くじゅう花公園で、旅をするチョウといわれるアサギマダラを数匹見ることができた。
ヒラヒラと木の葉が舞い落ちるように優雅に飛ぶので目につきやすく、それにフレンドリーでもある。
アサギマダラの成虫は、その多くは秋になると日本本土から南西諸島や遠くは台湾、香港まで移動する。
移動の謎を解くため捕獲した個体に、マーキングをおこない追跡調査をするのだが、
これまで確認されたものは、和歌山県で放された個体が香港で確認されている。
その飛行距離、何と2500kmという記録がある。
捕食者の鳥などに狙われないのか気になるが、アサギマダラは体内に毒素をもち鳥などの外敵には、
その羽の色で、私を狙うと危険だよと知らせているらしい。
成虫になっての寿命は、4、5か月程度だといわれているので、まさに飛行するために命を費やしている。
アサギマダラは、あの小さな体で残された命を費やしながら南の島をひたすら目指す。
何故、南を目指すのかはまだ謎の部分が多く、十分には解明されていない。
広い海の上を小さな羽尾を羽ばたきながら、アサギマダラは何を思い大海を渡るのだろう。