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シムーンその7の3

2006年09月25日 | アニメ・特撮
少女たちのはかない現在/永遠、というテーマを持つもうひとつの作品、「スウイングガールズ(SG)」。
また~、と言わないで。女子高生がスウイングジャズを演奏するという映画ですが、登場するのは現役の女子高生、またはこのあいだまで女子高生だった子たち。ゆうなれば「シムーン」のキャラ設定と同じ年齢なのです。「SG」の子たちは映画の中でも、実際の生活でもミュージシャンになるわけではなく、たった1回の演奏会をすることにとどまります。
とくに主演の上野樹里はこれが本格デビューで、監督・脚本の矢口史靖が「鈴木友子(役名)そのもの」とほれ込んだだけあって、なんともはた迷惑な女子高生を生地のままに演じています。本人も「ついこのあいだの私といっしょ」とコメントしておりました。
この「SG」のメイキングを観ると、出演している女の子は楽器経験者がほぼゼロ、みなオーディション後に指導練習を始めてるわ、互いに見知らぬ相手だわ、でそうとうにプレッシャーがかかっている場面が多くあります。それなのに、映画撮影が終わるころには自分たちのことを「ガールズ」などと言うほどの一体感あふれるグループに生まれ変わっています。それが演技ではない証拠に、1回限りの「SG」ライブでは全員、素のままの演奏を聞かせてくれます。映画がじつは女の子たちがスイングジャズを演奏できるまでのドキュメントフィルム、と読み替えることも可能です。このフィルムの中が彼女たちの永遠/現在ならば、「シムーン 第1回から25回」がここに対応していると言えないでしょうか。
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