面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

巴里で会いましょう

2007年12月09日 | Weblog
 昼から約束を沢山入れていたので、1日がめまぐるしく過ぎた。夕方、後援会のHさんと久々に銀座のUで食事をして、これまた久々のランブルでオールドコーヒーを飲んだ。’76年もののブラジルは、時間を止める。カウンターで静寂の1時間、Hさんと別れ赤坂へ。マルチプロデューサーのF氏に紹介されたのは何とビジュアル系人気バンドのベルサイユ。清潔で爽やかで礼儀正しい5人の若者たちと豆腐料理で盛りあがった。来春フランス、ドイツに招かれてツアーに出る話を聞いて、友人が巴里でやっている中華料理店を紹介する約束をした。僕も巴里の友人に逢いたくなったので来春の新人公演が明けたら行こうと思ったが、彼らには黙っていた。向こうでバッタリ逢った方が楽しいからね。

 今日も新しい風に吹かれて、心が洗われた。明日は劇団女優北原マヤ嬢の誕生パーティがある。夜の部には僕も参加したいので、仕事を何とか片付けよう。

 そういえば僕が刑事役で出演しているバンドのPVがテレビで流れているそうだ。面白いPVなので、観て笑って下さい。

袋いっぱいのコーヒー豆の一粒

2007年12月07日 | Weblog
 成功の秘訣は「信じて疑わないこと」の一点に尽きる。様々な条件は失敗の言い訳に過ぎない。と、最近確信を持てるようになった。3日程睡眠を取っていなかったので19時に麻布十番から帰宅して二時間半爆睡した。夢の途中電話が鳴り、現実に戻った。T君の爽やかな力感ある声に対応しきれないまま、用件に答えた。立て続けに電話が二件あり、ようやく覚醒した。書斎の整理をしなくてはいけないと思いながら、ぼんやり過ごした。机の原稿は進んでいない。お歳暮のカステラを玄関においたままだったことを思い出した。カステラは紅茶も良いが牛乳がおいしい。買い出しに行く元気が出ないので、紅茶で食べよう。

 一人で暮らしていると、こんなことで1時間はあっと言う間に過ぎて行く。誰かが紅茶をいれてくれ、林檎の皮を剥いてくれる生活も思い起こせば悪くはないが、一人で夜半にカステラと紅茶も、侘びしさ満点で素敵だ。成功するのは袋いっぱいのコーヒー豆のなかのたった一粒にすぎない。が、しかし、その一粒が自分なのだと信じている人は幸せだ。他に何が出来る?何も出来ない。だから自分に出来る事をやる。今日も、しっかりと1日を生きた。粗目の砂糖がカステラであることを実感させる。噛み締めながら食べる。頂いた方は僕のマンションのオーナー、感謝せずにいられようか。

新しい風

2007年12月07日 | Weblog
 日活芸術学院の卒業生17名のオーディションパフォーマンスは10時開始で13時近くまで繰り広げられた。その後、印象に残った8名を個人面談に呼んでもらった。いずれも素晴らしい個性の持ち主で、少なくとも6,7社がリストアップしていた。僕が望んでも彼らが劇団に入ってくれるとは限らないが、僕の想いは伝えた。学院出身で十五期生の三田裕子嬢が同行してくれていたので心強かった。若さは時として制御のない残酷な波動を送ってくるので、初対面の会話は激しく僕を疲れさせることがある。三田嬢の聖母のような笑顔は、お互いを知ってもらおうとする懸命な会話を和らげてくれるのだ。彼女は劇団に、いや、直進しか出来ない僕にとって大切な存在である。

 来春3月は十五期生の新人公演、そして4月は16期生の入団。立ち止まることは出来ない。立ち止まっても時は過ぎて行く。新しい風が未知の世界へと僕らをいざなう。今日出会った若い俳優たちが稽古場の扉を叩いてくれることを願いながら、調布日活をあとにした。

 明日は横浜で新しい風に出会う。夕方、麻布十番に直行してさらに新しい風と出会う。1日を大切にしなければと、あらためて思う。

日活は調布

2007年12月06日 | Weblog
 徹夜明け、朦朧としているが、行かねばならぬ。調布は日活芸術学院。昨年は三田、小林の両名が入団した。優秀な人材だ。今年も楽しみです。では、行ってまいります。

寿命が見えてくると

2007年12月05日 | Weblog
 60年近く生きていれば長い付き合い短い付き合い、様々な出会いや別れがある。殴り合ってもなお数十年付き合っている友もいれば、袖触れ合っただけの人もいる。そろそろ寿命が見えてくると、楽しい付き合いだけにしないと時間の無駄だと思うことがある。去るもの追わず、来るもの拒む、である。だからなのか、ここ数年、入団試験が厳しくなる一方だ。それも芸の良し悪しではなく、共に楽しくやっていけるか、を観てしまう。

 そろそろ16期生のオーディションが近い。専門学校へのガイダンスも何校か済ませた。アトリエ公演のオーディションに来た逸材もいる。選択肢はお互いにある。入団したい者と入団させたい僕、ところが僕が極端に人を見る目がない。うわべのお世辞を間に受ける。緊張で強張っている顔を不愉快な顔と勘違いしてしまう。涙目に弱い。「先生の貧乏劇団を私が頑張って立派にします」などと、大きな瞳を潤ませて言われると「頼んだよ」と、合格させてしまう。そんな女に限って将来性の在る(私生活がちょっとゆるい)美青年を誘惑して駆け落ちしてしまう。

 笑い話ではない。僕は作演出家のくせに、本当に人を見る目がないのです。そんなことをいうと在籍の劇団員に叱られるかも知れないが、彼らはこの僕を選んでくれた立派に人を見る目のある大人なのです。本当に恥ずかしい限りだが、私生活でも劇団員の忠告で騙されずに済んだことが多多ある。
 だから、入団したいという人を信じて合格させるしか手はない。僕に選ぶ能力はないのかも知れない。が、まだ自分の直感力を僅かに信じているのでどうなることやら。

 終わったばかりの公演も、I氏、A女史、E女史ら有能なマネージャー諸氏をはじめ、周囲の方々を信じて大成功だった。楽しい打ち上げが出来たのも出演者を支えた裏方組があったればこそです。あらためて感謝します。実に楽しいカンパニーでした。

 さあ、残り何本芝居が打てるんだろう。一本、一本、大好きな仲間と楽しい芝居を作ろう。それには先ず、皆が喜んでくれる脚本を書かねば。では、本日はこれにて失礼。

御礼

2007年12月04日 | Weblog
 15周年記念の締めくくり「クリスマスファンタジー」が無事に幕を閉じました。ご来場下さいました皆様にブログで失礼かとは思いますが、厚く御礼申し上げます。身に余るお花、ご祝儀を戴きましたことも重ねて御礼申し上げます。出演者、スタッフの皆さんも本当にありがとう御座いました。悲喜交々の15周年、新人公演を含めて4回のアトリエ公演、そして野方区民ホールの最終公演、お付き合い下さいました皆々様に深く深く御礼申し上げます。御礼の言葉以外何もありません。朝倉薫、精進を重ね、これからも、応援して良かったと言っていただける舞台を作り上げる覚悟です。どうかご期待ください。

 2日の夜から3日の朝まで恒例の打ち上げに参加して、劇団舞台部のチーフ高倉と横浜へ直行、某養成所の卒業公演の手伝いに行って来ました。で、昨夜はその舞台の台本を読みながら意識が薄れ、気付いたら日付けが4日に替わっていました。諸々の雑事がまだ片付きません。書斎も整理したいのだが、パソコンの調子も何だかで、礼状も書けないまま、日暮れて窓の外は闇です。

 07年も1ヶ月を切りましたね。年賀状書きも控えています。まさに師をも走らせる時期、連絡は密にしましょうね。

冬空の孤独

2007年12月02日 | Weblog
 クリスマスファンタジー千穐楽の朝、庭に出て晴れ上がった冬空を見上げた。胸のあたりがもやもやする。一ヶ月半の稽古を経て3日間の舞台、参加してくれた皆が味合う孤独の朝だ。日が暮れるのを忘れて遊んだ子供の頃、別れ難い友達にさよならを言った、あの気持ちだ。

 いつでも別れはやってくる。覚悟は出来ている。笑顔でサヨナラを言おう。きっと、また逢える。何処かで何時の日か。僕は僕の道を歩いているから、何時でもおいで下さい。
さて、そろそろ出かけましょう。

何と言って良いのやら

2007年12月02日 | Weblog
 初日が無事終わって、興奮冷め遣らず、劇団の高倉たちを誘って坂上の「軍司」で一杯、までは良かったのだが、皆と別れて家の前まで来てハッと気付いた。コートを劇場の楽屋に忘れて来た、しかも、そのポケットに玄関の鍵が…。野方区民ホールは公共の施設なので22時には誰もいなくなる。一人暮しの僕には「おおい、開けてくれ!」と叫ぼうが答える人はいない。仕方がないのでとぼとぼと稽古場に戻った。暮れの金曜日の深夜にさすが一人で泊めてくれるホテルはないだろうと思ったら、坂上にあるイーストンホテルが何と親切にも泊めてくれた。照れくさかったが「部屋の鍵を忘れて」と、言わずとも良い事情を説明した。シャワーを浴びていたら朝になったのでホールに向かった。そこで気付いた、ホールの楽屋にもシャワーがあった。何も深夜にホテルに行かなくても、稽古場で原稿を書いていればよかったのだ。やはり、興奮していたのだろう。で、

 二日目が終わり、夜の部特別出演堀川りょうの打ち上げをやって、今度はコートを忘れず、今帰宅。何と日付けが替わって今日はもう千秋楽です。野方区民ホールで昼の部のみ。是非お越し下さいませ。終わったら打ち上げ用のお握り作りに入ります。今回は人数が多いなあ。初日、二日目、お越し下さいました皆様、本当にありがとう御座いました。