【政界地獄耳・03.29】:うっかり軍事作戦と謝罪なきトランプの怖さ 日米はダメなところも似ている
『漂流する日本の羅針盤を目指:【政界地獄耳・03.29】:うっかり軍事作戦と謝罪なきトランプの怖さ 日米はダメなところも似ている
★米トランプ政権の高官たちが共有アプリ「シグナル」で軍事作戦チャットをしていた「シグナルゲート」。米誌「アトランティック」のゴールドバーグ編集長をチャットに誘ったのはマイケル・ウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官。編集長に送信したのはピート・ヘグセス国防長官。彼の前職はFOXニュースのキャスターだ。英紙「ガーディアン」は「トランプ政権の高官らがうっかりして戦争計画をジャーナリストに漏らしたことは衝撃的だ。しかし根本的な問題は、18人の高官らが極めて機密性の高い資料をプライベートメッセージアプリで進んで話し合ったことだ。これはこの政権の並外れた素人ぶり、無謀さ、説明責任の欠如を物語っている」と報じ、トランプへの忠誠心が閣僚起用の条件の素人政権に危機感を感じている。
★米CNNによれば「チャットグループ『フーシ派PC小グループ』(国家安全保障会議の最高幹部である主要委員会の略)には、ヘグセス、ウォルツのほか、J・D・バンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官、タルシー・ギャバード国家情報長官、ジョン・ラトクリフCIA長官、スティーヴ・ウィトコフ中東担当特使、スージー・ワイルズ大統領顧問らが名を連ねる。ホワイトハウスの全員が「ウォルツはとんでもないバカだ」という意見で一致しているというが、事態の深刻さを過小評価。「ウォルツは悪くない」と、この深刻な事態に及んでも閣僚を擁護し、謝罪しないトランプと政権に共和党を含む議会や欧州各国からも猛然と批判が及んでいる。
★16年大統領選で、本命と目されたオバマ政権の国務長官だったヒラリー・クリントンの個人メールと公務の機密情報を混在させていた「Eメール疑惑」を猛攻撃して大統領になったトランプにとって、すべての批判を無視するしか方法がない。一方で日本の政治も、責任がありながら非を認めず「責任を痛感」「真摯(しんし)に受け止める」と口先だけで乗り切ってきた現実がある。自民党議員は「米国の場合、軍が最高司令官である大統領を信用できなくなるのは致命的。同盟国をないがしろにしすぎるツケを政権は払う時も来るはず」と懸念を口にする。日米はダメなところも似ている。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2025年03月29日 08:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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