まずは中京の鳴尾記念。勝ったのは、ドリームジャーニー産駒ヴェルトライゼンデ。5番手追走で脚を溜めます。逃げたキングオブドラゴンの前半1000mのペースは1分0秒1とスローだったので、直線での瞬発力勝負になりました。まずは、3番手からギベオンが先頭に立ちましたが、すぐに5番手からヴェルトライゼンデがギベオンを捉えて、そのまま抜け出して快勝。ダービー3着馬が、長期休養明けを勝利で飾りました。勝ちタイムは1分57秒7。素質馬が完全復活したと言って良いでしょう。今後が大変楽しみです。
2着は、7番手から最速上りで追い込んできたモーリス×ジェンティルドンナのジュラルディーナ。3着は、同じく最速上りタイで追い込んできたジャングルポケット産駒サンレイポケット。4着のギベオンは、前半のペースがもう少し速ければ、レースを支配して押し切れたと思います。この馬は、自ら逃げる方が力を出せると思います。
そしてマイル王決定戦、安田記念。勝ったのは、キズナ産駒の4歳牝馬ソングライン。ようやくGⅠ初制覇となりました。好スタートから、中団の10番手で脚を溜めます。逃げたホウオウアマゾンのペースは前半3ハロンが34秒7のスロー。結果的には、10番手以内にいないと勝負にならない展開だったと思います。
直線に入ると、2番手にいたダノンザキッドが先に抜け出します。それを外からサリオスとソングラインが併せ馬状態で追いかけてきます。ゴール前200mのところで、サリオスとソングラインが抜け出して、その中でもソングラインが前に出ます。さらに、その2頭を目掛けて、セリフォスとシュネルマイスターが追い込んできて、シュネルマイスターが内に切れ込みながら差してきましたが、それを制してソングラインが勝利。勝ちタイムは1分32秒3。グランアレグリアのあとを継ぐマイル王はソングライン! いや、マイル女王ソダシとの真のマイル王決定戦が必要になりそう。
2着はシュネルマイスター。少し太めと言われましたが、そこはさすがの実績馬が実力を示しました。3着はサリオス。Dレーン騎手が乗ると、この馬は激走します。鳴尾記念を勝ったベルトライゼンデと同じ、コントレイル世代。復活の狼煙が上がりました。4着は3歳牡馬セリフォス。十分に力を示しました。位置取りが少し後ろ過ぎただけ。5着はファインルージュ。この馬は逆に位置取りが前過ぎました。それでも5番手の位置から、よく粘り切りました。