たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『Anne of Green Gables』より_第25章Matther insists of Puffed Sleeves

2022年01月16日 00時27分04秒 | 『赤毛のアン』




Christmas morning broke on a beautiful white world.

It had been a very mild December and people had looked forward to a Green Christmas;but

just enough snow fell softly in the night to transfigure Avonlea.

Anne peepted out from her frosted gable window with delighted eyes.

The firs in the Haunted Wood were all feathery and wonderful;the birches and wild cherry trees were

outlined in pearl;the plowed fields were stretches of snowy dimples;and there was a crisp tang in the

air that was glorious.

Anne ran downstairs singing until her voice reechoed through Green Gables.

"Merry Christmas,Marilla! Merry Christmas,Matthew!

Isn,t it a lovery Christmas? I,m so glad it,s white.

Any other king of Christmas doesn,t seem real,does it?

I don,t like green Christmas.

They,re not green--they,re just nasty faded browns and grays,

what makes people call them green?

Why--why--Matthew,is that for me?

Oh,Matthew!"

Matthew had sheepishly unfolded the dress from its paper swathings and held it out

with a deprecatory glance at Marilla,who feigned to be contemptuously filling the teapot,

but never the less watched the scene out of the corner of her eye with a rather interested air.

『赤毛のアン』より、
第25章マシュー、パフスリーブにこだわる

「クリスマスの朝は、見事な銀世界となった。温かな12月だったので、雪のない(グリーン)クリスマスになるだろうと思われたが、一夜のうちに雪が柔らかく積もり、アヴォンリーは神々しい姿に変わった。

 アンは、霜のついた切妻の窓から、外の景色を嬉しそうに眺めた。《お化けの森》のもみの木は、白い羽毛でおおわれたように美しかった。樺と山桜は、葉のない枝が真珠に縁どられているようだ。鋤で耕された畑は一面の雪野原となり、ところどころのえくぼのようにくぼんでいる。空気は晴れやかで、ぴりっと冷たく爽やかに香った。アンは、グリーン・ゲイブルズに響き渡るような声で、歌をうたいながら二階からかけおりた。

「メリー・クリスマス、マリラ! メリー、クリスマス、マシュー!すてきなクリスマスね。ホワイト・クリスマスになって、とても嬉しいわ。雪のない(グリーン)クリスマスなんて、本当のクリスマスの気がしないもの。グリーン・クリスマスは好きじゃないの。だって外は緑色(グリーン)じゃなくて、くすんで枯れた茶色や灰色だもの。どうして緑色というのかしら。あら、まあ、マシュー、それ、私に?ああ、マシュー!」

 マシューは羊のようにおどおどしながら、紙包みから服を取り出すと、言いわけでもするように、ちらりとマリラの方を見てから、アンに差し出した。マリラは、と言えば、フンと軽蔑するような素振りでティーポットにお湯を注いでいたが、しかし、好奇心は隠せず、横目でなりゆきを見ていた。」             

(『赤毛のアン』モンゴメリ、松本侑子訳 2000年5月25日第一刷集英社文庫より)



「モンゴメリ、34~35歳、

 1908年、長編小説『赤毛のアン』がアメリカ東部ボストンのL・C・ペイジ社より発行。初めての本はアメリカ、カナダ、イギリスで評判を呼び、その年に何度も版を重ねるベストセラーとなります。翌1909年には、続編『アンの青春』が発行されます。」

(松本侑子『赤毛のアンへの旅-秘められた愛と謎』、2008年4月25日第一刷NHK出版より)


 この世にいる間に、『赤毛のアン』を原文で読むというのも生きる目標のひとつ。モンゴメリさんが自身の叶わなかった夢と希望を託した『赤毛のアン』には、全編アンの生命力と躍動感があふれているように感じます。原文でしかわからないものがあり、少しずつ・・・。

 プリンス・エドワード島へ旅した時、グリーン・ゲイブルズのショップで購入した『Green Gables Letters』という本もようやく読み始めています。1905年から1909年にモンゴメリさんの書いた手紙がおさめられています。英語がわかるわけではないので、ほんの少しわかるところだけ拾い読み。翻訳はまたさがします。



雪に包まれたプリンス・エドワード島のクリスマスのお写真、WelcomePEI公式ツイッターよりお借りしました。
https://twitter.com/WelcomePEI

2021年12月25日、
プリンス・エドワード島、
映画『赤毛のアン』でアンとダイアナが遊んでいるコープ・ヘッドの燈台



2021年12月24日、
プリンス・エドワード島、
シャーロットタウン




 

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