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新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

違和感のある記事:何の違和感だろうか?

2012-03-08 23:04:21 | 報道関係の方々への期待

最後にこちらの記事を紹介します

 

 医療ミスを繰り返した「リピーター医師」が厚生労働省から戒告処分を受けた。「『リピーター医師』として行政処分されるのは初めて」と報じられている。

 行政処分が「初」だからといって、「リピーター医師」が珍しいわけではなさそうだ。「処分される予備軍」の「リピーター医師」は他にもいるのだろうか。

■前年も別事件で戒告処分

 厚労省は2012年3月5日、医師と歯科医師で計38人の行政処分を発表した。

 このうち三重県の産婦人科医院の塩井澄夫医師(71)は、2件(うち1件は死産)の分娩事故について、戒告処分を受けた。この2件は刑事事件にはなっていない。しかし塩井医師は別の医療事故が過去に刑事事件になり、罰金刑が確定、この件で2011年秋に戒告処分を受けていた。この前回処分も今回の判断に影響を与えたようだ。

 今回の発表を受け、朝日新聞が「医療ミスを繰り返す『リピーター医師』として行政処分されるのは初めて」と報じ、読売新聞なども同様の記事を伝えている。

 塩井医師はこれまでに上記を含め4件の医療ミスをしたとして、被害者側が医師免許取り消しを厚労省に求めていた。残る1件は、現段階では明確な不正が確認できていない、と判断されている。

 塩井医師が受けた戒告処分は、「医師免許取り消し」と「1~3か月の業務停止」の3種の処分のうち最も軽い

 厚労省によると、処分内容は、医師の過失の度合いや当時の状況などを総合的に判断する。1件の医療事故で「医師免許取り消し」になった事例もある。機械的に「事故数」に応じて処分が重くなるわけではない。

 過去にも、同じ医師が複数の医療事故を起こし、事故の数も考慮に入れて処分が下された例はあるという。

 処分を受けた「ミスのリピーター医師」はほかにもいるようだが、それは、刑事罰が確定した医師に処分を出す際、ほかの過去の事故例も参考にした、ということのようだ。

 今回の処分例は、刑事罰を受けた前年の処分に加え、刑事罰に問われなかった医療事故についても新たに処分が出た点が注目を集め、「初処分」報道につながったとみられる。

■医師の処罰・処分には反対・慎重論も

 以前は、刑事事件で罰金刑以上が確定した医療事故などが処分対象だったが、厚労省は2002年、刑事罰には問われない医療ミスでも明らかな過失があれば処分する方針に転じ、対象を広げた。

 刑事裁判によらずにミスの事実認定をしなければならず、刑事事件以外の医療ミス処分は「3件だけ」(朝日新聞、3月5日配信記事)と少なかった。医療事故に関わる弁護士の中には、厚労省による認定作業の「事務的な足腰の弱さ」を問題視する声もある。

 今回の塩井医師のように複数の被害者らが同じ医師の処分を厚労省に求めている事例は他にもあるのだろうか。

 厚労省は「そうした数字があるかどうかを含め、答えられない」としている。

 処分問題は別として、「リピーター医師」の存在は以前から指摘されていた。2003年7月23日付朝刊の読売新聞の社説は「医療事故 ミスを繰り返す医師には厳罰を」(見出し)と訴えた。

 2005年には日本医師会が、「過去3年で3回以上の有責事故」を起こした「リピーター医師」を対象に医療防止事故研修会を行い、当時の報道によると対象者は約120人だった。しかし、研修会実施後の出席率は公表されず、翌年からは、対象を「リピーター医師」には限定しない形に変わった。医師会によると、現在も「リピーター医師に限定」しない形で続いている。

 一方、医療界や法曹界の一部には、医療事故の再発防止の原因追及のためには、医師の刑事処罰は行うべできではなく、行政処分も慎重であるべきだとの意見もある。
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今回、医師免許を取消の処分を受けた医師は6名。
 
集団準強姦未遂2名、準強制わいせつ2名、強制わいせつ1名、詐欺1名です。
 
医業停止3年が覚せい剤取締法違反、強制わいせつなどです。
先日の医師免許取り消し記事を見て思った3つのことという記事で書いたことに、少し間違いがあったなぁ…と思ったのが、長期の医業停止などの処分を受けているのが強制わいせつなどの罪であることです。
 

この記事を読んだ時の違和感、これが意図的なものかはわかりませんが…この情報だけ書き加えておこうと思います

基本的な考えは、医師免許取り消し記事を見て思った3つのことという記事に書いた通りです。

 

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自衛官の精神的サポートを!

2012-03-08 22:50:37 | 医療

さて、続けます

 

震災派遣の自衛隊員、トラウマ・うつ発症の恐れ

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120307-OYT1T00657.htm

 東日本大震災の被災地に派遣された自衛隊員の一部で、トラウマ症状やうつ病などを発症する危険性が高くなっていることが7日、防衛省が実施した初の大規模調査でわかった。
 

 同省は今後、隊員の心のケアを長期的に強化する方針だ。

 渡辺周防衛副大臣が7日午前の衆院内閣委員会で明らかにした。調査結果によると、トラウマ症状の「高リスク者」は陸上自衛隊で3・3%、海上自衛隊4・3%、航空自衛隊では7・5%だった。うつ病などの「高リスク者」は陸自で2・2%、空自で6・5%。海自はうつ病に関する調査は行っていないが、5人がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された。

 調査は派遣終了直後から6か月の間に行い、回答者は陸自5万8050人、海自6112人、空自はトラウマ調査3319人、うつ病調査2829人だった。空自は、津波で大きな被害を受けた宮城県東松島市の松島基地の隊員らに調査対象を限定したため、数値が高く出た可能性があるという。

2012年3月7日14時36分  読売新聞)
 
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いろいろ訓練をしている自衛官とはいえ、実戦を経験してないこともあり、ご遺体に対する気持ち(接した時の衝撃)は『警官』『消防・救急』などの職業よりも強いものがあったのではないかと思います。
 
警察や消防、救急などの方々は『ご遺体に接する機会』も多々あるのではないかと思いますが、自衛官はその機会が少ない。そして今回は震災に際し最前線で救命にも携わりましたが、ご遺体に接する機会も多かったと思います。
 
子供の遺体を抱えて泣いていたという話もあったように、心的外傷が全くないということはありえないと思います。今回の事も含めて、今後の国防のためにも精神的な対応の準備をする必要があると思います。
 
 

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札幌医大麻酔科 医師派遣中止:国立函館、浦河赤十字そして苫小牧市立病院

2012-03-08 22:39:09 | 医療

こんばんは

 

今日は昨日に比べると少し寒くなりましたが、花粉は飛び始めましたね。初期療法(花粉が飛ぶ2週間くらい前から抗ヒスタミン薬の内服)をやっていたのですが、少しくしゃみや鼻水が出るようになってきました。点鼻ステロイドを今日から開始しました。

 

先日、苫小牧市立病院、麻酔科撤退:人間関係は大事ですねという記事で、札幌医大が2つの病院から撤退するみたいですねと書きましたが、ちょうどその記事が出ていたので紹介します

 

札幌医大 麻酔医、派遣中止 国立函館と浦河赤十字、常勤不在で影響懸念

毎日新聞社  3月8日(木) 配信

札医大:麻酔医、派遣中止 国立函館と浦河赤十字、常勤不在で影響懸念 /北海道

 札幌医大が、国立函館病院と浦河赤十字病院の常勤麻酔科医計2人の派遣を打ち切ることを決めた。同大は麻酔科医全体の不足を理由にしているが、麻酔科医は手術の麻酔を管理する専門医で、緊急手術への対応など地域医療の影響が懸念されている。

 札医大は現在、道内44病院に150人の麻酔科医を派遣している。国立函館病院は2人いる常勤医のうち1人が自己都合で退職。浦河赤十字病院の常勤医1人についても4月以降の常勤派遣は見送る

 札医大は函館には札医大出身の近隣病院の医師に応援してもらえるよう要請。浦河には札医大から4月以降、週替わりで1人を非常勤で派遣することにしている。

 同大の山蔭道明教授(麻酔科)は「麻酔科医は夜間勤務がないため女性が多いが、産休や育休で全体的に不足している」と説明。「新人医師も地方派遣を敬遠することが多く、人手のやりくりが付かない」と話す。

 同大の派遣打ち切りについて、高橋はるみ知事は7日の道議会本会議で「12年度に策定する札医大の次期中期目標や中期計画で、具体的な取り組みを示したい」と述べた。【田中裕之】

 ◇苫小牧市立病院、常勤医1人を確保 札医大との折衝で、4月から

 札幌医大の麻酔科医の派遣をめぐっては、苫小牧市立病院でも昨年10月、常勤医3人を12年3月末で全員引き揚げるとの連絡を受けた。同11月には担当教授が同市を訪れて通告。これまでの折衝で4月以降は常勤医1人の派遣を受けられることが7日までに決まったが、市は苫小牧市医師会とも連携して他の医療機関に麻酔科医の出張を依頼するなど、態勢の立て直しに苦慮している。

 「派遣停止」の背景には医療事故をめぐる病院の対応のまずさもあった。市は昨年6月、日高管内の女性患者を全身麻酔で手術し下半身にしびれが残ったとして、医療事故の示談金300万円の支払いを市議会に提案。この際、院内の医療事故対策委員会などは開かず、院長らが「全身麻酔が原因」と対外的に説明したことに医師や医大側が不快感を示した経過がある。

 岩倉博文市長は「病院の対応が不適切だった」と陳謝。医療事故解明のため第三者を加えた「医療事故調査検討委員会」を近く設置する。【斎藤誠】

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先日も書きましたが、おそらく本当に麻酔科医が不足しているのだと思います。感情的なものもあるかもしれませんが、それだけで医師派遣を止めるような責任感のない医師はいないと思います。麻酔科医がいなくなれば病院が困るというよりは、患者さんが困ると思うので。

 

ただ、もし優先順位をつけるのであれば優先順位は下がるのではないかとも思います。派遣する医師たちが「その病院に行きたくない」と言えば、無理にでもいかせるようなことは人権にかかわりますし。

 

そう思います

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