30.02.26 感 動 NO.1812
歳を重ねますと視力も聴力も減退しますが、人間生きてゆくため
には「感動すること」が重要ではないかと思います。
ある障がい者施設を訪問した時のことが忘れられません。
そこに視覚障がいのある(つまり眼が見えない)少女がいまし
た。 マジックをしましたがその少女には何をしているのかはさ
っぱりわかりません。 でも、周囲の子供たちが「これ紙きれを
切って作ったウサギさんよ」とか「牛乳がねこんな紙テープにな
ったのよ・・・」などと手にとって触らせて説明するのです。
少女はただ「そうなの?」とか「ふ~ん」などと答えていまし
た。
帰り際になって、牛乳パックで作った「跳びはねカエル」のマジ
ックおもちゃをプレゼントしましたところ、その少女にも遊べる
ものだったので「これおもしろい!」と何回も何回も繰り返し飛
ばして遊んでいました。
少女を取り囲んだ子どもたちは「さっちゃん 出来た出来た!・
すごいすごい!」と拍手を送るのです。
この子供たちはなんと健気(けなげ)なんだろう、おもいやりの
ある子供たちなんだろう・・・ 一緒に行っていた女性のマジ
シャンが、感激のあまりに目にいっぱいの涙を浮かべているので
す。 その彼女の涙を見た私も涙があふれ出ることをとどめるこ
とができませんでした。
わたしたちがやってることがこんなに喜んでもらえるなんて、ア
マチュアマジシャン冥利に尽きるなという「感動」を体験させて
いただきました。