金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【棋士編入試験】 小山怜央アマが3勝1敗で合格 奨励会未経験者では史上初の快挙‼

2023-02-16 04:45:35 | 将棋

 2月13日(月)に、関西将棋会館で行われた棋士編入試験五番勝負の第4局は、小山怜央アマが試験官の横山友紀四段を133手で破り、五番勝負を3勝1敗で制して、棋士編入試験合格となりました。

 小山怜央アマは、4月1日から初の岩手県出身のプロ棋士となります。また、奨励会未経験者がプロ棋士になるのも、史上初の快挙となります。

 

 

 12月14日付の当blogでもご紹介しましたが、合格した小山怜央アマは非常に強いアマチュア棋士ではありますが、15歳の時には『奨励会試験』を受験するも失敗、また大学4年生の時には『三段リーグ編入試験』にも挑戦しましたが、これも失敗。すなわち、将棋の天才が集まる奨励会からは過去2回も弾き飛ばされた経験を持つ、「天才肌」というよりも「努力タイプ」の苦労人であります。

 その努力の人が、このプロ棋士の編入試験に入ってから、別人のような快進撃を見せてくれました。まず棋士編入試験の第1局、相手はあの勝率9割を超える徳田拳士四段で、あの里見香奈女流五冠ですら瞬殺されてしまった徳田四段を相手に、小山怜央アマは何と、ガップリ四つの将棋から、やや劣勢を盛り返して寄り切り勝ちの快挙を見せてくれました。そして第2局が12月12日の岡部怜央四段戦。「怜央 対 怜央」の第2局もガップリ四つから押し出しという快勝譜。強敵二人を、力でねじ伏せるような将棋で2連勝となったのです。

 年明けの第3局狩山幹生四段との対局では、やや気負ってしまったか力を出せずに敗北となりましたが、第4局横山友紀四段との対局では、終始攻撃の手を緩めず、自分の将棋を指し切っての快勝譜となりました。内容面でも見事な合格でありました。

 

 これもまた12月14日の当blogでも書いたとおりなのですが、人の才能の開花というのは、いろいろパターンがあって、藤井聡太五冠や羽生善治永世七冠のように、10代の頃から無敵状態へ突入するパターンもありますが、少しずつ努力を重ねて、まるでスピードの持続力勝負で、どんどん加速がついていって、キャリアの後半になればなるほど、その強さに磨きがかかるパターンもあります。

 

 奨励会の経験がない、初のプロ棋士として、将棋界を搔きまわす存在になって欲しいと思います。

 合格おめでとうございます‼

 そして、今後の活躍を祈念いたします、小山怜央四段!


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