面白草紙朝倉薫VS安達龍真

夢と現実のはざまで

雨の空港にて

2009年01月21日 | Weblog
朝倉「北谷町のライブハウスも素敵でした。音響も照明も申し分なく、床はリノリュームなので、地絣の心配無用、すぐにでも芝居をやりたくなりました」
龍真「それはよかった」
朝倉「今回の旅は本当に有意義でした」
龍真「で、サンフランシスコだが?」

朝倉「はい、僕より2歳年下の、瞳の澄んだマスターでした。「沖縄の父」と呼ばれる手相占いで有名な方らしいという情報だけで、最初の夜、友人を誘って行ったのですが…」
龍真「おい、おい、占いか?25年前上海で42歳で死ぬと占われたじゃないか。懲りない奴だな、で、今度は?」
朝倉「はい、81歳まで生きる、と言われました」

龍真「死期を知ってどうする?」
朝倉「母が突然だったので、死に目にも会えず、僕に言い残したことがあると言っていたと、あとで聞いて。出来るだけ遣り残すことのないようにしたいと思い…」
龍真「当たらぬも八卦だからな。現に、その沖縄の父も、只の人生相談だという人もいるそうだし」

朝倉「その通りです。占って欲しい人は、自分の決断の背中を押して欲しいわけですよ。だから、当たる、当たらないに目くじら立てるのではなく、美味しい珈琲を頂きながらの世間話でいいのです。ただ、僕は、彼に心引かれるものがあり、扉をあけたのです。あと十年、僕の決断した人生を見てみたい、と、笑顔で言われました。これは、重要な投げかけです。十年で71歳ですからね。そのあと、十年もある。で、思ったのです。自分のことは10年だけ考えることにしようと」

龍真「ほほう!では、お手並み拝見といこうか」
朝倉「はい」

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