あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

思いきり気障な人生②

2010-11-25 23:33:44 | アルバムレビュー
※11/18の記事①の続きです。
----------------------------------------------------------------------
連日のライブも一段落したし、そろそろUPしていいかしら~?ということで後半です。
しかし、一記事中、シングルが5曲中3曲というのは初めてですわ。

ジャケット、こっちはLPなんですけど・・・帯が妙に賑々しいですね。
シングルの「サムライ」を差し置いて「あなたに今夜はワインをふりかけ」と
デカデカと書かれてるのは、やっぱりCM効果?
----------------------------------------------------------------------

6.勝手にしやがれ
過去レビュー記事は→こちら
この曲は、シングル、アルバムとも同じバージョンのようなので割愛。

7.サムライ
過去レビュー記事は→こちら
このシングルレビューは、我ながらよく聴き比べて書いたつもりなので(「良く書けてる」
ではありませんけどね)、
記事後半の『思いきり気障な人生』版と『ROYAL STRAIGHT FLUSH』版を較べた部分に、
それぞれの特徴を簡潔にまとめた・・・ことになっております。
切なげな声も、抑制の効いたアレンジも、こちらのアルバムバージョンの方が
「男のやせ我慢」というコンセプトに、よりしっくり来る、ストイックな印象でキュンです。

8.ナイフをとれよ
時にシビアで、でもとことん付き合うぜ的な(?)、女性がちょっと入っていけないような、
男の友情の「粋」を感じさせる詞が、一杯呑みたくなる感じですわ~。
イントロはギター&ピアノの穏やかなサウンドで始まり、後半ストリングスも入って
静かに盛り上げます。
Aメロはシンプルにピアノの伴奏で、じゅりのつやつや美声を堪能。
展開部からギターが前面に出て、じゅりの発声もハリがある感じに。
で、アテクシ的なツボはですね~。
2番のAメロで、右からのギターに続いて、左から入ってくる、音色の違うぽろぽろ、
っていうギターの音!(♪ケロリとしろ~♪のあとね)一瞬だけれど、すごく素敵です。
と言うことで、「ナイフを取れよ」。とっても好きな曲ですが・・・ただし。
♪迎え酒なんてどうだ~♪だけは頂けません!
たとえじゅりのオススメでも、迎え酒だけは御免被りますわ。
あれは、その後3日ぐらい廃人になりますから・・・ 

9.憎みきれないろくでなし
過去レビュー記事は→こちらなんですが・・・
先日、この曲の映像を鑑賞しておりましたらば、Sカルゴ氏が横からジーッと見てまして、
このシーン↓↓で、アテクシにこう言うんですのよ。

 

Sカルゴ「・・・・・何してるの?」
あいら 「え?」
Sカルゴ「さわだけんじさん、何してるの?」

んー、こういった場合、幼児の母としては、なんと答えれば良いんでしょうかね。
何してるんだろうね~~ママもワカンナイなー。踊ってるのかな~?

10.ママ・・・
ということで「ママ・・・」です。
申し訳ないんですが、この詞、いくら考えても理解できなくて困ってるんですが・・・
70年代の少女マンガの主人公の美少年(←ココ重要)が背負っていそうな重~い過去が、
とにかく、この「ぼく」にはあるんだ、という前提で聴くしかありませんわ。
曲全体を通じて、硬質なピアノの音が不気味に響きます。
砂時計の砂のように、舞い落ちる木の葉のように・・・・曲中を駆け巡っているこの音は、
ベースの奏でるビートに乗って、ギターやシンセなどで曲が盛り上がって、しばし存在が消えた後も、
気がつくと払っても払っても消えない傷のように、フッ、と浮き上がってくるのです。
クライマックスは2番に入る直前、ピアノが駆け上がって、直後の
ママァァ~~っ!これでございましょうね・・・怖すぎです。
じゅり・・・・なんて声を出すんでしょうか、このお方は。
その次の「ママァ~~!」も相当です。
ただ、何度も何度も繰り返し聴いているうち、ショッキングな曲という当初のイメージだけでなく、
とても繊細で美しい曲だなと思うようになってきました。
じゅりの声も
♪誰か傷を おわせたのか♪の「に」とか、
♪一度ママはそれについて♪の「も」とか、
ハッとしませんか?
ピアノがリタルダンドして伴奏が終わった後の、ラストの金属音のような残響も不気味ですね。


【あとがき】
このアルバムについて、ネット上の感想などで、アテクシが前々から、あちこちでよく拝見してた
ご意見にですね、大まかにまとめますと、
①阿久さんの詞の強い個性が、全体の雰囲気の決め手になっている
②サウンドの傾向として、まとまりがない感じがする

というのがございまして、この2点について、今回は自分なりの見解をと思っておりましたんです。
アテクシ的には、まず①はその通りかなと。もう、説明いらないよねくらいの感じで 
で、②なんですけど、これは「ろくでなし」「ふりかけ」「ラム酒~」あたりのゴージャスっぽい曲と、
「再会」「ママ・・・」的などんよりどっぷり系の曲にギャップがあって、尚且つシャッフル
された曲順なので戸惑う、というようなことらしいのですが・・・・
その点はアテクシ、意外とすんなり聴いちゃってますね。
詞の世界のシチュエーションや曲調がガラッと変わっても、詞の現実感の無さはそのままですし、
歌謡曲っぽいサウンドにも、むしろ統一感さえ感じましたわ。
オーケストラのクレジットが無いので、バンドとピアノ以外はすべて打ち込みなのかなぁと
思ってるんですが(実際のところどうなんでしょう)、
「沢田研二のオリジナルアルバム」としては、最高のセールスがあったというだけあって
とってもゴージャスなアルバム、という印象が強いです。
最後に一応、恒例のお気に入り曲ですが・・・・
そりゃなんてったって「ラム酒入りのオレンジ」ですわ 
----------------------------------------------------------------------
(終わり)

最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (J.コレクター)
2010-11-26 03:42:39
>帯が妙に賑々しいですね。シングルの「サムライ」を差し置いて「あなたに今夜はワインをふりかけ」とデカデカと書かれてるのは、やっぱりCM効果?

この写真の帯は2つ目のもので、最初のものには「あなたに…」の表記はありません。やはりCM効果といっていいと思います。
この後に、レコ大受賞の金帯や「サムライ」の帯が追加されます。

>オーケストラのクレジットが無いので、バンドとピアノ以外はすべて打ち込みなのかなぁと思ってるんですが(実際のところどうなんでしょう)

この当時は、大容量のシーケンサーがようやく出始めた頃で、一般的にレコーディングで使用されるようになるのはもう少し後ですね。
返信する
サムライ (かずぴ)
2010-11-26 07:11:36
シングル発売前なのよね~
帯に取り上げたら,シングル発売数ヶ月前なのに,バレバーレだから。
6年生で,勝手で,じゅりと運命の出逢いをした私,
初めて買ったじゅりのレコードです
つべで「題名のない音楽会」で歌ってる ラム酒 が大好っき
返信する
ママ~!!!! (ちゃちゃ)
2010-11-26 08:17:33
私、前にどちら様かのコメ欄にも書いたんですが
当時のコンサートで、ジュリーはこの歌歌った後で
「ママなんてゆうたことないもんですから、歌い終わってからこう、ぞわぞわぞわ~っっっっっと!!(笑)」と、
からだゾクゾク震わせて笑い取ってました。

私もこの謎のシチュエーションにどんな過去があったのだろうと
いろいろ妄想してファン友達(男)に尋ねてみたら
「そんなん階段から落ちたか転んでできた傷やって。
母親が何も語らんかったのは語るべきことが何もなかったからや。」とにべもない回答が・・・。

「ナイフをとれよ」は最最終的にはえらい目にあわせた奴に復讐(それも殺傷事件?)を勧めている物騒な歌や・・・
なんて、ファン友達と”酒の肴”にした歌でした~www

阿久悠さんは物語風の詞がお得意だったようですね。もともと放送作家でいらしたし。
「悪魔のようなあいつ」原作者ですもんね。
どの歌もジュリーなんだけど「可門良」が店で歌ってたイメージを感じます。
・・・それでも「ママ~!!」は・・・ジュリー以上にクールな彼には合わないよね・・・。

私、アルバムが出たらいつもは発売日に買ってたのに、
何故かこれだけはすぐに買わなかったですね。
お金のない学生であった当時、シングルの曲が重なりまくっているこのLPを買うのにいささか躊躇した覚えがあります。
えげつない商売してくれるわ~!!・・・とか言って(笑)結局買ったんだけど。

でも、毎回買うほどのファンではない人にとってはかなりのお得感があるでしょうね。

長々スミマセン。
返信する
Unknown (あいら)
2010-11-26 17:58:07
J.コレクター様

いろいろと、ご教授ありがとうございます。
LPの帯は、時期によっていろいろなバージョンがあったのですね。
「レコ大受賞の金帯」なんて、響き的にプレミア感があって、
欲しくなっちゃいそうです。

>この当時は、大容量のシーケンサーがようやく出始めた頃で、
>一般的にレコーディングで使用されるようになるのはもう少し後ですね。

そうだったんですか。
スミマセン、よくわかってないもので
今の音楽シーンとは、だいぶ違う音作りの環境だったのですね。
70年代と80年代で、音楽シーンの印象がガラッと変わってるような気がするのは
そういう背景もあるのでしょうか。


かずぴ様

>帯に取り上げたら,シングル発売数ヶ月前なのに,バレバーレだから。

そうでした
時系列で考えればわかりそうなものですよね(汗
TOKIOとかストリッパーとか、アルバム先行で、その中から
シングルカットってパターン、けっこうあるんですね~。

>つべで「題名のない音楽会」で歌ってる ラム酒 が大好っき

あ~、みたことあります 
ストライプのスーツでしたっけ?
モナリザかなんか歌った後に、歌うんですよね~
もー、素敵すぎ
返信する
ちゃちゃ様 (あいら)
2010-11-26 17:58:38
膝の傷一つから妄想無限大~になってしまう阿久さんの詞は、
ホント、1曲1曲が物語みたいで、濃いでよね。
横文字もほとんど無くて、ずっしりくる感じです。
あれこれストーリーを想像しあって、酒の肴にするのに最適

>どの歌もジュリーなんだけど「可門良」が店で歌ってたイメージを感じます。

思わず『思いきり気障な人生』を歌う良ちゃんを想像してしまいましたわ。

良「あなたは~僕を愛する資格が~無い~♪」
ノノさん「なぜだ?良っ!そんなこと言わずに、俺と一緒に、ポールシーハーバジュニアに行こう!」
良「イヤだよ~ そんな面白くもない~♪」
ノノさん「なぜだ!なぜなんだ!?良~~~~~っ!!!」

・・・・スミマセン。横道にそれました。

それはさておき、良ちゃんイメージの曲って言うと、アテクシ的には
アルバムが違いますが「めぐり逢う日のために」とか、そういう感じなんですが、
よく考えてみたら「ママ・・・」も案外いける、かも?
クールな良ちゃんが、だんだん壊れてくる、ドラマの後半の雰囲気なら、
意外と合うかも~なんて思ってみたり。

>えげつない商売してくれるわ~!!
あはははは・・・・・・・スミマセン、つい
でも、すっごくわかりますわ!
このLPの帯に¥2,500って書かれていて、35年前なのに、
今とあまり値段変わってないんだな~と思いましたもの。

A面が4曲、B面も入れたら5曲、すでにシングルを持っていたら、
限りあるお小遣いから、買ったもんかどうか、相当悩みそうです。
返信する