金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【王座戦五番勝負 第3局】 挑戦者の藤井聡太七冠が土壇場の逆転勝利 八冠独占へ王手!

2023-09-28 12:53:30 | 将棋

 9月27日(水)に愛知県名古屋市の「名古屋マリオットアソシアホテル」で行われた将棋の王座戦五番勝負の第3局は、挑戦者の藤井聡太七冠が81手で土壇場の逆転勝利を収め、将棋界の八大タイトル独占へ王手をかけました。

 

 

 戦型は、予想された範囲内の雁木。しかし、永瀬拓矢王座は序盤で9筋の位を取るなど、最初から主導権を握ります終盤に入っても、全くスキのない手順を重ねて、藤井聡太七冠を追い詰めていきます。ほぼ永瀬王座の勝勢となっていた形勢が、61手目の☖4一飛車で一変いたします。ここを、常識的に☖3一歩と受けていれば、永瀬王座の快勝となっていたと思います。しかし、これが人間同士の将棋であり、1つの思い違いや見落としが勝敗の分かれ目になってしまう。このあとは、1手の迷いもミスもなく、藤井聡太七冠が勝ち切ってしまいました。

 

 それにしても、この五番勝負はどう見ても、将棋の内容的には永瀬拓矢王座の方が良い快勝した1局目はもちろん、惜敗の2局目、逆転負けの3局目ともに、主導権は永瀬王座が握っていました。対藤井聡太七冠との闘い方の「定石」を掴んでいて、この大舞台で惜しみなくその「定石」を披露してる気がいたします。

 一方の藤井聡太七冠も、戦術面では永瀬王座に圧倒されながら、持ち前の終盤力で、これを引っくり返して見せる鮮やかさ。いや、凄みと言った方が良いでしょう。

 

 次は、いよいよ歴史的な「八冠独占」をかけた対局になりますが、上記のとおり、将棋の内容では圧倒的に永瀬王座が上回っていますので、まだまだ勝負の行方は判りません。第4局は、10月11日(水)に京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」で行われます。将棋界の歴史に残る大一番となりますので、注目いたしましょう!

 

 


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【凱旋門賞特集①】 不良馬場が得意な馬の世界一決定戦 なぜ開催時期を変えないのか⁉

2023-09-28 03:43:19 | 競馬

 いよいよ、今週末に2023年凱旋門賞が行われます。

 しかし、それにしても、凱旋門賞はいつも不良馬場や重馬場ばかり。過去を振り返っても、2022年不良馬場2021年重馬場2020年重馬場2019年不良馬場。マカヒキが出走した2016年、サトノダイヤモンドが出走した2017年は、発表こそ「良馬場」でしたが、その実態は「芝がズルっと剝がれやすい軟らかい馬場」であり、府中競馬場や京都競馬場ならば、不良馬場相当の重い馬場出走馬の半数近くが脚を取られて走り辛そうに見えるのが痛々しい。それが近年の凱旋門賞の風景であります。

 なぜ、毎年このような馬場になってしまうかと言うと、9月下旬から10月中旬まで、パリ周辺の地域は、雨が多い季節=雨季であるから。大昔はそうではなかったようですが、直近7~8年はいつも泥んこ馬場になっています。温暖化の影響もあるのでしょうが、異常な馬場状態が続いています。

 かつては、芝の世界一決定戦といえば「凱旋門賞」だった訳ですが、この7~8年を見る限り「不良馬場が得意な馬の世界一決定戦」の色彩が濃くなってしまっています。世界ランキングを見ても、凱旋門賞の勝ち馬よりも、英愛チャンピオンSの勝ち馬の方がレーティング上位であることが珍しくなくなっています。これは、開催された条件が特異な馬場であったことも影響していると思います。

 

 であれば、開催時期をずらせないのでしょうか?

 無理な時期変更ではなく、例えば、ニエル賞やフォワ賞などのトライアルレースを行っている3週前にずらすだけでも、大きく条件が改善されると思います。ニエル賞やフォワ賞は、例え「重馬場」発表であっても、「芝がズルっと禿げれやすい」というレベルではなく、日本馬でも十分に力が発揮できる良好な馬場条件で開催されています凱旋門賞の頃は、開催が進んで馬場が唯でさえ荒れている上に、週半ばから降り続ける雨のため、最悪の馬場コンディションとなるケースが多いのです。

 

 今思えば、オルフェーヴルとキズナの2頭が走った2013年の凱旋門賞が、ちゃんとした条件で開催されるラストの凱旋門賞だったかもしれません。あの年は「重馬場」発表ではありましたが、馬場の状況は悪くなくて、出走馬たちも脚を取られて走りづらい、なんてところは、映像を見ても出てきません

 凱旋門賞の輝きを取り戻すためにも、開催時期の変更を真剣に検討すべきと考えます。

 

 フランスの競馬サークルの皆さん、宜しくご検討を。そうでないと、もう日本からの遠征馬はいなくなりますよ!

 


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