漢委奴國王と記された純金製の印が発掘されたことは、小学校の教材に取り上げられご存知の方も多いと思われる。
この金印が出土したといわれる福岡市東区志賀島は、安曇磯良を祭神とする安曇族の神の島でもあった。
この島では、神社に関してのお祭りが頻繁に行われている。
観光化しているわけでもないので、ただ単に島民の祭りとして定着し長らく氏子らによって受け継がれている。
この時期に、隔年で行われる御神幸祭が11日におこなわれた。
玄界灘に日が沈み、あたりがうす暗くなる7時から神事が執り行われる。
志賀海神社の祭神は、綿津見三神であるがかって時代を遡れば、安曇磯良だったといわれている。
安曇磯良は海底に住むために、顔にカキ等の貝殻がつき醜いのでそれを恥じていたという。
このため、顔が見えないように灯りがない闇夜に、御神幸祭がとり行われてきたという珍しい御神幸祭である。
人口2000人足らずの島の半分の人が、御神幸祭に参加しているのではないかと思われるほど、多くの参加者で参道は賑わった。
この祭りでは、お仮屋で龍の舞と八乙女による神楽の原型ではないかといわれる舞が奉納される。
今年の龍の舞の若者に声をかけた。
ファインダーの中の彼の顔は、大役を仰せつかりいささか緊張気味で表情が硬かった。
「緊張してるやろ」と尋ねると「はい」と返事が返ってきた。
「ワンツースリー・ニコッ」というと笑顔がほころんだ。
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