60年近く生きていれば長い付き合い短い付き合い、様々な出会いや別れがある。殴り合ってもなお数十年付き合っている友もいれば、袖触れ合っただけの人もいる。そろそろ寿命が見えてくると、楽しい付き合いだけにしないと時間の無駄だと思うことがある。去るもの追わず、来るもの拒む、である。だからなのか、ここ数年、入団試験が厳しくなる一方だ。それも芸の良し悪しではなく、共に楽しくやっていけるか、を観てしまう。
そろそろ16期生のオーディションが近い。専門学校へのガイダンスも何校か済ませた。アトリエ公演のオーディションに来た逸材もいる。選択肢はお互いにある。入団したい者と入団させたい僕、ところが僕が極端に人を見る目がない。うわべのお世辞を間に受ける。緊張で強張っている顔を不愉快な顔と勘違いしてしまう。涙目に弱い。「先生の貧乏劇団を私が頑張って立派にします」などと、大きな瞳を潤ませて言われると「頼んだよ」と、合格させてしまう。そんな女に限って将来性の在る(私生活がちょっとゆるい)美青年を誘惑して駆け落ちしてしまう。
笑い話ではない。僕は作演出家のくせに、本当に人を見る目がないのです。そんなことをいうと在籍の劇団員に叱られるかも知れないが、彼らはこの僕を選んでくれた立派に人を見る目のある大人なのです。本当に恥ずかしい限りだが、私生活でも劇団員の忠告で騙されずに済んだことが多多ある。
だから、入団したいという人を信じて合格させるしか手はない。僕に選ぶ能力はないのかも知れない。が、まだ自分の直感力を僅かに信じているのでどうなることやら。
終わったばかりの公演も、I氏、A女史、E女史ら有能なマネージャー諸氏をはじめ、周囲の方々を信じて大成功だった。楽しい打ち上げが出来たのも出演者を支えた裏方組があったればこそです。あらためて感謝します。実に楽しいカンパニーでした。
さあ、残り何本芝居が打てるんだろう。一本、一本、大好きな仲間と楽しい芝居を作ろう。それには先ず、皆が喜んでくれる脚本を書かねば。では、本日はこれにて失礼。
そろそろ16期生のオーディションが近い。専門学校へのガイダンスも何校か済ませた。アトリエ公演のオーディションに来た逸材もいる。選択肢はお互いにある。入団したい者と入団させたい僕、ところが僕が極端に人を見る目がない。うわべのお世辞を間に受ける。緊張で強張っている顔を不愉快な顔と勘違いしてしまう。涙目に弱い。「先生の貧乏劇団を私が頑張って立派にします」などと、大きな瞳を潤ませて言われると「頼んだよ」と、合格させてしまう。そんな女に限って将来性の在る(私生活がちょっとゆるい)美青年を誘惑して駆け落ちしてしまう。
笑い話ではない。僕は作演出家のくせに、本当に人を見る目がないのです。そんなことをいうと在籍の劇団員に叱られるかも知れないが、彼らはこの僕を選んでくれた立派に人を見る目のある大人なのです。本当に恥ずかしい限りだが、私生活でも劇団員の忠告で騙されずに済んだことが多多ある。
だから、入団したいという人を信じて合格させるしか手はない。僕に選ぶ能力はないのかも知れない。が、まだ自分の直感力を僅かに信じているのでどうなることやら。
終わったばかりの公演も、I氏、A女史、E女史ら有能なマネージャー諸氏をはじめ、周囲の方々を信じて大成功だった。楽しい打ち上げが出来たのも出演者を支えた裏方組があったればこそです。あらためて感謝します。実に楽しいカンパニーでした。
さあ、残り何本芝居が打てるんだろう。一本、一本、大好きな仲間と楽しい芝居を作ろう。それには先ず、皆が喜んでくれる脚本を書かねば。では、本日はこれにて失礼。