
【サケ漁をするアイヌ民族の畠山敏さん… (東京新聞2019年9月2日)↑】 (2025年06月04日[水])
《◆「これを『学問の暴力』と言わずして何と言うのか」》(こちら特報部)…国による『学問の自由』への介入が問題となる中で、一方、こちらは…『学問の暴力』。アイヌ民族、琉球民族の遺骨の盗掘、墓荒らし…《遺骨を「盗掘」したことへの謝罪はおろか…》。《世界のアカデミアでは、先住民族ら当事者を尊重するのは当然だ。同意がなければ研究には使えず、論文の査読も通らない》(こちら特報部)というのに…。
『●琉球遺骨返還請求訴訟《旧京都帝国大…の人類学者が今帰仁村の
百按司墓から持ち出した遺骨を京大が占有》は違法…京都地裁が請求を棄却』
(沖縄タイムス)《昭和初期に旧京都帝国大(現・京都大)の
人類学者が今帰仁村の百按司墓(むむじゃなばか)から持ち出した
遺骨を京大が占有しているのは違法として、第一尚氏の子孫らが
返還と損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、京都地裁であった。
増森珠美裁判長は「原告に返還請求権はない」と判示し、請求を棄却》
『●琉球遺骨返還請求訴訟《沖縄アイデンティティーのよりどころである
遺骨を本来あるべき場所に-という原告の訴えが…入り口論》で棄却』
(琉球新報)【<社説>琉球遺骨返還訴訟棄却 京都大は誠実に
対応せよ】《昭和初期に今帰仁村の百按司(むむじゃな)墓などから
持ち出された遺骨を保管している京都大に、子孫に当たる住民らが
遺骨返還を求めた訴訟で、京都地裁が原告の訴えを棄却した。
判決は、植民地政策の下で住民の同意がないまま行われた遺骨収集の
不当性に正面から向き合わず、京都大による保有を正当化した。
原告が控訴するのは当然である》
『●琉球遺骨返還請求訴訟、大阪高裁も棄却…ただし、《遺骨の返還は世界の
潮流…「持ち出された先住民の遺骨は、ふるさとに帰すべきだ」と指摘》』
(琉球新報)【<社説>高裁、琉球遺骨返還棄却 京大は世界の潮流に
従え】《旧京都帝国大(京都大)の研究者が昭和初期に今帰仁村の
「百按司(むむじゃな)墓」から研究目的で持ち去った遺骨の返還を
琉球王家の子孫とする県民らが大学に求めた訴訟で、大阪高裁は請求を
退けた一審を支持し、原告の控訴を棄却した。一方、原告らを
「沖縄地方の先住民族である琉球民族に属する」と認定した。
付言(ふげん)でも遺骨の返還は世界の潮流になりつつあるとし
「持ち出された先住民の遺骨は、ふるさとに帰すべきだ」と指摘
した。京都大は一刻も早く骨を返すべきである》
『●《「棄却ですが付言がどうも画期的で…」…判決では琉球民族を先住民族
と認め…「遺骨は、ふるさとで静かに眠る権利があると信じる」》』
(東京新聞)【「先住民の遺骨はふるさとに」 沖縄県民側の求めを
退けた高裁判決が付言で示した、全く別の意味とは】《遺骨が持ち
去られたのは今帰仁村(なきじんそん)の「百按司墓(むむじゃなばか)」。
第一尚氏の王族ら14~15世紀の有力者がまつられたとされる風葬墓だ。
4年前に記者が訪れた際も、苔(こけ)むした森の中、岩壁の暗い奥に
青白い骨が散らばっていた。研究のために沖縄各所で骨を持ち出して
「白骨累々として充満」「百按司墓を採集し尽くした」と記録した
人類学者の姿を想像し、ぞっとした》
『●東京新聞・木原育子記者【アイヌ・琉球…先住民族の遺骨、なぜ故郷に
帰れない? ウラに世界と逆行する日本政府の「植民地主義的」姿勢】』
そりゃぁ、盗掘した物を「返さない」よりは、「返す」方が良いに決まっているが、《対話なき京都大の手法に憤りの声が上がっている》《ゼロ回答》だそうだ。盗掘者側に言い分があるのなら、堂々と主張しては如何か? 何をこっそりと「移管」だけしている、終わったことにしているのか?
福岡範行・木原育子両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/京都大学が返還拒否していた「琉球遺骨」問題が急転 子孫に相談せず地元教委に移管 条件もいろいろつけて】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/408444?rct=tokuhou)によると、《1929年に旧京都帝国大(京都大)の研究者が、琉球王族らをまつる「百按司墓」(むむじゃなばか、沖縄県今帰仁村=なきじんそん)から遺骨を持ち去り、子孫らが返還を求めていた問題が、思わぬ展開を見せた。京都大が今月21日、遺骨を同村教育委員会に「移管」していたことが分かったのだ。関係者は96年ぶりの「帰還」に安堵(あんど)する一方、対話なき京都大の手法に憤りの声が上がっている。(福岡範行、木原育子)》。
『●《アイヌ民族…サケの捕獲は認められた先住権…
儀式用のサケ十数匹を捕獲…サケ漁をするかどうかは自己決定権だ》』
《畠山敏さん(77)が、サケの捕獲は認められた先住権だとして、
道の許可を得ずに儀式用のサケ十数匹を捕獲した。道職員が制止する
場面もあったが、畠山さんは「サケ漁をするかどうかは自己決定権だ」
として決行した。》
『●【<金口木舌>サケ漁は自己決定権】…《アイヌ民族は
先住民族と認められたが、権利回復の闘いは沖縄同様、道半ば》』
《▼アイヌ民族は先住民族と認められたが、権利回復の闘いは
沖縄同様、道半ばだ。「アイヌモシリ(北海道)に土足で
上がり込んできた和人には左右されない」と訴える畠山さんの
言葉は重くて深い》
『●《「アイヌの伝統」…捨て身ともいえる畠山さんの行動が
先住民族とは何かを問いかける》…そして、「言葉」を殺すな!』
『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
先祖の遺骨をコタンに返してほしい」』
『●琉球遺骨返還請求訴訟《旧京都帝国大…の人類学者が今帰仁村の
百按司墓から持ち出した遺骨を京大が占有》は違法…京都地裁が請求を棄却』
『●琉球遺骨返還請求訴訟《沖縄アイデンティティーのよりどころである
遺骨を本来あるべき場所に-という原告の訴えが…入り口論》で棄却』
『●《「棄却ですが付言がどうも画期的で…」…判決では琉球民族を先住民族
と認め…「遺骨は、ふるさとで静かに眠る権利があると信じる」》』
「《沖縄アイデンティティーのよりどころである遺骨を本来あるべき場所に》
という原告の訴えはまたしても棄却された。あの大阪高裁か…。
《「棄却ですが付言がどうも画期的で…」》…でも、
沖縄と最「低」裁の関係を考えてみれば、上告しても結果は…。」
『●《柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にある
とされています》…萱野茂さんは「言葉は民族の証」と訴えてきた』
『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)』
『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(2/2)』
『●東京新聞【アイヌ実名中傷動画を拡散 自民・杉田水脈氏、民族差別
助長】《差別的言動を繰り返す…さらなるレイシズム助長》する醜悪さ』
『●東京新聞木原育子記者【こちら特報部/「盗ったものは謝って返して」
アイヌ民族が求める遺骨返還 「慰霊施設」に集めて移管じゃ浮かばれない】』
『●アイヌの人々は何を求めているか? アイヌ民族の遺骨の盗掘、墓荒らし
…倫理観無き情けない研究者・学会、《過去の盗掘の「謝罪」》無し』
『●謝ることさえ出来ない…《所有者である琉球人側に最終的な意思決定を委ねず、
謝罪もしない手法は、国が決めたアイヌ民族の遺骨返還の方針に重なる》』
『●(木原育子記者)【こちら特報部/アイヌ・琉球民族の遺骨「盗掘」 かたく
なに謝罪しない学会の言い分 「先住民族」を尊重しない人類学の傲慢】』
『●東京新聞・木原育子記者【アイヌ・琉球…先住民族の遺骨、なぜ故郷に
帰れない? ウラに世界と逆行する日本政府の「植民地主義的」姿勢】』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/408444?rct=tokuhou】
こちら特報部
京都大学が返還拒否していた「琉球遺骨」問題が急転 子孫に相談せず地元教委に移管 条件もいろいろつけて
2025年5月31日 06時00分
1929年に旧京都帝国大(京都大)の研究者が、琉球王族らをまつる「百按司墓」(むむじゃなばか、沖縄県今帰仁村=なきじんそん)から遺骨を持ち去り、子孫らが返還を求めていた問題が、思わぬ展開を見せた。京都大が今月21日、遺骨を同村教育委員会に「移管」していたことが分かったのだ。関係者は96年ぶりの「帰還」に安堵(あんど)する一方、対話なき京都大の手法に憤りの声が上がっている。(福岡範行、木原育子)
◆話し合いにも応じなかった京都大
「ふるさとに帰還したことは非常にうれしく思う。ただ、ヒトの心を取り戻していないのは歴然です」。琉球王朝を創設した第一尚氏の子孫で、遺骨返還訴訟の原告だった亀谷正子さん(80)が「こちら特報部」の取材にそう答えた。
(沖縄県今帰仁村の「百按司墓」=2019年11月)
琉球遺骨を巡っては2017年に京都大に「保管」されていることが明らかに。返還に応じてもらえないことから2018年に提訴。一審の京都地裁、控訴審の大阪高裁ともに「祖先の主たる祭祀(さいし)継承者に該当しない」などとして原告の訴えを退けた。ただ、2023年9月の大阪高裁判決では「遺骨は、単なるモノではない。ふるさとで静かに眠る権利があると信じる」と異例の付言をし、原告を含む関係者間の話し合いによる解決を促した。
原告側は改めて京都大との対話を求めたが、一向に始まらなかった。2024年7月に原告側が京都大に赴いたこともあったが、「検討中」などと門前払いに。対話の始まりを待っているところだった。
◆京都大「移管の事実は認めるが、それ以外はコメントはできない」
一方、京都大は原告側ではなく、今帰仁村教委と協議を始め、2024年12月に村教委に管理を移す「移管」の協議書を交わした。
問題はその協議書の内容だ。協議書では「人類の貴重な学術資料として保存されること」が条件に。原告が求めてきた「再風葬」もしないとした。今帰仁村教委によると、同様の遺骨返還で2019年に台湾大から沖縄県教委に移管された際の協議書にならったという。
(京都大(資料写真))
真意はどうか。京都大は取材に応じたが、谷川嘉奈子・広報室長は「協議は判決を受けたものではない」と主張し、なぜ研究ありきなのかも「現時点では回答を差し控えたい」と述べるだけ。「移管した事実は認めるが、それ以外は大学としてのコメントはできない」。つまりゼロ回答だった。
だが、世界のアカデミアでは、先住民族ら当事者を尊重するのは当然だ。同意がなければ研究には使えず、論文の査読も通らない。
◆「これを『学問の暴力』と言わずして何と言うのか」
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