面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

小説「ミッドナイトフラワートレイン」のこと

2008年06月27日 | Weblog
 小説「ミッドナイトフラワートレイン」は、弁天マリア以外の登場人物たちが弁天マリアを語る独白形式になっている。幼い頃からのライバルキャサリン青田、その一座の頭取オードリー橋本、松ノ木一家総長松木康成、その息子で二代目松木康雄、其の舎弟ヒデ、二代目を狙って博多からやってきた中州西本組舎弟河上哲也、哲也の中学時代の同級生照明の守、血の池劇場支配人小笠原健、弁天マリアの弟子天神お染め、弁天マリアの母弁天ローズ、母娘の師匠弁天お龍、の、面々である。

 10年前から、小説はある一章を残して、未完である。物語としてはその章がなくても読めるのだが、発表はしていない。Tに言わせると、ギャンブルを好む人間は成功より失敗することの方がより興奮するらしい。僕が破滅主義者でない事を実証するには、何としても、その一章を書き上げなければならない。書いていないのは、血の池劇場女将の独白である。

 舞台の初日を迎える前に、僕は書き上げると宣言した。これで書きあがらなかったら何を言われるか、散々ギャンブラー扱いされた屈辱をバネに頑張ろう。久々に朗読したら、小説も面白かった。勿論、舞台の演出も全力投球だが、稽古の合間にセッセと小説を書こう。

 

最新の画像もっと見る