夫婦で新しい人生にトライしてます~日本編

15年ぶりにカナダから帰国。終の棲家と選んだ北海道美瑛町から日々の生活を綴ります。

第1回美瑛フェスティバル始まる

2024-06-13 07:46:36 | 美瑛町~夏

昨日6月12日から6月26日までの期間で美瑛町を舞台に第1回美瑛フェスティバルが開会の幕を開けました。内容は写真のように美瑛町を舞台にした新作映画の上映、トークショー、演劇、ダンスと全ては東京や札幌からやって来るハイレベルの芸術パフォーマンスです。

昨日はその皮切りに午後2時から町民センターでフェスティバルのディレクターである東京芸大准教授の市村作知雄氏がコーディネーターとして、角和美瑛町長、演劇を披露する斎藤歩氏、文化コモンズ代表の吉本光弘氏がそれぞれの立場から美瑛町とアートをテーマに思いを語るシンポジウムがありました。

このフェスティバルの企画は4月に公表されたのですが、第1回目ということもあり誰がどのような意図で開くもので、一体この小さな町でお金を取る芸術活動にどれだけ人が集まるのか、正直不思議な気持ちで眺めて来ました。私達はそういう好奇心もあって出来るだけ参加したいと思いましたから、昨日のシンポジウムにも真っ先に手を上げて無料ですがチケットを取得していました。チケットナンバーは♯1,♯2でした。案の定平日の午後2時からという時間設定では聴衆は多分関係者以外は10名前後という寂しいものでした。

そこで初めてディレクターの市村氏からなぜこのフェスティバルの開催に至ったか思いを聞くことが出来ました。美瑛と言う素晴らしい農畜産物と美しい丘の風景、青い池など人々を惹きつける魅力にあふれた町に芸術・文化を加えたい、農業と観光を仲介するようなフェスティバルを作りたいということでした。

多分これは私の想像ですが、きっかけとなったのはこのシンポジウムの後に初公開となる美瑛町を舞台にした劇映画「Neighbors」の製作スタッフが東京芸大を出た若い方々で、この方達を指導していたのが市村先生であり彼らのコラボであったのではないかと思いました。

お話しされた3人の方々の内容はそれぞれの立場から示唆に富んだもので良かったです。街づくり、地域創生などというと最近では陳腐にさへ聞こえる気もして来ましたが、吉本氏からは徳島県神山町がたまたま全町に光ファイバーを整備したが利用者が少なかったところに東京のIT企業がオフィスとして目を付け今や10数社が本社機能を移転しているといった事例の報告がありました。それは一人のプログラミング開発者の移住から始まったことで、地方に新しい可能性をもたらすには絶えず新しい人や文化を受け入れる柔軟性が必要だということでした。

美瑛町も写真家・前田真三氏が美瑛の風景を日本国内に紹介し、青い池の写真家・ケント白石氏がそれを世界に紹介したように文化、芸術が伝統ある農業とコラボする下地は十分にあるわけです。フェスティバルがこれからそういう狙いで続いていくことを願うばかりです。私達は、この後の映画に加えて俳優・橋爪功氏の朗読劇、上記の斎藤歩氏の演劇などを鑑賞する予定です。

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