金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【レース回顧】 やっぱり怪物だった、アーモンドアイ!

2019-10-28 07:30:48 | 競馬

 まだ4歳のレディに対して、大変失礼な物言いではありますが、やっぱりアーモンドアイは怪物だった!

 昨日の天皇賞秋、前半を59秒フラット、後半を57秒後半でまとめたのが、逃げたアエロリットとダノンプレミアム。2頭ともに2000mを1分56秒7のタイムでした。これは、いつもの天皇賞秋ならば楽勝(恐らく1~2馬身差)できるタイムです。これに3馬身差をつけて、1分56秒2で駆け抜けたアーモンドアイは、やはり怪物と言わざるを得ません。

 ルメールは、最初から前にいく馬達をマークすると決めていたようです。速いペースになることを想定しながら、スタートから4~5番手を確保し、恐らく最もライバル視していたサートゥルナーリアと、スピードの持続力に長けたダノンプレミアムをぴったりとマーク、とんでもない消耗戦に参戦しながら、そのまま、ほぼ最速の上りで勝ち切ってしまいました。凄いの一言です。やっぱり、英チャンピオンSか、仏凱旋門賞で走ってほしかった!

 2着のダノンプレミアムも凄いレースをしたと思います。アーモンドアイがいなければ、これも伝説の天皇賞馬として称賛されるレース内容だったと思います。激しい消耗戦だったので、今後の様子を見てからだと思いますが、ぜひ香港カップに挑戦してほしいと思います。アーモンドアイが出なければ、大本命になると思います。

 3着のアエロリットも賞賛されるべきです。いつもGⅠで2着3着になるのは、最後の切れ味の差だけ。基礎となる身体能力と故障しない頑丈な身体は、父クロフネ譲り。アエロリットは伝説の母になる予感が、第2のエアグルーヴになる予感がいたします。

 問題は6着に敗れたサートゥルナーリア。ダノンとほぼ同じ位置にいましたが、最後の200mで力尽きてしまいました。スピードや切れ味に優れていても、スーパーホース同士の激しい消耗戦では、ひ弱さを見せてしまいました。あのダービーでの敗戦について、出遅れだけが原因ではなかったことが明らかになったと思います。スローの瞬発力勝負なら、府中の2400mでも勝ち負けになると思いますが、それはGⅡまでの世界。今後の路線はよく考えて選ぶべきだと思います。

 デビューした頃から、生産界の期待を背負って、ディープやキンカメと比較されることが多かった馬ですが、彼にはちょっと気の毒な扱いだったと思います。彼は彼なりの道があるはずで、人間の都合を押し付けてはいけません。思い切って1600m以下へ路線を変更することで、歴史的名馬への道が見えてくるかもしれません。


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