
ドラマのお勧めコーナーみたいなところにあったDVD。2005年作品。
かつてマカロニを量産していた栄光のオープンセットは現在、老いたスタントマン達とウェスタン村として観光客相手の見世物となっていた。
ラストシーンの少年の表情がいい。このエンディングから逆算して映画を組み立てていった印象。なので前半のダラダラ感は計算のうえなのだろう。後半は展開の強引なことったら。無理でしょう、って突っ込みたくなる話の転がり方が映画なんだなあ、と斜め上から見てしまう。
クライマックス、決闘のシーンでフリアンは銃を前後ろ逆にホルスターに入れている。相手にハンデイキャップを与えているのか自ら死ぬ気なのか?
以下、ネタばれ注意。
最近見た『3時10分、決断のとき』のような死んで見せる映画。クリント・イーストウッドなら『グラン・トリノ』かな。
人間、どう生きるか、っていくら考えても実生活じゃ自分とは関係なく日が沈んで昇るの繰り返し。毎日同じ生活でそんなこといくら考えても意味が無い。どう死ぬか、って考えたほうが自分の為(周りの為)になるんじゃないか?映画っぽいかっこいい死に方を。でも自分の葬式は見られない。
この映画でもマカロニ・ウェスタンの葬式にクリント・イーストウッド本人は来なかった、ってことでしょ?かっこよく死んで見せてもまわりはそれほど感じていないってこと。そんな答えの出ない問答みたいなことを感じさせた映画でした。