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『自転車少年記』

2007-12-13 00:06:42 | Weblog
自転車少年記―あの風の中へ (新潮文庫)
竹内 真


文庫: 288ページ
出版社: 新潮社 (2006/10)
ISBN-10: 4101298513
ISBN-13: 978-4101298511
発売日: 2006/10

長い長い砂浜が途切れた時には、走り続けていることの喜びを体じゅうで味わえた。

最初は見えもしなかったゴールが見えて、そこに自分の力で達することが出来る。

振り返ってみれば、スタート地点は遥かに遠く、もう視界には入らない。

それは進み続けていることの手応えで、

ペダルをこぐことで自分の世界を押し広げていける気がした。


去年、あずに「我らが隣人の犯罪」を借りて以来
朝の通勤電車の27~28分、マップルでなく本を読んでいることが多い
【A勤時】北千里7:06→(阪急千里線/地下鉄堺筋線)→7:34扇町 
【B勤時】北千里8:03→(阪急千里線/地下鉄堺筋線)→8:30扇町

文庫本なんて本気で読めばこの30分弱で50ページ読んでしまう事もあり
わざとゆっくり読んだり、残りの時間をうたた寝にまわして、
続きを帰りや次の日の楽しみにする


さて、今日の帰りの電車まで読んでいたのが上の本
近くの本屋で何気なくとった一冊
チャリダーとしてすごく共感出来る事が随所にあり
何か自分の「何故自転車に乗るのか」の答えを出してくれたような

そして、
「サークル・ラリー・サポートカー・ランドナー・輪行・寝袋・交通量・六角レンチ
サイドバック・エアロバー・チェックポイント・ロードマップ・スポーツドリンク・峠・ゴール・・・」という詞
交通量の多い笹子峠なんて、栗尾峠なんか重ね合わせ、
八海ラリーなんて、琵琶湖耐久なんかとよく似てて(チームで走る分は違うけど)
思いっきりRUCCの耐久や執行部、前哨戦なんか、自分の記憶とその時の気持ちを
重ね合わせながらページをめくりました


ストーリーは
小学生の頃、友達と校区を飛び出し、遥か海を求めて、無鉄砲にチャリを走らせ
南房総から上京する際も大都心目指してチャリを走らせ
失恋した時は、ただ無我夢中でチャリを漕ぎ続け・・
学生時代には創設したサークル仲間と、八王子~糸魚川の長距離ラリーを企画し・・
自転車が結婚・子どもまで繋いでいく・・・
自転車を軸に友情・仲間・恋愛・結婚・子ども・仕事・人生を絡めた青春物語・・

そんな中から特に印象に残った部分・・

体を起こして天を仰いだ。

星がきれいだったら北斗七星が見えるはずだし、そこから辿れば北極星が見つかる。

行き先表示が見えなくたって、北極星を目指して走れば

ほぼ真北にある糸魚川方面に向かえるはずだった。

夜空に浮かぶ北斗七星や北極星がこんなに頼もしく思えたのは初めてだった。


自転車という乗り物は日常的にそんな経験をさせてくれることがある。

新しい道を見つけて知らない街まで走れるようになったとか、

新しいマシンに乗ったらまるで、走り心地が違うとか、

そういう些細なことでも世界はちょっとだけ形を変えるのだ。

だからいろんな道を走ったり、いろんなマシンに乗ったりするのは楽しいのだろう。


自分だけの力で進みつつ、日常感覚を越えたスピード感にひたれるからこそ爽快なのだ。
・・・気の遠くなる距離を体験させてくれる。
自転車という翼が僕らの能力を拡大してくれてるようなものだ。
自転車で風になりながら、僕らは自力で走る喜びと身体感覚の広がりを味わっているのである。


とにかく、走るのが気持ちよくて、前から行ってみたかった方に進まずにはいられなかったのだ。
自転車は自分の力で風になれる乗り物だ。
だから、僕は今日も明日も自転車で走り出すのだ。

幼い頃、補助輪を外し、二輪の世界へ飛び出した時のあの感覚
何かを求め、ママチャリで数十キロ走り出したあの日の空気と匂いと想い
ランドナーという軽い旅用のチャリに初めて跨った時の興奮
そんな自転車DAYSを思い出しました

■コメントバック

>○ちゃん(#7)
kakakuの口コミで見てたら、やっぱり前ピンの事は議論になってるねー
実際、前回掲載した写真も 1/10の大きさに縮小してるに関わらず、怪しさがのぞきます
絞り開放だとやっぱ難しいようで、F2.0以下だといい風になるとか
何にせよ慣れと技術で使いこなしていかないといけないんやろうね・・
目標はこのにゃんこ写真

>なつは(#7)
どういたしまして!
なんか、赤広とはまた違ういい空間でした RUCCの良さがほんと溢れてました。
平日とかなら、入れ替わり立ち変わりRUCC民がいて、一般の人もいて
またおもしろい空間なんやろね 
もっと時間があれば、アルバムも工夫したかったとこやけど手抜きですみませんで。

>ふぁんふぁん(#4)
みつけちゃいました ほんまよかったです ありがとう☆
耐久や追い出しとか以外に幅広い世代に色んなオープンな企画とかあって良さそうやねー
あの、30周年記念轍とかで、昔のRUCCの話や写真見るのもすごい良かったし
少し上の先輩方「きんきんさん」らとかの写真見ててもすごく楽しいしね
うん、なんか出来そうやねーー なんせ、ひとC君を始め「夢」のあるRUCCですから(笑) 

そういう風に現役だけじゃなく、枠を広げて一歩を開拓してくれ
新しい試みを企画してくれたnimoやなつはら実行委員の方々はすごいなぁーと思います 
準備に3日もかけたらしいね 感謝感激!!
また、ふぁんふぁんのブログの方でも写真の方期待してます。
コメント
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