アルパインクラブ モルゲンロート

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信州佐久 男山~天狗山(2016.10.22)

2016-10-25 07:00:40 | 会山行(2015~2022年度)

男山から続く縦走路、視界の開けたピークに出る、眼下にはゴルフ場、そして、これから向かう天狗山は切り立つ岩峰だ。おいおい、高所恐怖症の河君 大丈夫か? と、自分に問う。この縦走路、確かに 一瞬ナイフリッジと見間違える箇所もある。両神山の八丁尾根のそれみたいに見えたが、よく見ると左にしっかりとした道がある、やれやれ。こんな感じの男山~天狗山の山行だった。

  

 視界の開けたピークから、天狗山とそこに続くルート

 

 切り立つ岩峰の天狗山

 

 前夜、午前1時過ぎに信濃川上駅に着き、駐車場にて仮眠。6時前には起き、準備を整える。

 

ニョキッと突き出ているのが男山、信濃川上駅前から

 

男山登山口を7時過ぎに出発、カラマツ林に囲まれた長い林道が続く。途中、切り通しの尾根を横切り、平坦な道を進んで行く。

 

切り通しで、尾根を横切る

 

静かな山である、鳥の鳴き声に、ザーザーと云う音が聞こえる。谷の瀬音かと思っていたら、風が枝を打つ音だった。これだけのカラマツが色を染めていたら、“圧巻の黄葉”だったかも知れないが、今はまだ少し早かった様だ。

 そして、林道が消え掛った様に見える処の左側に男山の案内板がある、ここから手挽坂に掛る。今までとは違って、登りが待っている。ハイキング気分から、登山モードに変わる。連続する登りを終えて待っていたのは、ぐるっと見渡せる男山の展望だった。

 

男山山頂(8:58-9:30)

 

残念ながら、遠くの北アルプスは霞んでよく見えないものの、目の前の八ヶ岳の存在感は大きい。赤岳をトップとして、右に横岳に硫黄と段々低くなだらかになった行く姿は、まるで富士の裾野を思わせる。こんな八ヶ岳を見るのは初めてだ。

 

八ヶ岳と野辺山高原、男山から

 

赤岳と横岳のアップ

 

そして、左に目をやると南アルプス、更に瑞牆山のヤスリ岩もよく見える。周りの景色に見とれること30分以上、そろそろ行かねば次の天狗山が待っている。

 

南アルプスのアップ(間ノ岳に北岳、少し離れて甲斐駒ケ岳)

 

瑞牆とヤスリ岩のアップ

 

  男山直下の手挽坂分岐まで戻り、一旦下山の3人と別れ天狗山に向かう。

 岩稜混じりのアップダウンが続くこの縦走路、赤テープも多くあり、コースを間違うことはないが、話しに夢中になったりカメラに気を取られたりして、2~3回ルートを誤りそうになる。その度に、後のKさんに間違いを指摘される。

 

 天狗山手前の鞍部で休憩し、いよいよ登りに掛る。登り口には、「天狗山は岩場が多いので、非常に危険です。父兄 引率者のいない小学生等は登山をご遠慮下さい」との看板がある。メンバーは父兄(or姉)だらけだし、小学生も居ないので大丈夫だね、と軽口を叩きながら行くと、早速の岩場が待っている。“よっこらしょっ”である。

 

天狗山山頂(10:59-11:27)

 

天狗山からも御座山がより目の前にある。全山が紅葉していると云ってもいい。これもどっしりとした見映えのいい山容を見せてくれている。以前、十文字峠近くの大山から見た容とはまた違った姿だが、その独特の山容に見入る。

 

 

錦秋の御座山

 

男山は吹く風は強くもう晩秋の寒さを感じたが、天狗山は風もなく穏やかなのがいい。

 

さっきまで居た男山を振り返る、天狗山から

 

 下りは急勾配で始まり、一旦平坦な黄葉樹林を経てまたもや最後の急な坂を白樺の白い幹などに掴まりながら一気に降りていくと、そこはもう馬越峠だった。

 

この黄葉の林の中を一気に下っていくと、そこはもう馬越峠

 

 男山~天狗山のこのコース、3点確保とかのしっかりした技術も強いられるし、短いながら急な岩場や起伏に富んだ縦走コースに充実感もある。その上、この晴れの日には遠く近くに在る山々のうっとりする姿をプレゼントして呉れた。そして、男山では3人、天狗山では一人と、会う人が少ないのが不思議なほどの良い山であった。

 帰路途中の清里は、今日も一杯の人で溢れていたんですよ。この、静かな山と違って。

 

 

メンバー: 荒、河(L、記)、會、樺、三、川、片、小