曲はともかく映像美としては、その色の扱い方も間違いなく世界最高峰の、「Your painted smile」
http://www.youtube.com/watch?v=XJPY93jzd_4&feature=related
パステルカラーでも、これだけ妖しい世界が描けるのですね・・・。
監督は一体誰なのでしょうか?
アメリカ人や、アメリカナイズされた先進的な日本人には、この暗さやもろさ、彼の美学を理解できないかもしれませんが、僕のように伝統好きの古くさい人間にはたまりませんな。
映像を堪能したい方には、「I put a spell on you」
http://www.youtube.com/watch?v=_epCYlzTqOA&feature=related
どれだけお金かけてるんでしょう・・・もちろんそれだけではなく、センスがすべてですが。
で、こちらは曲も素晴らしく、なんつってもリズムがカッコイイ、「Kiss & Tell」
http://www.youtube.com/watch?v=HwVXEF-wFzY&feature=related
しかしこれらを見るにつけ、フォークギターで青春を高らかにデュオっちゃったり、負けるなと励ましてくれる(そういうジャンルがあってもいいとは思いますが)日本のミュージックシーンとは、残念ですが、サッカー同様、正直、百年の開きを感じざるを得ません。
稚拙なギャグやお笑いは一切排除、シニカルな大人の冷笑はありですが、暗闇の中のけばけばしさ・・・B級性。
日本の音楽シーンは逆に言うと、「やわら」の道を理解しない剛のフランス人が、青い柔道着着て、一本勝ちを目指さずに金メダルを取る、みたいな違和感。
でも日本人より和の気持ちを尊ぶ黒人の演歌歌手もいますからね、最近。
また美しいものが大衆に評価されるとは限りませんから、地味というか、マニア受けしかしないのかもしれませんが、晩年のB・フェリーの活躍ぶりや、完成されたセンスでは、わがD・ボウイをしのぐほどです。
ボウイの場合は、圧倒的スピードで変化を遂げ続けてしまったがために、今は退行中ですが、B・フェリーは今なお進化中、というか今がピークな気さえします。
こういう色っぽいオヤジが日本にいなくて残念っす。
B・フェリーは自分の進むべき道をようやく見つけ、完成させていき、彼の月夜に浮かぶ青白いガラスの城は、もはや芸術の領域に突入しました。
明らかにロキシーの初期とは異なり、自分の才能や力を受け入れて許容して、いろいろなものをそぎ落として、研ぎ澄ましていった結果たどり着いたポジションだと思います。
その上で、ロックなぞしょせんロックにしか過ぎない、そのそもそものB級性や不良性を、だからこそ猥雑に彩る覚悟は、世界レベルのロックスター、たとえばストーンズにしても、ボウイもレニクラも、U2にしてもの共通の美意識のような気がしてなりません。
人間の現実だって、一体どれほどに真実やポジティブなだけの健康さや正当性、純粋さに満ち溢れているのでしょうか?
そのような世界では完全に僕ははなから落ちこぼれで、後悔と自責の念と居心地の悪さと羞恥心とで窒息してしまうでしょう。
それにしても、とにかく彼の使う女性は、コーラスにしても、なんにしても、間違いなく、漏れなく、エロチックでとびきり美しい。
そこだけとっても紛れもなく、超一流のセンス。
90年代のユーロやダンスミュージックのさきがけを、ブライアン・フェリーとスタイルカンシルが担ったといっても過言ではないでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=T9nwcd-jF00
スタイルカウンシルのポール・ウェラーという人も、なんていうかな、オシャレというよりは、性格的にはやんちゃなパンクロッカーな上に、技術的にはいまひとつでも、音楽的センスは洗練されていて卓越していたものだから、ユーロだのダンスだの・・・
まぁ、まるで松田優作がまるでおしゃれなラブロマンスを演じているような、そういう違和感がありますな。
-おわり-
http://www.youtube.com/watch?v=XJPY93jzd_4&feature=related
パステルカラーでも、これだけ妖しい世界が描けるのですね・・・。
監督は一体誰なのでしょうか?
アメリカ人や、アメリカナイズされた先進的な日本人には、この暗さやもろさ、彼の美学を理解できないかもしれませんが、僕のように伝統好きの古くさい人間にはたまりませんな。
映像を堪能したい方には、「I put a spell on you」
http://www.youtube.com/watch?v=_epCYlzTqOA&feature=related
どれだけお金かけてるんでしょう・・・もちろんそれだけではなく、センスがすべてですが。
で、こちらは曲も素晴らしく、なんつってもリズムがカッコイイ、「Kiss & Tell」
http://www.youtube.com/watch?v=HwVXEF-wFzY&feature=related
しかしこれらを見るにつけ、フォークギターで青春を高らかにデュオっちゃったり、負けるなと励ましてくれる(そういうジャンルがあってもいいとは思いますが)日本のミュージックシーンとは、残念ですが、サッカー同様、正直、百年の開きを感じざるを得ません。
稚拙なギャグやお笑いは一切排除、シニカルな大人の冷笑はありですが、暗闇の中のけばけばしさ・・・B級性。
日本の音楽シーンは逆に言うと、「やわら」の道を理解しない剛のフランス人が、青い柔道着着て、一本勝ちを目指さずに金メダルを取る、みたいな違和感。
でも日本人より和の気持ちを尊ぶ黒人の演歌歌手もいますからね、最近。
また美しいものが大衆に評価されるとは限りませんから、地味というか、マニア受けしかしないのかもしれませんが、晩年のB・フェリーの活躍ぶりや、完成されたセンスでは、わがD・ボウイをしのぐほどです。
ボウイの場合は、圧倒的スピードで変化を遂げ続けてしまったがために、今は退行中ですが、B・フェリーは今なお進化中、というか今がピークな気さえします。
こういう色っぽいオヤジが日本にいなくて残念っす。
B・フェリーは自分の進むべき道をようやく見つけ、完成させていき、彼の月夜に浮かぶ青白いガラスの城は、もはや芸術の領域に突入しました。
明らかにロキシーの初期とは異なり、自分の才能や力を受け入れて許容して、いろいろなものをそぎ落として、研ぎ澄ましていった結果たどり着いたポジションだと思います。
その上で、ロックなぞしょせんロックにしか過ぎない、そのそもそものB級性や不良性を、だからこそ猥雑に彩る覚悟は、世界レベルのロックスター、たとえばストーンズにしても、ボウイもレニクラも、U2にしてもの共通の美意識のような気がしてなりません。
人間の現実だって、一体どれほどに真実やポジティブなだけの健康さや正当性、純粋さに満ち溢れているのでしょうか?
そのような世界では完全に僕ははなから落ちこぼれで、後悔と自責の念と居心地の悪さと羞恥心とで窒息してしまうでしょう。
それにしても、とにかく彼の使う女性は、コーラスにしても、なんにしても、間違いなく、漏れなく、エロチックでとびきり美しい。
そこだけとっても紛れもなく、超一流のセンス。
90年代のユーロやダンスミュージックのさきがけを、ブライアン・フェリーとスタイルカンシルが担ったといっても過言ではないでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=T9nwcd-jF00
スタイルカウンシルのポール・ウェラーという人も、なんていうかな、オシャレというよりは、性格的にはやんちゃなパンクロッカーな上に、技術的にはいまひとつでも、音楽的センスは洗練されていて卓越していたものだから、ユーロだのダンスだの・・・
まぁ、まるで松田優作がまるでおしゃれなラブロマンスを演じているような、そういう違和感がありますな。
-おわり-