Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

Stag's Leap

2004-10-24 13:06:03 | お酒
忙しさにかまけて、すっかり更新をさぼってしまっていました。
ここのところ、何かとばたばたしてしまっていて、日記を書く
気持ちになれませんでした。いけませんね、本当はもっとこまめに
更新しなければ。いくら不定期更新が自慢のサイトとはいえ、
これでは少々ふまじめすぎると取られてもしかたがありません。

さて、今日は先日作ったバジルペーストと、昨日飲んだ Stag's Leap の
白ワインについて書こうと思います。まずはバジルペーストから。
我が家のベランダでハーブさんを育てているのは、すでにここに
書きましたけど、みんなすっかり元気に育ってくれたおかげで、
今ではバジル、セージ、ミント、ラベンダーがベランダをきれいに
彩ってくれています。

バジルはこれまでにも、刻んでサラダに入れたりして食べていたの
ですが、かなり育ってしまったのでたまにサラダに入れて食べるくらい
では消費しきれなくなってしまいました。そこで、これはいい機会
なので、いわゆるバジルペーストを作ってみよう、ということに
なりました。

まずは手ごろなバジルの葉を、中くらいのボウルにたっぷりと
取ります。よく洗ったら、これをすりこぎで根気よくごりごりと
つぶしていきます。本当はフードプロセッサーとかでやると簡単
らしいのですが、我が家には残念ながらないので古式ゆかしくすりこぎで
つぶしていきました。でも、思ったほどは大変な作業ではなく、
ボウルいっぱいのバジルもどんどんつぶれていきました。つぶして
いく間、バジルの強烈な香りが台所じゅうに充満していました。

さて、これにすりおろしたパルメザンチーズ、つぶした松の実、
オリーブオイルを加えて、殺菌消毒したビンに入れて出来上がりです。
割と簡単にできるので、これはけっこうおすすめです。これを使って
バジルスパゲッティを作ってみたのですが、これがおいしいです!
バジルの爽やかな香りが口いっぱいに広がって、思わず食べている
間は無言になってしまうほどでした。

さて、次に昨日飲んだ Stag's Leap のシャルドネのことを書きます。
このワイン、とてつもなくおいしいワインです。今まで白はそれなりに
飲んできて、確か第一級シャブリも飲んだことはあるはずなのですが、
正直これほどおいしい白ワインは生まれて初めて飲みました。なぜ
このワインがもっとメジャーでないのかが、不思議なくらいです。

味はシャルドネですので、当然複雑な構成なのですが、フランスの
ワインと比べるともっとシンプルでまっすぐな印象があります。
フランスの、たとえばシャブリが気難しい文学少女だとすると、
Stag's Leap の白は快活で社交的、ファッションセンスのよい華麗な
大人の女性、という感じでしょうか。

最初に栓を抜いたときの香りからして、違います。少しも複雑な香りが
せず、それどころか非常に透明感のある、ピンとまばゆい筋のとおった
上品であざやかな香りがします。グラスに注いだときの第一アロマも、
これとほぼ同じ香りですが、少しグラスをゆらしてブーケを確かめて
みると、途端に濃密でたおやかな香りが鼻腔を圧倒します。こういう
ところは、まさしくシャルドネの真骨頂ですね。

さて、口にしてみると、もう全然違います。飲んだ人を沈黙させません。
こういうあたりは、好みの分かれるところかもしれませんが、シャブリ
などは、飲んだ人を堪能させてしまって、自然と場が静かになって
しまうのに対して、このワインの場合は気の利いた華やかなウィットを
聞かされたときのような、開放的で楽しい気分にさせてくれます。
思わず笑みがこぼれ、話が弾む、という具合ですね。

奥さまもこのワインは大層お気に召したようで、たっぷりと飲んで
いました。そのため、久しぶりに壊れた奥さまを見ることができて
楽しかったです。どうもアメリカのいいワインは人を解放的な気分に
させる作用があるようで、ナパバレーでのみまくったときの奥さまは
完全に壊れてしまっていました。そのときと、同じような壊れ方を
昨夜はしておりました。

すっかり壊れていい気分になって、うたたねをしている奥さまを
見ながら、私は残ったワインを飲んでいました。すると、驚くべき
ことに、ワインがどんどん味を変化させていくのです。上等な赤
ワインであれば味が変化するのはむしろ当然ですが、白がこれほど
変化するというのはあまり経験がありません。栓を抜いて1時間
以上すぎたあたりから、後味が女性の香水のような、妖しく
なまめかしい香りを帯びてきました。何の香り、といえないのが
もどかしいのですが、こんなに妖艶な白ワインは「18禁」指定を
したくなるほどです。まるで、「さ、もういい気分に酔ったでしょう。
あとは大人の時間・・・・・」とワインがささやいているかのようです。

Stag's leap のワインは、まだ2本ほどあるのですが、これほどまでに
おいしいとわかってしまったからには、そうそう開けるわけには
いかなくなりました。今度あけるときは、それ相応のときにします。
そのときは、またここでどんな味であったのかを詳しくレポート
することにいたします。