北朝鮮からの飛翔体が、潜水艦発射弾道ミサイルだったとすると、これはアメリカ国防省では大騒ぎになっているはずです。
トランプはまた例によって、「短距離ミサイルは無視」と決め込んでいるでしょうが、これが潜水艦からの弾道ミサイルだとすると、グアムや沖縄の米軍基地は、北朝鮮の先制攻撃に全くお手上げ状態に陥ったことになります。新聞では「ミサイルの精度次第」と書いていますが、潜水艦からの発射は、標的に近づいてから打つものなので、グアムや沖縄の近海から核ミサイルを発射されたら、まず防ぐ手立てはありません。2年前の秋には、この事態を避けるために、米軍による朝鮮半島への先制攻撃の可能性まで議論されていたはず。
その後、緊迫する朝鮮半島情勢の中で、金正男氏暗殺事件が発生したのは記憶に新しいところ。ところが、なぜかトランプは金正恩とのトップ会談を実現して、緊張を緩和してしまいました。その後の2年間が無為に過ぎていった結果、北朝鮮は遂に「潜水艦発射弾道ミサイル」を完成させてしまったようです。ここはちゃんと真偽を確認する必要はありますが、こんな時にGSOMIA破棄など、まるで北朝鮮のお手伝いをしているようなもんです。
それから、北朝鮮は「トランプには朝鮮半島に攻め込む度胸はない」と見切っていると思います。アメリカも、隣国も、金正恩に手玉に取られている状況。東アジアの安全保障の危機が、突然訪れた可能性が大きいと思います。アメリカの保守派や国防族の出方に注目です。