夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

十勝岳の噴火について学ぶ

2024-06-02 07:29:02 | 日記

昨日は、美瑛町の町民センターで「十勝岳~最新の研究成果からみる火山活動の現状と防災」と題する講演会があり、私達にとっては興味あるところでしたので事前に申し込みをして参加して来ました。主催は「北海道火山勉強会」ということで、昨日の講演者は北海道大学と気象庁の先生方でしたから多分そういう方々で構成している組織だと思います。会場には学生さんや自治体関係者が多く目立ち、私達のような一般参加者は主催者の挨拶の中で20名と言っていましたのであまり多くはない印象でした。もう皆さん十勝岳の噴火には慣れっこになっているのでしょうか?

私達が自然災害の多い日本へ帰国すると言った時にカナダの友人達の多くから「カナダの方が安全じゃない?」と言われたので、殊更美瑛町の自然災害については気にしました。その中で、地震については美瑛町には活断層がなく2018年に震度7を記録した胆振東部地震の際も美瑛町はほとんど揺れなかったということで安心をし、2016年に立て続けに3つの台風が来て美瑛川も氾濫したそうですがその後に改められたハザードマップで水害の想定されない土地を選んだのでこれまた安心をしていますが、唯一懸念材料は十勝岳の噴火です。ただ、これについてもたまたまネットで土地を探している時に阿蘇山の噴火がありこの時の被害状況を見ていると十勝岳からは30㎞離れている我が家近辺に被害は想定されないという気持ちはあります。

そうは思っていても概ね30年周期で噴火している十勝岳が直近の噴火(1988年)から既に36年目に入っているのでいつ噴火してもおかしくない状況にあることは認識しており、それはどういう風にやって来るのか、どういう事態が想定されるのかは気にしておく必要はあると思っています。

毎月配られる町の広報に十勝岳の状況が書かれているのでそれが一番の情報源ですが、それに寄ると、今現在は相変わらずと言うべきかいくつかの火口から噴煙が上がり続け時折火山性の微動などはあるものの際立った噴火の兆候はなく、警戒レベルは1(最大5)と「活火山であることに留意しろ」というところに落ち着いています。昨日の講演会でも近々に噴火の可能性を示す兆候はないことが様々な観点から報告されていました。

しかし、気象庁の記録を見ていると顕著な噴火と言う意味で使われているのは三浦綾子の小説「泥流地帯」でも描かれた144名の死者を出した1926年の噴火、規模では最大と言われる1962年の噴火(死者5名)、そして直近の1988年の噴火(死者ゼロ)ですが、噴火は短期間で終わるものではなくこの前後に数年の活動があり、それは今も日々続いていると考えた方が良いようです。実際私は去年8月11日に十勝岳に登ったのですが、その直前の7月4日にも火山性微動があったことが記録に残っています。そういうものとして認識していなければならないと改めて思いました。

噴煙と記念撮影

それと、もし噴火したなら風向きによって火山灰が降って来ることはあるかも知れないと思っていたのですが、講師の方が十勝岳の噴火で美瑛町の街中に火山灰が降ることはないと明言されていましたが、しかし北海道の他の地域の火山、道南の駒ケ岳や樽前山の噴火でも間違いなく美瑛町に火山灰はやって来ると言われました。火山の噴火活動はものすごい広域で影響するものだということも認識しておかなければならないようです。

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