医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

パンクの美感9

2007年03月28日 11時19分37秒 | Weblog
 ついに春本番ですね・・・この時期皇居は北周りに限ります。

 北の丸の桜のトンネル、そしてなんといっても毎年これを見るのが楽しみな、国立劇場の「神代曙」(じんだいあけぼの)という、ピンクが濃くて花が大ぶり、なんともあでやかな桜は今日が満開!

 調布深大寺のそばの神代植物園生まれだそうです。



 あ~またしてもいろいろ横道にそれちゃいましたが・・・

 パンク・ロッカーの気概を持って本気で国家や社会にけんかを売っている日本人音楽家は、ちょっとパンクとは土俵は違いますが、わがキヨシローくらいかな、やっぱ。

 他は申し訳ございませんが、みな長いものには巻かれる、売れればいいの事なかれ主義で、世間や周りの目を気にして、びくびくしながら、僕たち庶民と同じレベルで怯えてます。

 なまっちょろいガキの能書きを垂れるエセ反逆者はいたとしても、本気で公安に付け狙われて別件逮捕や家宅捜索を余儀なくされ、右翼から何度となく襲撃されて刃物で攻撃を受け、まじでギターが握れなくなった日本のミュージシャンなど聞いたこともありまへん。



 オウムに対して真剣にぶちきれていたのも、

 原発なんかいらねーだろって、自分の所属するレコード会社の親会社(原発をつくっているT芝さん)に対してけんかを吹っかけたのも、

 そのレコード会社から原発反対アルバムを発禁され、それでも抵抗して自主出版したのも、

 それを持ち上げたマスコミに、俺は正義ヅラしたくねえから俺を取り上げるんじゃねえ、って吼えていたのも、

 微妙な時期にあえて君が代をがんがんに歌うのも、

 あの子は一人でピアノの稽古、ときどき指が絡まっちゃう、なんて歌にしちゃうのも、

 マスコミに噛みついてけんかを売るのも、

 阪神淡路大震災を歌ったのも、

 総理大臣、俺と組もうぜ、俺のギターであんたが歌えよ、女にモテまくるぜ、って応援するのも、

 ちゃんと税金払ってるぜ、マッポベイベなんて刺激的に茶化しちゃうのも、

 タイマーズ?そりゃいくらなんでもやばすぎだろ・・・

ってのも、ぜ~んぶゼリーとキヨシロー、バッテリーはビンビンです。

 より危ない方担当の、当のゼリーは、「俺はキヨシローなんかじゃねえぜ」と言っていましたが。


 日本の音楽界を見回すと、ジョニー・ロットンやシド・ヴィシャスと比較するまでもなく、他はロッカーだとは到底呼べない、売れ線狙いのひ弱なビジネスロック、媚びるエセロックばかりで・・・客をぶん殴るために楽器を持つやつなんて・・・まあそれはそれで土壌が違いますね。

 日本では不良といっても、テレビに登場するのはまるでやらせのような予定調和の不良が多く、本当に始末に負えない、性根から腐りきったジョニー・ロットン級のゴロツキはマスコミも取り上げないものです。

 だからショーケンはかっこよかった。

 無論、ジョン・ライドンほどの型破りな異端児は日本の風土には馴染まず、望まれないことは承知です。

 コンサートもおっかなくて行けなくなりますから、平和で安全な日本村に・・・そりゃそれで困りますね、ハイ。



 今回は日本ではファッションとしてしかとらえられない、真のパンクの意義を知ってもらいたくて書いてみました。