金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 今週は国連ウイーク ところで外交力とは?

2019-09-25 07:31:17 | 金融マーケット

 今週は国連ウイークです。気候変動やら、イラン問題やら、これから各国から色んな発信がなされると思いますが、まずは本日の日米首脳会談ですね。貿易問題で、トランプにたっぷりお土産を持ってくるはずだった安倍総理ですが、どんなパフォーマンスでトランプにアピールするのでしょうか? 合意手続が延期されたので、時間をかけたパフォーマンスを仕掛けるはずだとは思いますが‥。

 ところで、外交力とは何でしょうか? 国と国とが、それぞれの利害をぶつけ合って、自分の利益を確保するための交渉力を指しますので、基本的には背景にある軍事力や経済力がモノを言う力であります。日本の軍事力は、めたらやたら外国で行使できる代物ではありませんので、経済力が武器といえば武器ですが、単に「援助」「支援」の類の経済力行使では、「ありがとう!」「感謝!」という形だけで終わってしまうことがしばしば。せいぜい、海外支援の投資については、日本のゼネコンが受注させてもらいます、という程度の見返りです。

 誤解を恐れずに申し上げますと、「外交力とは、軍事力や経済力・情報力などを背景に、各国の弱みを出来るだけ多く握ることで、得ることが出来る交渉力のこと」であります。

 ところで、欧米各国が「捕鯨問題」を国連で取り上げるのは、このテーマが軍事力も経済力も不要であるから。これを取り上げることで、ほぼコストを使わずに、経済大国日本の弱みを一つ握れるからです。ちなみに、隣国がしつこく「慰安婦問題」や「旭日旗」を取り上げるのも全く同じ理由です。軍事力や経済力を使わずに、他国の弱みを増やそうとする努力に他なりません。日本人としては困ったもんだ、ということなのですが、ある意味、隣国の方が「外交力」を深く理解している証左でもあります。

 日本の外務省の仕事ぶりを見ていると、どれだけ他国の弱みを握っているのかというと、かなり疑問符が付きます。言い換えると、情報力・発信力・ネットワーク力で劣後しているということ。この点は、隣国や中国をもっと見習わなければならないと思います。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【ラグビー】 ラグビーが面白... | トップ | 【雑感】 同級生の死 »
最新の画像もっと見る

金融マーケット」カテゴリの最新記事