spin out

チラシの裏

ぼくのミステリ・クロニクル

2016年12月03日 | ノンフィクション
戸川安宣の話を「読む」「編む」「売る」と3つのテーマに編集してあります。
「アマチュア」「編集プロ」「書店」とも言えるのかも。
ミステリの人なので、創元SFの話は出てきません。
SFは厚木淳のテリトリーだったのでしょうか。

「読む」編はちょっと冗長、とりとめがないのではないか。
刈り込んで整理したほうがいいんじゃないのかなあ。
聞いた話は全部載せたい気持ちはよく分かるケド。
戸川が一番最初に買った創元推理文庫はカーの「幽霊屋敷」。

「編む」の創元裏話は楽しくて、武部本一郎の起用は児童書出版社にいた人間のアイデア、
田中西二郎が翻訳したカーの作品に絶版が多いのは「郵便配達は二度ベルを鳴らす」の意趣返しだったのか、
など思わずヒザをうつエピソードが多い。
小林秀雄に企画を「くだらん」と一刀のもとに切り捨てられた人とか、
2階から突き落とされた人とか、本当なのか笑えます。

楽しかったなあ。ずっと読んでいたかった。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« オシリスの眼 | トップ | エラリー・クイーン 推理の芸術 »

コメントを投稿

ノンフィクション」カテゴリの最新記事