日記塊~77と97に関する幾つかの考察~

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遠征記クラシック~札幌開幕編5

2010-01-26 00:43:13 | 2012年までの記事
非常にわかりやすい前回までのあらすじ
札幌開幕編1(ケンタッキー食う@9)
札幌開幕編2(ボードは友達@64)
札幌開幕編3(ラーメンを食べよう@9)
札幌開幕編4(こんなんできたよ@64)

ちょっと遡って話は前日深夜。
開幕を翌日に控え高ぶる心をぶつけあったり、
64持参のノートPCで馬鹿サイトを見て笑ったりと、男2人の夜をそれなりに楽しむ。
ひとしきり楽しんでふと流れる沈黙。
少し真顔になった64。こちらもちょっと姿勢を正す。
何か重要な話でも、と思って促すと

「俺、明日誕生日なんだよね」

へー。

ふーん。

じゃあ寝るわ、となるのが通常の二人。
しかしちょっとひっかかることが。
そう、当時こいつは彼女がいると公言していた。
つまり彼女側からしたら

恋人の誕生日という大事な日に当人は札幌に1人旅行しているうえ、
パートナーに自分を選ばず見知らぬちんちくりん大学生(4月入学予定)を据えたのだ。

わかっていない。女心というものを全くわかっていないこの微妙デブは。
女性にはどう接するべきか、記念日というのが恋人にとってどれだけ大切かを懇々と説教してやった。
ちなみに、この時点までで9には異性交遊歴は無い。

翌日。いよいよ開幕当日。

ホテルで朝食を済ませドームへ向かう。
64は札幌ドーム経験者なので、優越感たっぷりに先導してくれる。
福住駅からの道も丁寧に案内してくれるのだが、
当時は駅を出て間もなくドームの姿が見えたので全力で聞き流す。

全席指定ということで開門に合わせて向かったので、さほど待たずに入場。

へー、これが札幌ドームか。でけー。
席からバッターボックスが遠いのなんの。
スクリーンはライトだと真後ろか。見難ぇ。
初観戦のスタジアムはいくつになってもわくわくする。

ひとしきり場内を回り、当日入りのメンバーと挨拶を交わす。
そんなこんなでスタメン発表。
開幕なので、テンションも高めにセッティング。
レフト側に陣取った、ライトの倍以上の黒い集団も盛り上がっている。
負けてらんねぇぜえ、と64らとともに立ち上がり声をあげていると、
女性係員がこちらにととと、とはにかみながらやってきた。
逆ナンパっすか。北国の娘っこですか。どさん娘ですか。

赤田選手ってどんな選手ですかぁ?
よろしければご説明差し上げましょうか。
立ち話もなんですし、長くなりますのでよろしければホテルでゆっくりと

とか得意の妄想をかましていたら衝撃の一言。

「申し訳ありません、立ち上がっての応援は…」

がーん。
確かに、ちょっと不安ではあった。
札幌ドームでの公式戦は過去に数えるほどだし、
フランチャイズチームがない分応援に対する認識も少ないだろう、と。

しかし、よりにもよって開幕戦である。
全力で応援したいのだ。特に人数も少ないし。
最後列に位置しているしなんとかならんか、と思ってふとレフトに目をやると

立っている。
跳ねている。

うーん。

やっぱりこれは違うと思う。

「レフトスタンドの皆さまは立って応援されていますし、
 私どもも許可をいただけませんでしょうか。」

的なお願いをし、承認(黙認ともいう)を得、なんとか通常の応援スタイルを確保。
…とまあ、応援しにくい球場だなあ、というのが札幌の第一印象。
それが今や内野も立って跳んでるから、時の流れは恐ろしい。

ちょっと予想外の出来事はあったけれど、無事試合開始。
この日は伊原春樹初采配試合。
2回に1塁ランナーカブレラ・バッター和田でエンドラン。
この成功が2002シーズンを左右した、と今でも思っている。
先発の松坂も安定感たっぷりで試合をつくる。
8割がた(残念ながら満席とはならず)埋めてくれた札幌のファンも温かい拍手。

しかし、ロッテの遠征力はすごいねえ。レフト黒い黒い。
スピーカーでも配置したのか、コールリーダーの声がこっちまで。

しかし、レフトスタンドが大きく沸く場面は最後までなし。
開幕戦を見事に勝利で飾りましたよ。

さて、遠征試合後のお楽しみ。
今晩はジンギスカンで祝勝会でございます。


※次回
勝利に沸くライオンズファン。
その狂乱の宴の全貌が明らかに。
そして、遠征に於いて最も重要な最終日を迎える。
果たして勝って帰ることはできるのか。
64ユニのライオンズなアレに続く。