あいらのひみつ箱

2006年の年明けとともにジュリーに堕ちました。日の浅いファンが 勝手な思いを書き連ねるゆるいブログです。

みどり~セカボク裏ヒロイン

2010-10-12 12:49:02 | 映画

表題はなかなかサイケなデザインなのね。

ということで。先日購入した虎映画3部作のDVD、まずは公開順に
「世界はボクらを待っている」から観てみました。
2年ぶりの鑑賞で、けっこう忘れているシーンも多かったです~。

40年以上前の作品ゆえ、内容については既に語りつくされ、じゅりの画像も
貼られつくした感がございますので、今回は、一風変わった視点から
この映画を眺めて見たいと思いますわ。

さて、このお話のヒロインと言えば、いわずと知れたこのお方

"アンドロメダの王女"シルビーなんですが。

この映画の中で、ある意味シルビー以上の存在感を放つ女性がいることに
アテクシ気がついたんでございます。
なんてったって、タイガースのマネージャ役の、なべおさみさんよりも出番が多い!
それはズバリ、彼女です。


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「そうなのよ~心を込めて作ったもんだから、ふた月もかかっちゃった」

・・・・ジュリーロゴを縫い付けた、ド派手なクッションを手に、
鼻息も荒く出待ち中のこのお方。
メインキャラ扱いではないものの、この映画において、ものすごい存在感を
発揮している彼女・・・またの名を「ジュリーの奥様」 。
今回は彼女のシーンを検証していきたいと思いますの。
ちなみに、Qピー人形を持っているのが「ピーの奥様」、
サリーの写真を貼っつけた虎の空気人形を持っているのが「サリーの奥様」ですわ。


タイガースメンバーの住まうアパートの前でたむろっていると、
なんと偶然にもww、刑事である父親と遭遇。
彼女の父親は、先日、出待ちの混乱の中で起きた"シルビー転落事故"の
捜査にやってきたのです。


これからタイガースのところへ事情徴収に行くという父に、
「そんじゃさあ、お父さん。ジュリーに会ったらこれ渡しといて!」
と、じゅりへのプレゼントを託そうとせまっておりますわ。たくましいです。


ある時は、収録スタジオの前で出待ち。
(おまいら、部活とかやってないんかい・・・)
転居先を知られまいとするメンバー達に逃げられてしまいますが、
「ジュリーの奥様。私達も負けてはいられませんわ!」
「タクシー!」
と、タクシーまで使ってオッカケしてます。


家に帰れば、タイガースの出演番組を食い入るように見ています。
お勉強は大丈夫なのかしら~?


と、父親の手が伸びてきて、ブチッとテレビを消されてしまいます。
この前後のシーンから察するに、"ジュリーの奥様"のおうちは、
どうやら父子家庭のようですわ。
刑事として忙しい父が不在がちで、娘に目が行き届かないから、
彼女はこんなにオッカケしまくれるのかもしれません。
うーん、中々よく練られた設定なのか・・・もしかして?


しかしテレビを消しても曲が鳴り止まないので、
「どこだ?」と、音のするほうを辿って抗議しにいくお父さん。


すると隣のマンションで、犬のぬいぐるみをダッコしたじゅりが、
「僕のマリー」を歌っているではありませんか。
なんと、偶然にもww、隣のマンションに引っ越してきていたのです!


想定外の生ジュリーに、「ジュリーだ!」と気絶してしまう"ジュリーの奥様"。
(どうでもいいけどこのシーン、もしシルビーなら、きっと気絶なんかしないで、
取って食いそうな視線でじゅりをガン見するような気がします・・・・)

気絶した時、父親が呼んだ彼女の名が「みどり」「いずみ」のどっちかに
聞こえるんですが、あまりにもダミ声で、なんと言ってるかわからないという・・・
まあ、思いっきしどうでもいい話です・・


そして夜、寝る前。
「ティーンルック」なる雑誌の、じゅりの顔写真のページの反対側に
わざわざ拡大したと見られる自分の顔写真を挟んでますわ。
一体何をするのか?と思えば・・・・


そのままページをそおっと閉じていくと・・・・
いやあ~ん ちゅううう~~
「・・・・おやすみなさい」どうやら、寝る前の日課のようですわね。
これは、リアルでも似たようなことをなさっていたJ先輩、カナーリいると思われますね。
ポスターにチューとかwww


そして明かりを消して夢の中へ・・・・・見るのはもちろんじゅり夢ですわ。
黒いマントを羽織ったタイガースのメンバーが、落葉の物語を歌いながら歩いてきます。
夢の中の彼女は、マイフェアレディよろしく、着飾りマクリマクリスティですわ。
なんでや~ww


そして王子様じゅりが、落葉の物語を歌いながら、彼女に近づいてきます。
まあ、夢ですから・・・そして、なぜか"明治チョコレート"が手渡されましたわ。
そりゃあハッキリと、"Meiji"のロゴが見えるように・・・スポンサー様なんですのね。
夢の中のみどり(いずみ)ちゃんは、微笑む王子様じゅりにうっとり・・・
どんだけご都合主義ww・・・まあそれが、乙女のドリームってものです。



しかしこの後、ファンにとってショックな出来事が勃発よ!
シルビー扮するバンドボーイが、じつは女の子だということが、
週刊誌に載ってしまったのです!!!きゃ~~~!!!!

・・・・・って、よく考えたら別に、バンドの末端スタッフの一人が
女性だからって、なんなんだよって話なんですが・・・
しかし、我こそは"ジュリーの奥様"という乙女達には、大ショックのようです。




いつものようにジャズ喫茶のステージで
「それではまず1曲目おおくりしましょう」と、
微妙に悩ましい腰つき?のポーズで言うじゅりに、雑誌のページを掲げ
「ジュリー!これは何よ!」と最前列で抗議する彼女。


そして、ムキー!とばかりに、容赦なく週刊誌を投げつけるファンたち!
こ、こえええ~~~~~ガクプル・・・
実際にはこんなこと、絶対出来ないですよね~?
じゅりにモノ投げるだなんて・・・・
これも愛ゆえなのね・・・・


さて話は飛びまして、いよいよラストシーン近く。
タイガースのライブが日本武道館で行われるのですが、
ステージにじゅりの姿がありません。
じゅりはこの時、UFOでアンドロメダへ連れ去られそうになってるんですね~ww
ステージに声援を送るピーの奥様、サリーの奥様の横で、
「あら、ジュリーがいないわ」
と心配そうなみどり(いずみ)ちゃん。
(しかしこの子たち、いっつもいい席を確保してます。当時は早いもの順??)


しかし最後は、みんなでシーサイドバウンドを歌いまくり、歌の力でじゅりを
地球に呼び戻しwwめでたしめでたし。
5人が演奏する「銀河のロマンス」に、乙女ポーズでウットリするのでした。


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とことんファン心理で行動する彼女には、当時のリアルファンたちも
非常に感情移入しやすかったのではないかしら?
シルビー役の久美かおりさんは、ホリが深く(でもちょっとボーイッシュ?)
華やかなお顔立ちなのに比べ、こう言ってはナンですが、いわゆる
普通っぽいお顔も、等身大のファンという感じがして、親しみが湧きそうです。

まあ、シチュエーションとして、じゅりとのカラミがほぼ皆無なので、
久美さんのように、ファンから嫉妬されることも無かったでしょうね。

こうしてみると"ジュリーの奥様"の彼女、かなり重要な役どころだったんじゃ
ないかしら~と思うんですが、当時注目されたりとかはあまり無かったのかしら・・・

eiko②

2009-11-30 16:50:07 | 映画
※この記事はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。

※①の続きです。
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さて、江ノ本のところへ戻ってきたエイコは、そのまま、なし崩し的に住み着いてしまいます。
カフェのウェイトレスのアルバイトをはじめて、マンションから通勤。
バイトから帰れば、2人でテレビを見ながらポテチぼりぼり。

もうすっかり、なじんでるし~

天気のいい日にはお散歩したり、公園でキャッチボールしたり、一緒に買い物したり
・・・・夫婦みたいじゃん。
で、買い物帰りに、荷物を少ししかエイコに持たせない江ノ本に「優しいんだね」とエイコが言うと、


「今までの男は、全部持たせてたのか?」
そんなセリフにジーンとして、背中に頭コツンのシーン・・・・・キャ~(アテクシと替わって~
て言うか、どう見たって、おじいさんには見えないって!!
玉鉄よりカッコイイしっ!!!(←これは言いすぎ?


さて、洗面所に置かれた処方薬から、江ノ本が肝臓が悪いらしいと知ったエイコは
川端から胡散臭そうな健康食品をたくさん買ってプレゼントします。
騙してる罪悪感にさいなまれつつあったところに、まっさらな善意を投げ掛けられ、
たまらなくなった江ノ本は

「もう、買うな!!!」
と、プレゼントの箱をぶちまけ、部屋を飛び出して、川端の元へ直談判に。そして


「もう売るな!」
鬼気迫る表情で、川端に詰め寄ります。(でも、アンタが紹介したんじゃ・・・

で、この様子を立ち聞きして、川端と、そして江ノ本にまで騙されていたと悟った
エイコは、ショックでマンションを飛び出してしまいます。

その後は探偵の大野とエイコのシーンが多くなるので割愛しますがwwww

「彼女を頼む」

大野にそう言い残して、江ノ本は姿を消してしまうのでした。
ところで、この映画、エノモトの過去はあまり掘り下げられていないんですけど、
大野はいったい、彼にどんな恩があるのでしょうね?

さて、知らぬ間に、江ノ本がエイコの借金を肩代わりしてくれたため、金銭問題は解決
するんですが、その後も、一人部屋でぼんやりしていると、ふと、団子やカップラーメンや
ポテチを一緒に食べたあの日々が思い出されます。

団子見~れば思い出す~


「夢だったんだから、あたしのことちゃんと思ってくれる人と生活するの。」
「ちょっとちがうかもしれないけど、一緒にいてすごく楽しかったの。」
「あれが嘘だったらあたし・・・」


大野に向かって、エイコが言うセリフ。
家族とも、恋人とも違ったけれど、江ノ本と2人で過ごしたあの日々は、エイコにとって
かけがえのないものだったのですね~。

新しい生活を始めたエイコは、相変わらず人がよさそうだけど、少し強くなって、
誠実な男性とお付き合いの予感もあって、良かったわね~という感じ。

買うたらあかんで~(とは言ってませんが

最後の方で、キャッチセールスの女に声を掛けられたときも、やっぱり無視して
素通りは出来ないんですが、でも↑こんな江ノ本の笑顔を思い出して、キッパリ
「いりません」って、断ることが出来たエイコにちょっとホッとして、温かい気持ちで
見終えることが出来ましたわ。




~~お・ま・け~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

便利屋エノちゃんです。こんなオッサンなじゅりはいかが~?
・・・・・・ところで便利屋って、確か、何でもやってくれるのよね?
何でも・・・・・・(邪まな妄想中)
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『センセイの鞄』のじゅりは話し方やしぐさなど、老人ぽい演技だったですけど、
この江ノ本の役は、結構悪いやつ風な面もあるせいか、白髪交じりの髪に無精ひげ、
じじむさい服で装っても、どうしたって「おじいさん」とは思えない感じがありましたね。

いやー、一緒に住んでる時、風呂場の曇りガラス越しに立ってたりして、
「どうなんのかしら~?」とか期待・・・じゃなくてドキドキしちゃったし
まあ、恋愛対象としては描かれてないんですけど、一緒に暮らすうちに、
互いに影響されあうわけですね。

相手のことを全然知らないし、根掘り葉掘り過去のことを聞いたりとかしない、
それほど言葉は交わさない、そんな2人ですが、互いに相手の心の奥底に触れる
瞬間が、確実にあったんだと思うんです。

だから、出逢ったことで、二人ともその後の人生が変わったワケで、二人が一緒に
過ごした日々は嘘じゃなかったと信じたいエイコの気持ち、わかるような気がしますわ。

尚、ストーリーと関係ないところでは、意外にもじゅりの横顔王子ぶりが堪能出来ちゃうのが、
じゅりファンにとってはさらに美味しい映画なのでした 
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(終わり)

eiko①

2009-11-29 16:01:14 | 映画
※この記事はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。
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【ものすごく大雑把なあらすじ】
23歳のOLエイコは、超お人好しで騙されやすい性格。道を歩いてても、差し出されるティッシュは断れ
ないし、キャッチセールスにはひっかかる。給料日には借金取りが部屋にきて返済を迫られ、と散々。
その上、給料不払いのまま勤務先の社長がトンズラしてしまいます。
困ったエイコが社長の自宅マンションへ行くと、そこにいたのは社長ではなく、江ノ本というボケ老人・・・
行くところのないエイコは、何やかやで、そのまま江ノ本の所に住み着いてしまいます。
やがて、ウエイトレスのバイトを始め、店の常連客の川端と知り合い付き合い始めますが、実はこの
川端は江ノ本とグル。
江ノ本はボケたふりをしているだけで、実は、占有屋。川端にエイコのことを教え、詐欺のカモにして
分け前を要求していたのです。
しかし、一緒に暮らしているうちに、エイコを騙し続けることが辛くなってきた江ノ本は、私立探偵の
大野に、エイコのことをを調べさせます。そこで知る不幸な生い立ち、多額の借金・・・。
あることをきっかけに、2人の奇妙な生活は破綻を迎え、その後も何やかやとありますが、最後は、
江ノ本はエイコの借金を肩代わりして清算し、占有屋からも足を洗って何でも屋を開業。
そして、エイコも新しい生活をはじめ、性格は相変わらずながら、キャッチセールスには「いりません」
といえるようになり、ちょっと成長していたのでした~。

【監督・主な登場人物と一言感想】
監督:加門幾生 ・・・・他の作品などまったく知らないんですが、面白かったです。

麻生久美子(秋森エイコ)・・・・・自然な演技で好感。濃い顔じゃないから、じゅりとも雰囲気合うし。
沢田研二(江ノ本章一)・・・・・・・じいさんには見えねえ~~ウチにも占有しに来て~
阿部サダヲ(大野淳史)・・・・・・・クセモノじゃなくて好青年の役ってめずらしい?
玉山鉄二(戸田雅弘)・・・・・・・・ヤク中の彼氏。チョイ役でしたね・・・
宇梶剛士(中島)・・・・・・・・・・・取立て屋やらせたら、この人の右に出る人いないですよね。
袴田吉彦(川端信司)・・・・・・・・出てきた瞬間から胡散臭そうでよかったです。
南果歩(キャッチの女)・・・・・・・最後の捨てゼリフ、「運気下がるよ!」が恐すぎ。
大杉漣(平井)・・・・・・・・・・・・・こんな店長のいるカフェでバイトしたいぞ!

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

前から気になってる作品ではあったんです。
ただ、あまりにも「あのジュリーがボケ老人役を!」的な取り上げられ方をしていたので、
いくら演技でも、ちょっと見たくないかも・・・・と、先入観だけで避けていたところがあったのよね。
でも、見てみたら・・・・ちょっと、そこのアアタ!
これはじゅりファンにとってカナリ美味しいシチュエーション満載の映画ですよ!
2003年の作品ですからじゅりは50代半ば。「明日は晴れる」のDVDがダイジョブな方なら、きっと
惚れるはずですわよ~。
主役じゃないからずっと出てるわけじゃないけど、じゅりの出演シーンを中心に、ちょっと映像を
追って見ましょ!


さて、踏んだり蹴ったり、困り果てたエイコが、倒産した勤務先の社長の自宅を訪ねていきます。
すると・・・・社長じゃなくて、知らないおじいさんが。

「どこ行ってたんだ。遅かったじゃないか。」

ボケ老人に部屋へ招き入れられ、わけがわからんまま、座って一緒に団子を食べます。
すると、団子がのどに詰まるじゅり、じゃなくて江ノ本。
エイコが背中をさすって、水を飲ませてあげます。すると

「かよ・・・仕事はどうだ?」
とかなんとか、話し始めます。エイコのことを「かよ」という女性だと思い込んでいる様子。
(しかし↑この横顔ショット、かっこよくないですか~

その後、ちょっとしたスキに江ノ本が部屋からいなくなってしまい、探し回るエイコ。
本気で心配し、警察にも電話しちゃいます。そして、徘徊老人(?)な江ノ本が帰ってくると、
「よかったぁ・・」
「帰ってこれたんだね」
抱きつくエイコに「かよ・・・」

次の日、一旦マンションを出るエイコですが、自宅は借金取りに張られているし、
アーティストの彼氏がヤクで逮捕されてしまい、しかも他に女がいてだまされて
いたこともわかり・・・傷ついたエイコが帰る場所は結局他に無く・・・

「かよ・・・お帰り」「・・ただいま」


で、部屋で一緒にカップラーメンを食べます。
簡易的な家具のみで殺風景な部屋(占有屋だからね)なんですが、間接照明が沢山あって、
それが妙にロマンティックです

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※長くなったので一旦切ります。②に続きます~。

「ジュリー映画特集」始まる!

2009-11-14 15:37:10 | 映画
昨日は「ジュリーwith ザ・ワイルドワンズ」のお話で、ビックリしちゃいましたが、
本日からいよいよ! 「ジュリー映画特集」が開催でございますわねっ!
この映画祭を企画、実行された皆様がたに敬意を表しますとともに、関西方面にお住まいの皆様方には
「うらやまビーム」をお送りしたいと思いますわ。春さまに続き、うらやましいぞー!シュビビビッ


今回上映される4作品、実は唯一スクリーンで見てないのが太陽を盗んだ男」なんですよね。
もちろんリアルタイムでは見てませんが、他の3作品は去年の新宿シネマートのGS映画特集や、
今年春の横浜ジャックアンドベティでのジュリー特集で、見てるんです。
DVDは持ってますけど、やっぱりスクリーンで見ときゃよかったな~と、ちょっと後悔してます。

なので今回の会場にお近くの方には、迷っていたらぜひ、ゴーインに都合つけてでも、見に行かれることを
お勧めしたいですわ。
特に今日、明日は、先着順プレゼントの企画もあるとか。楽しみですね~~ 



「そこのアナタ、映画祭には来て下さるのかしら?」「早く見に来たほうが、後で後悔しないで済みますわよ。」



カポネ大いに泣く

2009-06-02 17:04:43 | 映画
※この記事はネタバレを含みます。未見の方はご注意ください。
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【ものすごく大雑把なあらすじ】
元・旅回り一座の役者で浪花節語り見習いをしている桃中軒海右衛門(ショーケン)と、蛸の刺青持ち
の芸者小染(裕子サン)はイイ仲になるが、それぞれに色々事情があって、二人してサンフランシスコ
に逃亡。
しかし、しょっぱなから詐欺にあい、あっという間に有り金すっからかんになってしまい、結局海右衛門
は路上で浪花節をパフォーマンスする物乞いのようになってしまい、小染の方は女郎になってしまう。

やがて海右衛門は横浜ハウスの用心棒ガン鉄(じゅり)と組むようになり、ガン鉄は造り酒屋の息子
である海右衛門に「シスコ正宗」なる怪しい酒を造らせ、サンフランシスコの密造酒を独占しようとする
カポネ一派に対抗する。
小染も女郎屋の女将?のような身分になり、三人してシカゴでカポネと対決したり快刀乱麻の活躍を
するが、だんだんと形勢不利になって行き、最後は三人とも死んでしまうのでした~。


【監督・主な登場人物と一言感想】
監督:鈴木清順・・・・いつも通りストーリーがよくわからないけど夢二よりは楽しめたかな。

萩原健一(桃中軒海右衛門)・・・・・アテクシはマカロニよりこっちの方が好きだな。
田中裕子(蛸廼舎小染)・・・・・・・・・和服と日本髪がばっちり似合う顔と体型なのを再確認した。
柄本明(桃中軒牛右衛門)・・・・・・・演技より何より20年以上前なのにほとんど変わってないのに驚き。
チャック・ウィルソン(アル・カポネ)・・わはは。懐かしいね。最近はテレビに出てるんでしょうか。
ランディ・レイス(フランク・カポネ)・・↑に輪をかけて小者っぽかったです。演技としては成功?
ローリー・ベリス(リリアン)・・・・・・・甲斐性なしの海右衛門とけんかするシーンがオモロかった。
樹木希林(立川仙枝)・・・・・・・・・・旅回り一座のおかみらしく、やさぐれた風情。
牧伸二(立川団十郎)・・・・・・・・・・女房に尻にしかれてオロオロしてるおっちゃん役が似合ってました。
梅宮辰夫(堀久兵衛)・・・・・・・・・・大御所に申し上げていいのか・・・あの~セリフ棒っぽくないですか?
峰岸徹(吉田)・・・・・・・・・・・・・・・・ヤクザの親分らしく阿漕だったり、はたまたコミカルだったり。
平田満(寅吉)・・・・・・・・・・・・・・・・こちらはヤクザの子分らしく。この方も変わらないんですねー。
たこ八郎(乞食の親分)・・・・・・・・・懐かしい、たこさん。(←ソレダケカ
ベンガル(中国人)・・・・・・・・・・・・ベンガルさんってどこか狡猾そうな役が似合いますよね。
常田富士男(周頭取)・・・・・・・・・・怪しい。怪しすぎる(笑)
沢田研二(大西鉄五郎)・・・・・・・・・ふぐ食うな!

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


「ここじゃ浪花節なんざ通用しねえ」とかなんとか海右衛門に向かって説教たれ中


紋次郎・・・じゃなくてガン鉄です。ヤクザ役が似合うじゅり。着流しカッコエエ


ふ、ふぐにあたった・・・死ぬ寸前のお顔。指の綺麗さが妙に印象に残ったっす。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

映画自体はショーケンと裕子さんの映画って感じです。
2人の魅力が満載。(だけどキャプ画像は当然じゅりばっかりです!)
こちらの読者様はじゅりファンばかりでしょうが、アテクシのようにショーケンもなかなかどうして
キライじゃないわ、ってな方にはぜひオススメの映画です!

見る前は「ショーケンが浪花節ィ??」と思いましたが、見てみたら何の違和感も無かったです。
小染やアメリカのおねえちゃんといちゃついたりケンカしたり、路上で浪花節をブったり、日本刀
振り回して暴れたり、チャップリンの格好で靴を食べるパフォーマンスしたり、ショーケンが
ありとあらゆる事をやってくれちゃいます。

田中裕子さんも色っぽく(和風エロ?)てキップのいい、そんでもって可愛げもある魅力的な女
を演じてます。
着物の裾をくわっと開いて、ベンベン三味線を弾き合いの手を入れる小染はさすが元芸者、
粋だね~ってな風情です。
え、裕子さんの画像が無い??そりゃあ単なる偶然ですよ。おほほほほ。

ストーリーはめちゃくちゃですが、役者がそろってますので楽しく見られます。
敵対する親分のカポネがチャック・ウィルソンだったりするチープさも楽しい。
ショーケンのほうが、浪花節うなって、立ち回りしての、躍動感ある演技なのに対して、
じゅりは眼力が物言う「カッコイイ人役」って感じでしょうか~。
セリフも一瞬「あれ、スティック?」みたいな所もあれど、そこは雰囲気でカバー(してるばず)。

でもずっとカッコつけてるのに、なぜか最後、自分で釣ったふぐを食べて毒にあたって
死んじゃう
のがなんともトホホ・・・・最後にカッコ悪いオチがつくのでした。