた過去8試合、この日も不動のスタメンであり。

立ち上がりはアバウトな運びの中、前半2分に山形は西村のクリアから南ポストプレイ→藤田ダイレクトで縦パスというダイレクトプレイから好機、加藤の左ポケットへのスルーパスからチアゴがシュートを放つもオフサイド。
続く3分に今度は徳島が、左スローインから柿谷ポストプレイ→杉本スルーパスというダイレクトプレイで裏を突く攻撃。(その後西谷がアーリークロスも繋がらず)
お互いダイレクトでの運びとなりましたが、こうなると素早い運びが持ち味である山形に一日の長があり。
4分に左サイドで運んでいき、アタッキングサードで減速するも國分が股抜きのボールでエリア内を突き、またもチアゴがシュートにいきましたがオフサイド。

そんな入りを受け、相手と同じ土俵に立つべきでは無いと思った徳島はすかさず自身の持ち味である、最終ラインから細かく繋いで崩しを図るスタイルを採ります。
徳島の3バック+アンカーという形に対し、山形サイドも3トップ+トップ下の4人で同数で阻みにいく体制に。
しかしGKスアレスも絡めながらのパスワークで嵌めるのは難しくなり、ワイドに出されると数的不利となってしまう事が続き。

こうして徳島は有利な状況を作り上げると、脅威となるのは柿谷の技術と視野。
中盤でのボールタッチで絶妙なキープを見せた他、15分には右サイドからの前進に顔を出し、パスを受けるやすかさず逆サイド裏へロングパス。
誰も居ない所へ送られたこのボールを、全力疾走した西谷が奥で受けるという具合に、やはり他選手とは視野が一段も二段も違うと思わされました。
それだけに24分に迎えた好機、玄のドリブルからの横パスに対するダイレクトシュートはダフッてしまい(枠外)、枠には飛ばして欲しかった所。

山形のプレッシングも苦にしないかのようにいなし続け、押し込んでいく徳島。
しかし28分にはコーナーキックから山形のカウンターを招き、チアゴがドリブルで一気に左ポケットまで推進していき、逆に山形が左CKへと持ち込み。
その二次攻撃で、國分のクロスからチアゴがヘディングシュートを放つもゴール上へ外れ。
その後33分にもCKを獲得し、西村がヘディングシュート(安部がブロック)と、劣勢からの一糸を決めんとします。

その希望の糸を断ち切らんと、その後はゲーゲンプレスの姿勢も強めに行く徳島。
奪われても即時奪回で、文字通り山形に攻撃機会を与えずさらに押し込んでいきます。
繰り広げられるパスワークから、エリア内へのスルーパスをポイントゲッターの森海に託さんとする攻撃を中心とし。
その傍らで玄がミドルシュートを放つ(39分・GK後藤雅キャッチ)など、最大の槍を見せながら他選手もゴールを脅かします。
決定機は41分で、ここも山形の自陣での前進を西谷が中に絞ってのカットで阻み、柿谷の落としを受けた森海が中央からエリア内を突き。
そして左へ送った横パスに待ち受けていたのは白井でしたが、ワントラップを挟んだ結果西村にクリアされてシュートは撃てず。
森海・柿谷の2トップに得点力を依存している状態故に、この流れで他選手が決められれば今後のシーズンの大きな助けになりそうでしたが……。

山形サイドは依然として前から徳島のビルドアップを阻みにいき、44分にはイサカが前に出た所を南が埋めるなど、サイドのケアも敢行しましたがそれでも前進を止められず。
前半の後半はかなりいいようにやられていたという印象でしたが、徳島もこの流れでゴールは奪えずに終わります。

前半をスコアレスで折り返し、共に交代無く迎えた後半。

修正したい山形でしたが、徳島の主体的な姿勢の方が上回り。
最終ラインでボールを持つ時も西谷を前線に張らせ、山形の右サイドを押し下げる状態を作りボールを運びます。
局面を操られるかのような錯覚に陥ったのか、山形は自身のビルドアップのターンになっても、パスミスでみすみす失ってしまうシーンが頻発してしまい。

相手の窮地を見て、そろそろスコアを動かしたい状況を迎えた徳島。
後半10分にプレスに来ない山形ディフェンスを見るや、すかさず石尾が中央をドリブルしたのちに左へ展開し、西谷がカットインの姿勢から左ポケットへスルーパス。
奥で受けた杉本がシュート(枠外)と、能動的な崩しに掛かります。
すると直後にゴールキックでのGK後藤雅のフィードが伸びずに西谷がカットし、拾った柿谷の横パスを受けた森海がペナルティアークからシュート。(野田がブロック)
その後も継続される徳島の攻撃に、何とかボールを確保した山形ですが、さらに前に出た森昂に奪われるという具合に断ち切る事すら困難となり。

そして迎えた12分の左スローイン、自身の裏に投げられたボールを川井がクリアできず、柿谷に渡り。
そのままカットインで左ポケットに進入した柿谷をたまらず川井が倒してしまうと、反則の笛が鳴りPKが徳島に与えられます。
後方から足にチャージされた柿谷が中々起き上がれず、絶好機が訪れたものの不安を覗かせる徳島サイド。
何とか起き上がった柿谷を受け、キッカーを務めた森海がゴール左隅へシュート。
GK後藤雅が跳び付いて触れるも止めきれず、ゴールネットが揺らされて先制ゴール。
優勢な展開を、ようやく結果に繋げた徳島。

キックオフの前にベンチが動き、藤田・加藤→小西・河合へと2枚替えを敢行した山形。(チアゴがセンターフォワードに回る)
古巣対戦となった小西の動きを軸として、パスワークを流動化させに掛かります。

一方リードを奪ったものの、それ故に守備に回るかそのままの体勢を保つかの判断が難しくなった徳島。
19分にGK後藤雅のロングフィードからの攻撃で、跳ね返りを拾わんとするも収まらずチアゴに拾われ、一気にドリブルで運んだチアゴでしたがイサカへのスルーパスはオフサイドとなり。
ここでロングボールを通されて好機を作られた事で、ややバタつく下地が出来てしまったでしょうか。

21分には左サイドから縦パス攻勢を掛ける山形、それに対し小西のポストプレイに後ろからチャージする等あくまで阻みにいった徳島でしたが、前進に成功する山形。
左ポケットから河合がグラウンダーでクロスを送り、チアゴが足から跳び込むも僅かに合わずと、山形サイドも能動的な崩しを展開し始めます。
尚も勢いを付けんと、25分には國分・イサカ→田中渉・横山へと2枚替え。

その後27分に、徳島が森海が左ポケットからシュートを放つも枠外に。
すると直後にミドルパスをカットした西谷に対し、ハンドのアピールを受けて足を止めてしまう徳島ディフェンス、その隙を突いてチアゴが拾いミドルシュート。
GKスアレスがキャッチして防ぐも、一瞬の気の緩みが危惧される展開に。
そして29分に徳島ベンチも動き、森海→棚橋へと交代します。

ポイントゲッターの森海が退いた事で、守りきりを念頭に置いたような徳島。
それでもミス絡みで好機を作られる流れは止められませんでした。
33分、山形が最終ラインからボールを運び、それを遮断してこぼれ球となった所を西野がダイレクトで戻しを選択。
しかしこれが丁度良いチアゴへのスルーパスのようになってしまい、抜け出してGKと一対一になるという致命的なパスミスに。
そしてチアゴのエリア内から放たれたシュートが、GKスアレスが弾くもゴールバー内側を叩いてゴールインと、強いキックを選択した事が奏功しての同点弾となりました。
思わぬ形でしたが、これで6戦連続ゴールを挙げたチアゴ。

勢い付いた山形、直後の34分にもGKから地上での繋ぎで前進、小西の右からのクロスにチアゴが合わせヘディングシュート。(枠外)
一気に劣勢、という展開を覚悟せざるを得ない徳島。
流れを変えるべき存在はやはり柿谷で、35分に最終ラインからパスワークでサイドを変えつつ前進し、アタッキングサードで杉本の斜めの縦パスを中央で受けにいった柿谷。
ポストプレイからの受け直しを経て、細かい繋ぎののちにダイレクトで裏を突くパスをエリア内へ送ると、杉本が跳び込んでスライディングでシュート。
再び柿谷の急所を突く視野が発揮されたものの、ゴール左へと外れて勝ち越しはなりません。

すると37分にとうとうビルドアップが乱れる徳島、安部のパスミスがよりによってエリア内で河合に拾われる事態となり、叩きを経て田中渉がミドルシュート。
GKスアレスがセーブしたこぼれ球を、さらに横山が追撃しますがこのシュートもスアレスがセーブ。
急転直下のように、非常に際どい凌ぎを強いられます。

38分に再度動く徳島ベンチ、西野・玄→高田・中野へと2枚替え。
ここから再び流れを取り戻し、前線でボール奪取を頻発させ。
しかし山形の応戦も受け、43分には攻撃権の入れ替わりの連続を経て小西がミドルシュートを放つもゴール右へと外れ。

気を取り直す徳島は、自身の持ち味である最終ラインからの繋ぎの姿勢へと立ち帰り。
それに対する山形も前から阻みにいきますが、45分には最終ラインにチアゴ・田中渉が詰めにいくも、白井へのパスコースを切れずにそこから前進を果たす徳島。
左からの柿谷のカットインから右へと移し、今度は高田が逆からカットインして右ポケットからシュート。(ブロック)
このビルドアップvsプレッシングの優劣ぶりで、以降アディショナルタイムは徳島のターンとなり文字通り決着といった感じに。

それでも時間は残り少なく、膨れ上がるCKから何とか一本、という徳島の攻撃。
高田の突破力が反則を生み出しフリーキックも得ましたが、結局セットプレーからは仕留められず。
最後は山形のカウンターを防いでの逆カウンターのような攻めを見せましたが、ここでもシュートは放てずに終わり。
結局1-1のまま引き分けで幕を閉じる事となりました。

最低限という勝ち点1の結果となった試合。
順位的には山形より下に居る徳島の方が痛いといった格好ですが、この試合ぐらいの支配力を毎試合見せられれば、後半戦に繋がるといえる内容でもあり。
町田が首位を快走するため、「ポゼッションか堅守速攻か」という議論は後者に傾いているような状態ですが、それに活を入れられる展開を演じられるでしょうか。

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