あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

eiko②

2009-11-30 16:50:07 | 映画
※この記事はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。

※①の続きです。
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さて、江ノ本のところへ戻ってきたエイコは、そのまま、なし崩し的に住み着いてしまいます。
カフェのウェイトレスのアルバイトをはじめて、マンションから通勤。
バイトから帰れば、2人でテレビを見ながらポテチぼりぼり。

もうすっかり、なじんでるし~

天気のいい日にはお散歩したり、公園でキャッチボールしたり、一緒に買い物したり
・・・・夫婦みたいじゃん。
で、買い物帰りに、荷物を少ししかエイコに持たせない江ノ本に「優しいんだね」とエイコが言うと、


「今までの男は、全部持たせてたのか?」
そんなセリフにジーンとして、背中に頭コツンのシーン・・・・・キャ~(アテクシと替わって~
て言うか、どう見たって、おじいさんには見えないって!!
玉鉄よりカッコイイしっ!!!(←これは言いすぎ?


さて、洗面所に置かれた処方薬から、江ノ本が肝臓が悪いらしいと知ったエイコは
川端から胡散臭そうな健康食品をたくさん買ってプレゼントします。
騙してる罪悪感にさいなまれつつあったところに、まっさらな善意を投げ掛けられ、
たまらなくなった江ノ本は

「もう、買うな!!!」
と、プレゼントの箱をぶちまけ、部屋を飛び出して、川端の元へ直談判に。そして


「もう売るな!」
鬼気迫る表情で、川端に詰め寄ります。(でも、アンタが紹介したんじゃ・・・

で、この様子を立ち聞きして、川端と、そして江ノ本にまで騙されていたと悟った
エイコは、ショックでマンションを飛び出してしまいます。

その後は探偵の大野とエイコのシーンが多くなるので割愛しますがwwww

「彼女を頼む」

大野にそう言い残して、江ノ本は姿を消してしまうのでした。
ところで、この映画、エノモトの過去はあまり掘り下げられていないんですけど、
大野はいったい、彼にどんな恩があるのでしょうね?

さて、知らぬ間に、江ノ本がエイコの借金を肩代わりしてくれたため、金銭問題は解決
するんですが、その後も、一人部屋でぼんやりしていると、ふと、団子やカップラーメンや
ポテチを一緒に食べたあの日々が思い出されます。

団子見~れば思い出す~


「夢だったんだから、あたしのことちゃんと思ってくれる人と生活するの。」
「ちょっとちがうかもしれないけど、一緒にいてすごく楽しかったの。」
「あれが嘘だったらあたし・・・」


大野に向かって、エイコが言うセリフ。
家族とも、恋人とも違ったけれど、江ノ本と2人で過ごしたあの日々は、エイコにとって
かけがえのないものだったのですね~。

新しい生活を始めたエイコは、相変わらず人がよさそうだけど、少し強くなって、
誠実な男性とお付き合いの予感もあって、良かったわね~という感じ。

買うたらあかんで~(とは言ってませんが

最後の方で、キャッチセールスの女に声を掛けられたときも、やっぱり無視して
素通りは出来ないんですが、でも↑こんな江ノ本の笑顔を思い出して、キッパリ
「いりません」って、断ることが出来たエイコにちょっとホッとして、温かい気持ちで
見終えることが出来ましたわ。




~~お・ま・け~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

便利屋エノちゃんです。こんなオッサンなじゅりはいかが~?
・・・・・・ところで便利屋って、確か、何でもやってくれるのよね?
何でも・・・・・・(邪まな妄想中)
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『センセイの鞄』のじゅりは話し方やしぐさなど、老人ぽい演技だったですけど、
この江ノ本の役は、結構悪いやつ風な面もあるせいか、白髪交じりの髪に無精ひげ、
じじむさい服で装っても、どうしたって「おじいさん」とは思えない感じがありましたね。

いやー、一緒に住んでる時、風呂場の曇りガラス越しに立ってたりして、
「どうなんのかしら~?」とか期待・・・じゃなくてドキドキしちゃったし
まあ、恋愛対象としては描かれてないんですけど、一緒に暮らすうちに、
互いに影響されあうわけですね。

相手のことを全然知らないし、根掘り葉掘り過去のことを聞いたりとかしない、
それほど言葉は交わさない、そんな2人ですが、互いに相手の心の奥底に触れる
瞬間が、確実にあったんだと思うんです。

だから、出逢ったことで、二人ともその後の人生が変わったワケで、二人が一緒に
過ごした日々は嘘じゃなかったと信じたいエイコの気持ち、わかるような気がしますわ。

尚、ストーリーと関係ないところでは、意外にもじゅりの横顔王子ぶりが堪能出来ちゃうのが、
じゅりファンにとってはさらに美味しい映画なのでした 
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(終わり)

eiko①

2009-11-29 16:01:14 | 映画
※この記事はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。
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【ものすごく大雑把なあらすじ】
23歳のOLエイコは、超お人好しで騙されやすい性格。道を歩いてても、差し出されるティッシュは断れ
ないし、キャッチセールスにはひっかかる。給料日には借金取りが部屋にきて返済を迫られ、と散々。
その上、給料不払いのまま勤務先の社長がトンズラしてしまいます。
困ったエイコが社長の自宅マンションへ行くと、そこにいたのは社長ではなく、江ノ本というボケ老人・・・
行くところのないエイコは、何やかやで、そのまま江ノ本の所に住み着いてしまいます。
やがて、ウエイトレスのバイトを始め、店の常連客の川端と知り合い付き合い始めますが、実はこの
川端は江ノ本とグル。
江ノ本はボケたふりをしているだけで、実は、占有屋。川端にエイコのことを教え、詐欺のカモにして
分け前を要求していたのです。
しかし、一緒に暮らしているうちに、エイコを騙し続けることが辛くなってきた江ノ本は、私立探偵の
大野に、エイコのことをを調べさせます。そこで知る不幸な生い立ち、多額の借金・・・。
あることをきっかけに、2人の奇妙な生活は破綻を迎え、その後も何やかやとありますが、最後は、
江ノ本はエイコの借金を肩代わりして清算し、占有屋からも足を洗って何でも屋を開業。
そして、エイコも新しい生活をはじめ、性格は相変わらずながら、キャッチセールスには「いりません」
といえるようになり、ちょっと成長していたのでした~。

【監督・主な登場人物と一言感想】
監督:加門幾生 ・・・・他の作品などまったく知らないんですが、面白かったです。

麻生久美子(秋森エイコ)・・・・・自然な演技で好感。濃い顔じゃないから、じゅりとも雰囲気合うし。
沢田研二(江ノ本章一)・・・・・・・じいさんには見えねえ~~ウチにも占有しに来て~
阿部サダヲ(大野淳史)・・・・・・・クセモノじゃなくて好青年の役ってめずらしい?
玉山鉄二(戸田雅弘)・・・・・・・・ヤク中の彼氏。チョイ役でしたね・・・
宇梶剛士(中島)・・・・・・・・・・・取立て屋やらせたら、この人の右に出る人いないですよね。
袴田吉彦(川端信司)・・・・・・・・出てきた瞬間から胡散臭そうでよかったです。
南果歩(キャッチの女)・・・・・・・最後の捨てゼリフ、「運気下がるよ!」が恐すぎ。
大杉漣(平井)・・・・・・・・・・・・・こんな店長のいるカフェでバイトしたいぞ!

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

前から気になってる作品ではあったんです。
ただ、あまりにも「あのジュリーがボケ老人役を!」的な取り上げられ方をしていたので、
いくら演技でも、ちょっと見たくないかも・・・・と、先入観だけで避けていたところがあったのよね。
でも、見てみたら・・・・ちょっと、そこのアアタ!
これはじゅりファンにとってカナリ美味しいシチュエーション満載の映画ですよ!
2003年の作品ですからじゅりは50代半ば。「明日は晴れる」のDVDがダイジョブな方なら、きっと
惚れるはずですわよ~。
主役じゃないからずっと出てるわけじゃないけど、じゅりの出演シーンを中心に、ちょっと映像を
追って見ましょ!


さて、踏んだり蹴ったり、困り果てたエイコが、倒産した勤務先の社長の自宅を訪ねていきます。
すると・・・・社長じゃなくて、知らないおじいさんが。

「どこ行ってたんだ。遅かったじゃないか。」

ボケ老人に部屋へ招き入れられ、わけがわからんまま、座って一緒に団子を食べます。
すると、団子がのどに詰まるじゅり、じゃなくて江ノ本。
エイコが背中をさすって、水を飲ませてあげます。すると

「かよ・・・仕事はどうだ?」
とかなんとか、話し始めます。エイコのことを「かよ」という女性だと思い込んでいる様子。
(しかし↑この横顔ショット、かっこよくないですか~

その後、ちょっとしたスキに江ノ本が部屋からいなくなってしまい、探し回るエイコ。
本気で心配し、警察にも電話しちゃいます。そして、徘徊老人(?)な江ノ本が帰ってくると、
「よかったぁ・・」
「帰ってこれたんだね」
抱きつくエイコに「かよ・・・」

次の日、一旦マンションを出るエイコですが、自宅は借金取りに張られているし、
アーティストの彼氏がヤクで逮捕されてしまい、しかも他に女がいてだまされて
いたこともわかり・・・傷ついたエイコが帰る場所は結局他に無く・・・

「かよ・・・お帰り」「・・ただいま」


で、部屋で一緒にカップラーメンを食べます。
簡易的な家具のみで殺風景な部屋(占有屋だからね)なんですが、間接照明が沢山あって、
それが妙にロマンティックです

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※長くなったので一旦切ります。②に続きます~。

バックアップ、してますかー?

2009-11-26 16:52:02 | その他
昨日、DYNAMITE様のブログ記事を拝見したら、ココログさんで何かあったらしく、
ブログのテンプレなどに不具合が出たとか。
「全然バックアップしてないのよ、実は。」
とおっしゃってて、ヒヤッとした~という感覚が文面からも伝わってまいりました。
(※今は復旧なさってます)


それで。


そういえば、我が箱はどうなんかいな?と思ったわけなんです。
バックアップとか全くしてない んですよ、ここも。

お気楽に始めたこのブログも、今見てみたら総記事数273件、総コメント数3028件。
何らかの不具合でこれがアッサリ消えちゃったりしたら・・・

カナーリ最悪ですわ 

じゅりとアテクシの愛の歴史が~
箱ラーの皆様との、語らいの日々が~    エグエグエグ 


そこで必要なのが、当然ですが、バックアップですわね。
ところが、アテクシがお世話になってる、このgooブログでは、バックアップサービスは、
有料会員のみが対象なんだそうですの。

「gooブログアドバンス」の会員というのになって、毎月いくばくかの料金を払わなくちゃ
いけないんですって。
いくばくか、って、月200円なんですけど、要するに毎年2400円を、バックアップ料金として
gooさんにお支払いしなきゃいけないらしい。

えー、金とんの~~?(←コラコラ

説明を読むと、「アクセス解析」とか、「アフィリエイト」とか、「書籍化」とか、
ほかにもいろんなサービスがついてきますよ、ってことなんだけど、どれも興味ないしな~
(てか、書籍化ってwwww箱を本にして誰が読むんじゃー!)

まあしかし、今後のことを考えると、このまま放置するのも不安でして。

で、「他のブロガーさんはどうしてらっしゃるのかな~」と思って、とりあえず同じgooブログ
をお使いの、じゅりーブログさんをいくつか拝見してみたんですが。
・・・・・・皆さん、結構「アドバンス会員」になっていらっしゃるんですね。
「powered by gooブログアドバンス」って表示が出てる方が、わりと多いわ~!

・・・そうだったのか。
月200円をケチってんのは、アテクシぐらいだったのね 

どうしよう、入ろうかな、アドバンス。
それとも、自力でバックアップ出来るいい方法とか他にあるかしら?

厳しい愛

2009-11-24 17:22:59 | その他
皆様~3連休はいかがお過ごしでしたでしょうかー。
本日のじゅりは、南座でめでたく千秋楽を迎えてるわけなんですが、東の都に住む身としては、
はるばる京の都まで飛んでいくわけにも行かず、よって、その話題はスルー(←オイ


昨日の午後は、ニッポン放送で
「ホリデースペシャル ミュージックタイムマシーン~JASRAC音楽70年史 」
という番組があって、聴いてました。
何でも、JASRACに音楽賞みたいなものがあって、その受賞作品をリクエストに応えて流したり
してる番組だったんですが、その中で、じゅりの「ダーリング」が掛かりましたよ!
実は、この番組に、てっぺいちゃん(=石井○也さん)がゲストで出るって言うんで、それを目当てに
聴いてたんですが、思わぬ収穫で、得した気分になりましたわ~!


でもちょっと、浮気現場を押さえられたような気分にも
「なに石井の歌なんか聴いとるんや。そんなん聴かんでもエエやろ。これを聴け~!
ダァーーーーーーーーーーリーーンーーーーーッ!!」
ってカンジ??
まったくじゅりってば、ヤキモチやきなんだから~~~うふうふうふ
・・・あら?なんか、箱ラーからの冷たい視線が


でね。てっぺいちゃんのトークを聞いて思ったんだけど、彼ってやっぱり、ファンに優しいんですよ~
興味ナッシングかもしれませんが、ちょっとトークの一部要約UPさせて頂戴。

「僕らの曲は、卒業式だとか、結婚披露宴なんかに使われやすい曲が多かったんで。
若い頃、人生の節目で聴いてくれてた人たちが、今35とかになってるわけで、彼らがまた、
今の僕らの曲を聴いてくれているのかなと思ってます。」

「たとえば職場の先輩なんかでも、失敗談とか、そういうのも交えて、いろいろ内面を見せてくれたり
する人のほうが、親しみがもてるでしょ。
だから、バカをやってるようなところもあって、でもホロリと出来たりするような部分もある、
そんな歌やステージを届けて行きたいし、ファンの人たちにとってそういう存在になれたら。」

みたいな内容の話をしていて、ああ、相変わらずてっぺいちゃんだな~と。
好ましく思う一方で、「へえ~」と冷静な気持ちで聞いてました。


先に言っておくと、比べてどっちがいいって話では決して無いですわよ。それぞれだから。
言いたいのはね、じゅりって
「私のことは私がやります。皆さんは皆さんで頑張りなさいよ。」
みたいな言い方をすぐするじゃないですか。あと、
「最近は、歌を作る時は、基本的に同年代の人に向けて書いている」
とか・・・・・あ、これは、同年代の方にとっては、嬉しいからいいのか(笑)
でも、甘ちゃんなアテクシからすると、こういった言葉って、どっちも、すごく突き放される感じなわけね。

要するに、何をいまさら、という感じですが、じゅりはやっぱり、ファンに厳しい。

ずっとファンの方は、長年ビシビシと鍛えられて、それが、もはや普通という感覚でしょうかね~。

別に、「もっとファンに優しいメッセージを送ってくれたりするアーティストであって欲しい」とは思わないし
(てか、そんなのヤダ)、かといって、
「じゅりが厳しい毅然とした態度で接してくれるからこそ、ファンとの間にゆるぎない絆があるんだわ」
なんてふうにも特に思わないですわ。
だって、そんなもん、崩れる時は一瞬でしょ。(←なにげに爆弾投下


ただ単に、じゅりのスタイルはこうで、
アテクシは、じゅりが好きってだけのこと。


ナンだよそれって、・・・・・あー、ゴメンナサイ、石投げないで~~

と、元彼(←オイオイ)のトークを聞いても、結局じゅりのことばっかり考えて、そろそろ深夜4時に
なってしまったんで、オヤスミナサイ。
今日は「Rock 黄 wind」でラケットを振り回す、ドームじゅりの夢が見られますように。
(←急にこのじゅり逢いたくなった)

美しき愛の掟

2009-11-23 01:58:01 | TGシングルレビュー

A.美しき愛の掟
作詞:なかにし礼/作曲:村井邦彦/編曲:村井邦彦
B.風は知らない
作詞:岩谷時子/作曲:村井邦彦/編曲:村井邦彦
(1969年3月25日発売)


さて、1ヶ月ぶりにタイガースのシングルを取り上げますわ~。
今日のお題は、「特に好き」という方も多いと思われる、AB両面とも、ひときわ魅力的なこの一枚
でございます。
これ、トッポ脱退後初めてのシングルだそうで、そういえば、映画『ハーイ!ロンドン』の中で、
シローさんも、白いスーツを着て、タンバリンしゃかしゃかしてましたねー。
他のメンバーは白スーツなのに、じゅりだけスケスケブラウスで、初めてスクリーンで見た時は
思わず鼻血ブー・・・・ってその話はおいといて。
数字的には、オリコン4位のレコード売り上げ27万枚だそうです。
メンバーチェンジなどでワラワラしつつも、さすが、数字はしっかり残してるようでした。
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【美しき愛の掟】
なんと言っても、なかにし礼さんの作詞が圧巻。
「つながれても、そしられてもかまわない、獄死上等!」という、見ようによってはヤバイ感じの、
すさまじい恋愛ソング。
悲痛な表情で熱唱するじゅりの姿や歌声からは、被虐的な喜びさえ感じられる・・・・・・
などと思うのは気のせいでしょうか。
いきなり♪重い罪をおかし♪と始まり、ものすごい障害が立ちはだかる恋愛であることを力技で宣言。
さらに2番では♪君が死んだときは・・♪ってもう、死ぬのが前提みたいになってて、
ロミオとジュリエットのGSヴァージョンとでも言うべき、壮絶な世界ですわ~。
このおどろおどろしさは、チャイコフスキーじゃなく、プロコフィエフの方ですわね。そして、
♪青い空に舞う 白い君の手♪
♪赤い太陽に 光る砂♪

と、天も地も、あらゆる色彩をも取り込んで、ひたすら壮大なスケールで展開していきます。
星とか花とか夢とかが多用されるのは、GSソングの特徴のひとつだと思いますが、
そこに加えて「罪」「鎖」「牢」そして「死」などのショッキングな言葉を持ってくることで
リアリティの無さはそのままに、韓流ドラマにも匹敵する劇的な悲恋を表現・・・・・すごすぎです。
もう参りました、という感じですわ~。


さて、サウンド面に注目しますと、ロックなイメージですが、始まりのテンポは意外とと遅いんですね。
ドラムス(シンバル)がアウトタクトから切り込んだ後、ギターの繰り返しのフレーズがすぐに入り、
そして、(注意していないとあまり耳につかないんですが)、歌い出し最初からキーボードの音が
入っていて、不穏な雰囲気をかなり煽っています。
じゅりの声は♪鎖につながれても かまいはしない♪のあたりなど、甘くソフトな王子ヴォイスとは
一線を画し(あくまで、当時のそれ以前の曲との比較ですが)、低音部もしっかりと意志を感じる
力強く響く歌声です。

ただ、コーラスは最後の方に少しだけで、しかもエコーのような処理がなされていて、誰の声だか
よくわからないし、ハモってもいないですよね。
じゅりのボーカルをひたすら堪能して頂戴、という事みたいですわ。
♪キュワンキュワンキュワ~ン♪というギターがゾワゾワきて気持ち悪くて気持ちいい。
(で、わかるでしょうか?)

しかし、2番からのギター、ベースはホントにかっこいいですよね!
1番と比べると、テンポも上がっており、伴奏も高ぶりを見せます。タローやサリーのファンは、
ここら辺で身を乗り出して聴いていたことでしょうね~。
ギターの重めでねちっこい音が渋くで好みです。

あと、じゅりは♪花がこぼれても♪の「れ」が巻き舌になってるんですが、そんな、少し力んだ所など、
懸命さが伝わってきて、どうにもけなげに感じますわ。
2番の後の間奏はオルガンの音がクローズアップされ、♪永遠に君だけを♪
とじゅりの絶叫が掻き消えていく中、伴奏が鳴り響き、やがてフェードアウトして悲劇的に幕。
コーラスのエコーがちょっとうるさすぎだと思いますが、『君だけに愛を』の悲恋版といった雰囲気の、
濃厚な味わいの一曲でございます。



【風は知らない】
濃厚な曲のあとには、さわやかなフォーク調のサウンドで中和するのがよろし。
という意図かはわかりませんが、対照的な曲がカップリングされております。

ゆったりとしたアコギのイントロでおだやかに始まります。
じゅりの声も優しく柔らかく、美しい。
♪きれいな虹に めぐりあう日を♪
と展開部からは、コーラスとヴァイオリンが前面に出て若干高揚していきます。
♪雲の波間をさまよう♪
と弛緩する部分のアコギも軽やかで美しいですね。
♪昨日鳴る鐘も 明日はない♪のハモリはトッポの声に聴こえます。
うーん、このハーモニーこそがタイガースですよね~。
やっぱりトッポは美声ですね。じゅりのさわやかでソフトな声に、ノーブルで高らかなトッポの声が重なって、
極上の響きこの曲で一番好きな所です。
この年にトッポが脱退しちゃったなんて・・・もったいなさ過ぎ。
「トッポ、なぜ辞めたーー!」(←「なぜ、死んだーー!」風にお願いします。)

ところで、タイガースの音源を聴くまで、この曲は「あんじょうやりや」のDVDや、ドームの音源でだけ
知っていたんですが、このTGシングルの音源を聴いて、この曲を歌うときのじゅりの歌声の変わらなさ
にもビックリしました。
出来ればドームの前に知っていたい曲だったな・・・とちょっとしんみりしたりして。