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複眼の映像―私と黒澤明

2010年04月24日 | ノンフィクション
黒澤明や野村芳太郎、森谷司郎、山田洋次らに脚本を書いた、
たぶん日本でトップの脚本家、橋本忍の自伝です。

「七人の侍」の脚本が出来上がる顛末がやたらに面白いのは、
企画自体が頓挫の連続の末に生まれたものであった、からかもしれません。
「侍の一日」なる地味な話が、「七人の侍」へと変貌したのは、
橋本忍と小国英雄の2人の力あってのもの、ということがよく分かります。

なんですが、
松竹で野村芳太郎が監督した「八つ墓村」が トンデモオカルトミステリになっていたのは、
脚本を書いたこの人のせいだったと初めて知りました。
それは、それで、いいんですけどね。

野村芳太郎はクイーンの「災厄の町」を原作にした「配達されない三通の手紙」の監督でもあったのですが、
「配達~」も見事にミステリからほど遠い映画になってました。

■ 複眼の映像―私と黒澤明 橋本忍著 文春文庫
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