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●桜井昌司さん…《何事にも前向きで「この人生不運だったが、不幸ではなかった」と言い切る。だが冤罪に泣く他者のことになると柔和な表情は一変》

2023年10月08日 00時00分27秒 | Weblog

[↑ 映画『オレの記念日』フライヤー(https://oreno-kinenbi.com/wp-content/uploads/2022/08/oreno-kinenbi_flyer.pdf)]


(20230912[])
桜井昌司さん《他の冤罪被害者・支援者と積極的に交流し、冤罪をなくすための活動にも積極的に取り組んできました》、《同氏による冤罪をなくすための活動とその成果東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいものです》。桜井さんの重要な貢献。
 布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしてい》た。《逮捕から仮釈放されるまでの身体拘束は約二十九年におよび無罪となるまでに約四十四年を要した》。先日8月23日に、お亡くなりになった。とても残念で仕方がない。もっともっと冤罪被害者の支援を続けていただきたかった。冤罪被害者やそのご家族の支援、桜井さんの重要な活動でした。

   『●桜井昌司さん《冤罪被害の実態を世の中に広く訴える活動…冤罪をなくす
       ための活動とその成果は東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいもの》
   『●金聖雄監督《冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作り
     ながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観る…》
   『●原一男さん《桜井昌司さんは違う。「冤罪事件が私を生まれ変わらせて
     くれた、ありがたい、と思っている」と価値観を逆転させる奇跡の言葉。》
   『●桜井昌司さんの〝獄中ノート〟が「…あったから、無罪をとれた。弁護士の
     皆さんが無罪をとれる、頑張ろうと発奮してくれたきっかけでもあった」

 そして、もう一つ忘れてはいけないことが《再審法を改正》、《再審法の制定》に向けての活動。

   『●飯塚事件…《裁判所は…検察に証拠品のリストの開示を勧告…したが、
     検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はない」などと拒否》
    《布川事件冤罪被害者桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官が
     なぜわからないのか日本の警察はこれまでも証拠を捏造して
     きました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されて
     きたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも
     懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、
     ゴビンダさんの事件東電事件)、東住吉事件だれもその責任を
     追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を
     法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず
     果たせると確信しています。必ず勝ちます。
     一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす
     殺したのは誰か検察庁です」》

   『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
     刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ

 日刊スポーツのコラム【大谷昭宏のフラッシュアップ/桜井昌司さんの霊前に2つの「記念日」届けたい 無実の罪で29年間の服役】(https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202309110000105.html)。《何事にも前向きで「この人生不運だったが、不幸ではなかった」と言い切る。だが冤罪(えんざい)に泣く他者のことになると柔和な表情は一変する日野町事件大崎事件、もちろん袴田事件不当な判決や決定の場には決まって桜井さんの怒りをたぎらせた顔があった。その一方で冤罪をなくすことは、犯人をでっち上げた警察官、検察官、無実の人に不当な判決を下した裁判官、生涯もだえ苦しむこの人たちを楽にしてあげることにもなるという》。

   『●日野町事件《遺族による「死後再審」の請求を認めた大津地裁の決定を
     支持…決め手は、元の公判で検察が開示していなかった実況見分の際の…》
    《「疑わしきは被告の利益にという原則を再審請求の審理にも適用
     した妥当な判断だ。元受刑者は他界しており、名誉回復への道は
     遠かった審理の長期化を改め、情報開示の制度化など、えん罪を
     防ぐための仕組みづくりを急ぐべきだ

   『●大崎事件《無辜の人の救済》の理念はどこに? 《医学の専門家でない裁判
      所が十分な根拠も示さず、専門家による科学的証拠を退けた不当な判断》
   『●袴田事件…《検察は…「色合いなどもう1度、調べる」とする動きがある
     …裁判官が“デッチ上げ”と見ている証拠から何を引き出そうというのか》

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https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202309110000105.html

大谷昭宏のフラッシュアップ
2023年9月11日8時0分
大谷昭宏桜井昌司さんの霊前に2つの「記念日」届けたい 無実の罪で29年間の服役

 8月23日死去、31日ご葬儀。日にちがたってしまったが、この方の訃報にはどうしてもふれておきたい。無実の罪で29年間も服役した布川事件桜井昌司さんが亡くなった。76歳だった。

 最後にお会いしたのは昨年10月。自身を描いた映画「オレの記念日」が完成、大阪の劇場で舞台あいさつされた時だった。がんと闘病中だったが「医者が2年という余命宣告を1年超えたよ」と、舞台の合間に元気に京都を往復されていた。

 バンド演奏に詩作り。何事にも前向きで「この人生不運だったが、不幸ではなかった」と言い切る。だが冤罪(えんざい)に泣く他者のことになると柔和な表情は一変する日野町事件大崎事件、もちろん袴田事件不当な判決や決定の場には決まって桜井さんの怒りをたぎらせた顔があった。その一方で冤罪をなくすことは、犯人をでっち上げた警察官、検察官、無実の人に不当な判決を下した裁判官、生涯もだえ苦しむこの人たちを楽にしてあげることにもなるという。

 水戸市で行われた葬儀では、そんな桜井さんが刑務所内で「人生にはいつか春が来る」の思いを込めて作詩した「ゆらゆら春」を合唱。やさしかった桜井さんの思い出に、唇をふるわせている人もいたという。

 不当な無期懲役の判決が確定した日も、息子の無罪を訴えて駅に立ってくれた父が亡くなった日も、みんな「オレの記念日」にしてきた桜井さん。いまも検察の陰湿執拗(しつよう)な審理妨害が続く袴田事件の87歳、さんの再審無罪確定。そして生涯の念願だった再審法の制定。この2つの新たな記念日を、1日も早く桜井さんの霊前にお届けしたい。

大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
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●原一男さん《桜井昌司さんは違う。「冤罪事件が私を生まれ変わらせてくれた、ありがたい、と思っている」と価値観を逆転させる奇跡の言葉。》

2023年08月25日 00時00分19秒 | Weblog

[↑ 映画『オレの記念日』フライヤー(https://oreno-kinenbi.com/wp-content/uploads/2022/08/oreno-kinenbi_flyer.pdf)]


(20230824[])
逮捕から仮釈放されるまでの身体拘束は約二十九年におよび無罪となるまでに約四十四年を要した》。
 原一男さん《悪政まみれのクソニッポン国の中で、理不尽にも冤罪事件で29年間の牢獄生活を余儀なくされた桜井昌司さん。私だったら、生きる気力を無くして絶望の淵に沈んでしまうだろう。しかし、桜井さんは違う。「冤罪事件が私を生まれ変わらせてくれた、ありがたい、と思っていると価値観を逆転させる奇跡の言葉まさに、国家権力の横暴さを無化せしめる魔法を見せてくれる映画である》。

   『●桜井昌司さん《冤罪被害の実態を世の中に広く訴える活動…冤罪をなくす
       ための活動とその成果は東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいもの》
   『●金聖雄監督《冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作り
     ながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観る…》

 東京新聞の記事【布川事件の桜井昌司さん死去 再審で無罪確定、76歳】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/272035)。《茨城県利根町布川で1967年に男性が殺害された「布川事件」で無期懲役となり、再審で無罪が確定した桜井昌司(さくらい・しょうじ)さんが23日午前10時30分、直腸がんのため水戸市内の病院で死去した。76歳。茨城県出身。葬儀・告別式は31日午後1時から水戸市堀町2106の2、水戸市斎場で。喪主は妻恵子(けいこ)さん。67年に茨城県警に逮捕され、78年に強盗殺人罪などで無期懲役が確定。共犯とされた杉山卓男さん=2015年死去=とともに獄中から無実を訴え続けた。01年に第2次再審請求し、09年に再審開始が確定。11年に水戸地裁土浦支部の再審公判で無罪となった》。

 とてもショックだ。最近、ブログ【桜井昌司『獄外記』/布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。】(https://blog.goo.ne.jp/syouji0124)が滞り気味だったが…。(当ブログ主の勝手な想い)gooブログ〝仲間〟の桜井昌司さん。ご冥福をお祈りいたします。
 東京新聞の【おくやみ/桜井昌司さん死去 「布川事件」再審で無罪確定】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/272153)。《茨城県利根町布川で一九六七年に男性が殺害された「布川事件」で無期懲役となり、再審で無罪が確定した桜井昌司(さくらい・しょうじ)さんが二十三日、直腸がんのため死去した。七十六歳。茨城県出身。》《再審無罪後は、三重の名張毒ぶどう酒事件などの元被告や遺族が冤罪(えんざい)を訴える活動を支援。獄中での作品をまとめた詩集「壁のうた」も出版した》。

 布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男冤罪被害者を支援し、濡れ衣を着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしてい》た桜井昌司さん。冤罪被害者やそのご家族の支援、桜井さんの重要な活動だ。《他の冤罪被害者・支援者と積極的に交流し、冤罪をなくすための活動にも積極的に取り組んできました。たとえば、2019年3月には、桜井氏の呼びかけで「冤罪犠牲者の会」が設立され、冤罪事件同士が情報交換や相互支援を通じて連帯しながら冤罪をなくすための運動をしています。また、同年5月には「再審法改正をめざす市民の会」に参加し、共同代表を務めています》(東京弁護士会)。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/272153

おくやみ
桜井昌司さん死去 「布川事件」再審で無罪確定
2023年8月24日 07時24分

 茨城県利根町布川で一九六七年に男性が殺害された「布川事件」で無期懲役となり、再審で無罪が確定した桜井昌司(さくらい・しょうじ)さんが二十三日、直腸がんのため死去した。七十六歳。茨城県出身。葬儀・告別式は三十一日午後一時から水戸市堀町二一〇六の二、水戸市斎場で。喪主は妻恵子(けいこ)さん。

 六七年に茨城県警に逮捕され、七八年に強盗殺人罪などで無期懲役が確定。共犯とされた杉山卓男(たかお)さん=二〇一五年死去=とともに獄中から無実を訴え続けた。〇一年に第二次再審請求し、〇九年に再審開始が確定。一一年に水戸地裁土浦支部の再審公判で無罪となった。逮捕から仮釈放されるまでの身体拘束は約二十九年におよび無罪となるまでに約四十四年を要した

 一二年には国と県に賠償を求め提訴し、捜査の違法性が認められ、二一年、国と県に賠償を命じた東京高裁の判決が確定した。

 再審無罪後は、三重の名張毒ぶどう酒事件などの元被告や遺族が冤罪(えんざい)を訴える活動を支援。獄中での作品をまとめた詩集「壁のうた」も出版した。
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   『●『冤罪File(2010年3月号)』読了
    「特集・再審が動いた! 「狭山事件」、東京高裁が検察に証拠開示を
     勧告。「布川事件」、再審開始確定。「足利事件」、再審で、誤判の
     原因究明へ。」
    《「刑事も悪い、検事もひどい。でも今振り返って、誰を一番恨むか
     と聞かれたら、やっぱり裁判官だな。裁判官だけは分かってくれる
     と信じていたからね」/裁判官の非常識について語り出すと布川事件は
     とめどがない。…「一審の裁判長が法廷で俺に言ったんですよ。
     『どうしてそんな大事な日のことを忘れるんですか』って。
     …『どうして大事な日なんですか。俺にとったら普通の日ですよ』と。
     そうでしょ。犯人にとったら忘れられない日でも、
     俺には普通の日ですよ」/語るに落ちた裁判官」》

   『●『冤罪File(No.10)』読了
   『●冤罪デモ
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●飯塚冤罪事件で死刑執行されてしまった久間三千年さん…福岡地検に、
     《裁判所が検察に対し、証拠品のリストを開示するよう勧告》した!
   『●飯塚事件…《裁判所は…検察に証拠品のリストの開示を勧告…したが、
     検察は「裁判所に権限はない」「事案の解明に意味はない」などと拒否》
    《布川事件冤罪被害者桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官が
     なぜわからないのか日本の警察はこれまでも証拠を捏造して
     きました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されて
     きたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも
     懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、
     ゴビンダさんの事件東電事件)、東住吉事件だれもその責任を
     追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を
     法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず
     果たせると確信しています。必ず勝ちます。
     一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす
     殺したのは誰か検察庁です」》


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●桜井昌司さん《冤罪被害の実態を世の中に広く訴える活動…冤罪をなくすための活動とその成果は東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいもの》

2023年01月27日 00時00分01秒 | Weblog

[↑ 映画『オレの記念日』フライヤー(https://oreno-kinenbi.com/wp-content/uploads/2022/08/oreno-kinenbi_flyer.pdf)]


(20230113[])
(当ブログ主の勝手な想い)gooブログ〝仲間〟の桜井昌司さん。ブログ【桜井昌司『獄外記』/布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。】(https://blog.goo.ne.jp/syouji0124)の記事【人権賞】(https://blog.goo.ne.jp/syouji0124/e/8a1fb29a4c4b0cd011dc73e653cc2c63)で、受賞を知りました。《今日は東京弁護士会の人権賞受賞式だった。推薦文を書いてくださった周防正行監督、布川弁護団の谷萩先生、山本先生も来てくださったのだから有り難い限りだ。わざわざ来て頂くなんて申し訳ない思いだった》。受賞、御目出とうございます。

 東京弁護士会のWeb頁を見てみると、【東京弁護士会人権賞】(https://www.toben.or.jp/know/activity/jinkensyou/)という記事が出ています。《東京弁護士会では、1986年(昭和61年度)から、東京弁護士会人権賞を制定し、人権擁護活動に尽力されてきた方々を毎年表彰しています》《桜井昌司氏は、1967年に発生した布川事件で窃盗容疑により別件逮捕され、以後44年間、自らの無実を訴え続け、2011年に再審無罪が確定しました。…同氏による冤罪をなくすための活動とその成果は東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいものです》。

 布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男冤罪被害者を支援し、濡れ衣を着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている桜井昌司さん。

   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
   『●金聖雄監督《冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作り
     ながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観る…》

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https://www.toben.or.jp/know/activity/jinkensyou/

「第37回 東京弁護士会人権賞」受賞者は以下の方々に決定しました(50音順)

東京弁護士会では、1986年(昭和61年度)から、東京弁護士会人権賞を制定し、人権擁護活動に尽力されてきた方々を毎年表彰しています。

候補者の方々はいずれも各分野において、人権擁護活動にご尽力されているところ、今年度も多数の推薦・応募があり、選考の結果、下記の方々が受賞者に決定しました。


     一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている
     当事者等に対する法整備のための全国連合会(LGBT法連合会) 様

     桜井 昌司 様


一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会(LGBT法連合会) 様

LGBT法連合会の創立は2015年であり、性的指向および性自認に関わる当事者・支援者・専門家の団体97団体から成る日本最大の全国連合会として、困難を抱えている当事者等に対する法整備を目的とした事業を実施してきました。

その活動は、当事者が抱える困難の実態を可視化した「困難リスト」の作成、地域会議の開催による当事者・支援者・専門家とのネットワークの構築、経済団体・労働団体との連携による職場における差別禁止の提言や国際団体との協働による署名キャンペーンの展開、LGBT差別禁止法試案の発表・提案など、多岐に及んでいます。

たとえば、超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」と連携して活動しており、同連合会の作成した資料や法試案をもとに、与野党の主要政党が法案を策定あるいは国会に提出などします。また、予算・政策要望の各省庁への提出、性的指向および性自認にかかる差別禁止規定を置いた条例の成立やハラスメント等の事業者への防止措置を義務付ける法制度確立の働きかけとその実現、市民団体の活動へのアドボカシーのサポートや再助成を行い、性的指向や性自認に関する人権擁護のための法施策実現と立法等へ貢献しています。

さらには、同連合会が作成した「困難リスト」や「支援マニュアルガイドライン」が多くの自治体で「職員対応指針」の参考資料とされており、NHKや厚生労働省の調査へ協力して当事者視点の課題を踏まえた支援策の提供にも貢献しています。

以上の諸活動は、東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいものです。


桜井 昌司 様

桜井昌司氏は、1967年に発生した布川事件で窃盗容疑により別件逮捕され、以後44年間、自らの無実を訴え続け、2011年に再審無罪が確定しました。

桜井氏は、無罪判決を勝ち取った後も積極的に活動を続けました。まず、2012年には、冤罪となった原因の究明と責任を問うべく検察(国)と警察(県)に国家賠償請求訴訟を提起し、東京地裁に続き2021年8月には東京高裁においても勝訴しました。この訴訟は、他の冤罪事件・国賠事件の道標となると言われています

また、他の冤罪被害者・支援者と積極的に交流し、冤罪をなくすための活動にも積極的に取り組んできました。たとえば、2019年3月には、桜井氏の呼びかけで「冤罪犠牲者の会」が設立され、冤罪事件同士が情報交換や相互支援を通じて連帯しながら冤罪をなくすための運動をしています。また、同年5月には「再審法改正をめざす市民の会」に参加し、共同代表を務めています。

さらには、衆参両議院の法務委員会における参考人や日弁連・各単位会における諸企画の報告者としての発言、書籍の出版や映画、コンサート活動など、冤罪被害者としての社会活動を行い、冤罪被害の実態を世の中に広く訴える活動をしています。

同氏による冤罪をなくすための活動とその成果は東京弁護士会人権賞の受賞に相応しいものです。
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