NANAOのメヒコ生活記

この歳でメキシコに住むなんて一大イベントが私の人生に用意されていたなんて、人生何が起こるかまだまだ分からん・・・

ボラドーレスの儀式

2005-11-19 10:36:37 | メキシコ生活記
バンジージャンプを思わせる、アクロバティックなこのショー、本来は神聖な宗教行事です。この写真は、先日テオティワカンに行った際に、入り口付近でたまたまやっていたのを撮りました。本場は(?)“エルタヒン”という地方で、そこに住むトトカナ人によって行われます。ボラドーレスとは『空飛ぶ人』と言う意味で、この支柱は30m以上もあるそうです 最初この支柱の天辺に5人が待機し、時間が来ると4人が逆さ吊りでくるくる回り始めるんです。回りながら、段々、足に結わえた綱がのびてきて、最終的に頭が地面に着く位までになります。「そのうち頭、擦るんちゃうかな・・・」と見ていてちょっとドキドキ皆さんはバンジージャンプの経験ありますか?私は興味はあるものの、まだ未体験ですが、この儀式、ある意味バンジーよりもスリルがあるかも、と思いました。多分、天辺に残った人が綱の長さを徐々に長くしていくんだろうと思われますが、と言う事は、自分の命はその人に委ねられてるってこと!?(天辺の人)『あっ!しまった』→綱がズルズルズル~→(宙吊りの人)『あ~れ~』→ドスン(頭から地面に突き刺さる・・・みたいな)・・・こんな事も可能性としてはゼロではない、よね? 宗教儀式なので、衣装の色も意味があり、支柱の木も何でもいいと言うわけではないらしく、また、パフォーマンスの前にも色々と細かい儀式があるらしいのですが、詳しく知りたい方は書店へどうぞ一つだけ書くと、このボラドーレスは、「人間の心臓を求めて降臨する太陽神を象徴している」のだそうです。(地球の歩き方 ダイヤモンド社 より)単なるパフォーマンスとして見物していたときは知らなかったこの儀式の詳細、改めて象徴している事の内容を知ると、ちょっと恐いですね どこでも同じですが、この宗教儀式も今は観光客目当てのショーという感じになっていて、支柱の神木も鉄筋に変わってしまっているのだとか。ちょっと寂しい感じはしますが、でも、こういう伝統儀式はこれからも続いていって欲しいです