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●「5月0日」?…内閣法制局は安保関連法案の審査をいつ決裁したのか? そもそも審査したのか??

2016年10月08日 00時00分06秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の編集部の記事【決裁「5月0日」は誤記じゃない、内閣法制局は安保法を審査していなかった! 官邸の使いっ走りと化した法制局の実態】(http://lite-ra.com/2016/09/post-2588.html)。

 《内閣法制局は政府が提出する法案や条約案が憲法や他の法律に違反していないかを審査する機関。政府が閣議決定する前に必ずこの法制局の決裁を受ける必要がある》。

 2012年頃からでしょうか、内閣法制局、NHK、秘密保護法、消費税増税・・・について「肝いり人事」という安倍首相の暴走人事により、この国のカタチやスガタは無茶苦茶に破壊されてきました。今からちょうど1年ほど前の2015年10月、内閣法制局は最後の一線を越えアベ様達と何を協議したのか「内情」をどう検証したらいいのか、分からなくなってしまっていることが明らかになりました。2014年7月1日「7・1クーデター」の議事録さえなく、歴史の検証もすることが出来ないことが報じられたわけです。内閣法制局の存在意義は無く「内閣で「憲法の番人」」がアベ様の飼い犬に成り下がった日でした。「内閣で「憲法の番人」」としての内閣法制局はアベ様の飼い犬になってしまっています。立法・行政・司法の三権分立、「権力分立」なんてニッポンには無く、人治主義国家・アベ王国国王様アベ様に「権力集中」しています。
 さて、「5月0日」って何なのでしょう? 内閣法制局は安保関連法案の審査をいつ決裁したのでしょうか? それよりなにより、修正された各日付から、そもそも審査したのかどうか??、が疑われます。この国は、法治国家なんでしょうか? そして、内閣法制局長官である横畠裕介氏は、いまや、アベ様や稲田防衛相に同調(?)し、《核兵器の使用について憲法上、あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているというふうには考えてない》ということまで国会答弁する始末です。恐ろしいことです。

   『●なんで今、憲法改正を俎上に?
   『●麻生太郎氏「だれも気づかないでかわった。
                  あの手口に学んだらどうかね」
   『●情報は統制される:
        知らなかったでは済まされない、騙されたでは済まされない
   『●閉塞の時代に: 安倍晋三首相の危険な「思い入れの強さ」
   『●首相は産経や読売以外も読んでるのね!?:
           「首相はくず」とは言っていないけれど・・・

   『●内閣法制局、NHK、秘密保護法、消費税増税・・・、
                「肝いり人事」という安倍首相の暴走人事

   『●ブレーキは無く、二つの「アクセル」な自公政権
   『●センス無し: アベ首相の暴走人事の弊害、その一側面
   『●戦争法案・違憲立法・壊憲法案:
      中学生の国語力すら無い、ご都合主義な自公議員たち
   『●砂川事件弁護団:「眼科病院に行ったらいい」
       「アクロバチックでむちゃ」「ふらちな拡張解釈」とまで指摘
   『●勝手にヨソん家で「集団的自衛権の行使
       ・・・「夏まで」に成立」なんて約束してこられては大迷惑
   『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
            破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」
   『●内閣法制局は最後の一線を越えていた:  
       アベ様達と何を協議したのか「内情」をどう検証?
   『●内閣法制局の存在意義無し、
      「内閣で「憲法の番人」」がアベ様の飼い犬に成り下がった日
   『●武器輸出三原則から戦争できる国へ:
      「青年将校」氏が種をまき、小泉氏が水をやり、アベ様が収穫
   『●アベ様「TPP断固反対といったことは一回も、
       ただの一回もございません」…TPPのみならずウソだらけ
   『●アベ様らは何が何でも辺野古破壊、「ヒラメ裁判官が、
          よりによってこのタイミングで那覇支部長」に就任
   『●総立ちで拍手: 三権分立、「権力分立」なんて
        ニッポンには無いようで、アベ王国国王様に「権力集中」

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http://lite-ra.com/2016/09/post-2588.html

決裁「5月0日」は誤記じゃない、内閣法制局は安保法を審査していなかった! 官邸の使いっ走りと化した法制局の実態
安倍内閣 編集部 2016.09.27

     (首相官邸ホームページより)

 またも安保関連法の重大な問題が発覚した。9月26日付の毎日新聞によると、内閣法制局が安保関連法の扱いについて記録した公文書において、安保関連法案の審査を終え決裁した日を5月0日と記載していたというのだ。

 内閣法制局は政府が提出する法案や条約案が憲法や他の法律に違反していないかを審査する機関政府が閣議決定する前に必ずこの法制局の決裁を受ける必要がある

 安保法制は去年の5月14日に閣議決定され国会に提出されたが、その前に必ず行われるはずの内閣法制局の決裁が5月0日。これではいつ、内閣法制局が審査を決裁したのかわからない。しかも、この公文書には決裁日だけでなく、受付日や審査した後に内閣に送付した進達日、閣議にかけられた日を記入する欄があるのだが、これら全部、記入はなし。さらに、「法律」「政令」「条約」の3つから丸で囲む欄もあるのだが、これもなぜか「政令」に丸が付けられているという杜撰さだった。

 この公文書の記載を発見したのは国や自治体の財政などを個人で調査している一般市民で、昨年10月、情報公開請求によって開示されたという。おかしな点を問い合わせると、〈法制局は担当者のミスと説明した〉といい、毎日新聞が今年5月に同じ公文書の開示を受けると、決裁日や受付日などの記載はすべて5月14日に、「政令」としていた部分も「法律」に修正されていた。

 だが、この修正もおかしい審査を受け付けた日に即日決裁し、その後すぐ内閣に進達、そしてその日のうちに閣議決定されたことになる。同記事によると、内閣法制局は去年1年間に80件の法案を審査しているが、安保関連法案以外は受け付けから閣議決定まで数日を要し、記載の誤りもなかったという。

 ようするに、安保法に関して、内閣法制局はまともな審査など行っていないのではないか

 実際、「法の番人」と呼ばれる内閣法制局がその役割を放棄していると思わせる事態は、これがはじめてではない。

 これも毎日新聞のスクープだったが、2014年7月に行われた集団的自衛権の行使容認の閣議決定された際、内閣法制局が憲法9条の解釈変更について内部での検討過程を公文書として残していないことが発覚している。これは、公文書管理法の第4条の行政機関は意思決定に至る過程ならびに実績を合理的に後付けまたは検証できるよう文書を作成しなければならない反するものだ。

 しかも、このスクープを報じた毎日新聞の日下部聡記者は同年10月7日の記事で、内閣法制局が解釈変更についてどのように対応していたのか、内閣法制局長官である横畠裕介氏の動きとともにこう綴っている。

   〈横畠氏は閣議決定前に与党政治家と非公式に会い
    憲法解釈の変更に合意していたようだ。法制局は閣議決定前日に
    案文を受け取り、翌日には意見なしと電話1本で回答している〉

 この横畠長官と非公式に会っていたというのは、高村正彦自民党副総裁や北側一雄公明党副代表らのことだ。実際、与党が集団的自衛権を「憲法第9条の下で許容される自衛の措置」とするために前提として用意した「武力行使の新3要件」について、一昨年6月20日付の西日本新聞はこう報じていた。

   〈実はその原案は、公明党の北側一雄副代表が内閣法制局に作らせ
    高村氏に渡したものだった。解釈改憲に反対する公明党が、事実上、
    新3要件案の「下書きを用意したのだ

 内閣法制局が閣議決定前日に案文を受け取り、翌日に電話1本で「意見なし」などという返事で“済ませられた”のは、横畠長官が内閣法制局の内部ではなく、与党の政治家たちとのあいだで集団的自衛権の容認は合憲との前提で策を講じていたため、ということだ。つまり、内部での検討過程を公文書として「残していない」のではなく検討そのものを行っていないから残せなかったのではないか。

 そう考えると、今回の安保法制で決裁日が「5月0日」となっていたのも同じ構造なのかもしれない。法制局での内部審査や検討を一切せずに、官邸や与党と横畠長官の談合によって合憲と判断を下したため、正式な決裁日を特定することができなかった──。

 いずれにしても、横畠長官体制の内閣法制局がこれまで守ってきた独立性や中立性を完全に失い安倍政権の下部組織と化しているのは間違いない。そして、これは、安倍首相が第二次政権発足時から描いてきた図式通りの展開だ。

 安倍首相は第一次内閣時、宮崎礼壹内閣法制局長官によって解釈改憲を阻まれたことから、第二次政権では集団的自衛権行使容認派の外務官僚で元フランス大使の小松一郎氏を内閣法制局長官に抜擢するという異例の人事を行った。このとき、本来なら宮崎氏の後釜だと言われていたのが横畠氏だった。そのため小松氏が体調不良になり、安倍首相が後任として横畠氏を昇格させた際には「面従腹背か」と囁かれたが、蓋を空けてみれば小松氏以上の忠犬ぶりを発揮した。

 現に、横畠長官の発言は、露骨なまでに安倍首相の意向を汲んだものだ。たとえば、横畠長官は今年3月18日の参院予算委員会で核兵器の使用について憲法上、あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているというふうには考えてないと話した。核兵器使用を合憲とするげに恐ろしい発言だが、元外務省の作家である佐藤優氏は〈このような答弁が、内閣法制局の判断のみでなされることはない。安倍首相官邸の意向を反映したものであると考えるのが妥当であろう〉と述べている(「創」2016年5・6月号/創出版)。

 さらに、現在の内閣法制局のあり方が如実に表れたのは、天皇の生前退位についてだ。今年8月、日本テレビが「政府関係者」の話として、内閣法制局が将来にわたって生前退位を可能にするためには憲法改正が必要と指摘していると報じた。本サイトでは何度も言及しているように、生前退位を可能にするためには皇位継承等を定めた皇室典範の内容を変更するだけで十分で、憲法改正などはまったく必要ない。にもかかわらず、このようなかたちで「法の番人」をもちだした事実は内閣法制局が安倍首相のアシスト部隊となっていることを裏付けている

 自分の意のままとなる人物を聖域と言われてきた内閣法制局に送り込み杜撰極まりない方法で安保法制を押し通してしまった安倍首相。しかし、この手は内閣法制局に限った話ではない。NHKの籾井勝人会長しかり、日銀の黒田東彦総裁しかり、くわえて先日行われた宮内庁の人事では、次長として内閣危機管理監の西村泰彦氏を送り込んだ。これは天皇へのあきらかな報復であり、生前退位議論を官邸がコントロールするための人事だ。

 今回の報道で、この国は公文書さえまともに作成されていないという法治国家とはとても言えない醜態がまたあきらかになった独裁を堅持するために独立性が担保されるべき組織を骨抜きにし、民主主義を軽んじるこの恐怖の政権には、一刻も早く楔を打ち込まなければならないだろう。

(編集部)
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