アルパインクラブ モルゲンロート

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北信 奥社から戸隠山、九頭竜山を経て、戸隠キャンプ場(2023.9.16-18)

2023-09-19 20:19:27 | 会山行(2023年度)

山名:戸隠山(1,904m)、九頭竜山(1,882.7m)

山域:北信の山

今年の9月の会山行は、戸隠イースタンキャンプ場を利用しての、戸隠山(一日目)・黒姫山(二日目)を予定しましたが、直前の荒天により、一日だけの山行に変更。初日は、会員のご安全とご健勝を祈念して、中社・宝光社に参拝。二日目は、戸隠山と黒姫山方面の二手にハイキング。三日目は善光寺に下って、お朝事(朝の勤行)を見学です。「お数珠頂戴」もしっかり頂いてまいりました。

 

戸隠山ハイキング(参加者:宮、山一(記))

戸隠キャンプ場前から、さかさ川遊歩道に入ります。朝の涼しい空気の中での、木々に囲まれた小道で、木道などもありました。

遊歩道を抜ければ奥社への参道の入り口です。ここから長い参道が始まります。

果てしなく続く参道

屋根の植物が活き活きとしている随神門をくぐると

道は巨大な杉並木へと変わり、徐々に傾斜が出てきます。

階段状の道になると、奥社はもうすぐです。

奥社で安全祈願のあと、奥社の下にある登山口から登山スタート!

道は最初から急登が続き、息が切れます。随分登っていくと、視界が開け、戸隠山の稜線が見えてきました。まだまだ先です。

大きな岩の下の窪みといった感じの五十間長屋に到着

更に進めば百間長屋です。どんどん高度を上げていき、このあたりから鎖場が連続し始めます。鎖場は、全体的に長いものが多いと思います。

胸突岩は立ちはだかります。長い鎖場です。

胸突岩は見上げると、こうなりますが、誰か登ってないと写真に迫力が出ませんね…。

そして、噂の「蟻の塔渡り」が登場します。前半は鎖付きのトラバースがありますが、後半はナイフリッジを行くのみ。リッジ上は鎖はありません…。

蟻の塔渡りを行く先行者。後ろも来ていますので、躊躇する間もなく、あぁ前が空いてるなと、何気なく取付きました。

基本、立つことはできませんでしたので、這って行ったり、リッジに跨って進んだりと、じわじわ進みます。そうすると長いです。写真を撮る余裕はありませんでした。もう、二度と来たくない…と思いました。

這いつくばって進んでいると、後ろからくる人の「大キレットもこんな感じだろうか?」という声が聞こえ、「大キレットが全然楽だよ、足で立てるもん」と呟く私…。

一気に時間が進み、いつの間にか難所は抜けています。蟻の塔渡りを眼下に見て、高みの見物です(笑)。

塔渡りの先は長い鎖場があって、主稜線の「八方睨」に着きました。ここから西岳は、上級者向けとあります。「ここより、上級者向け??どんなんやねん」と突っ込みたくなります。上級者にもいろいろグレードがありそうです。

ここから九頭竜山までの稜線は、標高差30m程度の細かいアップダウンが連続します。登ると次の岩峰が見え、切り立った稜線を進んで、また登っての繰り返し。地味に疲れますが、ここで雲がとれて晴れてきたので、爽快な稜線歩きになりました。まずは、戸隠山の山頂を目指します。

はい、到着。地味な狭い山頂でした。このあたりのピークはほとんど同じ高さなので、その中でも一番高いという程度だと思います。全部歩いてワンセットというものかもしれません。

稜線は、けっこう切り立ってますが、道はしっかりしているので、楽しく歩けます。稜線を行くMさんです。

こんな感じで次のピークが見えてきます。

登山道沿いにはリンドウが沢山咲いていて癒されます。

そして、また次のピークへ。右側はだいたい切れ落ちています。

振り返ると塔渡りが見えたりします。

そして、また次のピーク。

そして、またまた次のピーク。

というのを繰り返して九頭竜山に到着。ここは三角点峰になっています。

九頭竜山山頂から、黒姫山が大きく見え始めました。特徴的な山頂部ですね。ここから先は、再び一つのピークを越えたあと、一旦50m下って登っての、最も大きな登り返し。と言っても50mなので頑張ります。ここには、稜線上の唯一の鎖場がありました。

進むにしたがって、黒姫山が全貌を現わしてきます。今度はあちらに行ってみたい。

最後のピークのP1888を超えると、正面に高妻山が。健脚者は一気にあそこまで行ってしまうようですが、私にはとても無理。ピラミダルな山頂は、是非次回に行かないといけませんね。

あとは一気に下って、一不動の鞍部に着きます。高妻山の方への道が続いていますので、登山者もけっこう休んでいました。ここには避難小屋があります。ここから戸隠牧場に向けて下ります。

さぁ、あとは下りだけなので楽勝と思ったら、とんでもない。ゴーロ状で浮石が多い沢の源頭を下っていきます。小滝には鎖がかかっています。そして、こんなトラバースも出現。鎖があるので安全に通過はできます。

何度も何度も細かい徒渉を繰り返しながら、足場の悪い下りを進むうちに、だんだん傾斜が緩んで戸隠牧場に入ります。ここは天国です。

そして、賑わう戸隠キャンプ場に降り立ち、戸隠山の方向を振り返りました。再び雲が出て、キャンプ場に到着すると、一転雷雨になりました。

最後におまけは翌朝の星空…。解りづらいですが、スマホでもここまで撮れるのは少々驚きました。

コースタイム:

戸隠キャンプ場入口06:32 - 07:01奥社入口 - 07:16随神門 - 07:33戸隠神社奥社07:48 - 08:48五十間長屋 -

08:55百間長屋09:04 - 09:50蟻の塔渡・剣の刃渡09:57 - 10:07八方睨 - 10:19戸隠山10:42 -

11:34九頭龍山11:37 - 12:46一不動避難小屋12:50 - 13:09氷清水13:11 - 13:17帯岩13:19 - 14:17牧場ゲート -

14:33弥勒尾根コース分岐 - 14:44戸隠牧場入口 - 14:51戸隠キャンプ場 - 14:56戸隠キャンプ場入口

 

メンバー:岡、中、井、宮、山一(記)、田(L)


山梨 お月見・20周年祝賀会(2023.8.26~27)

2023-08-29 14:40:21 | 会山行(2023年度)

雷雨でお月見は無し、でもその分 翌日の雲海が最高

 

初日  午前・午後:研修(ワインの話しと試飲など)後、夕方から祝賀会

二日目 中山峠~中山展望台~中山山頂 ピストン(9:20発、10:35着)

 

毎年のこの時期はお月見山行、今年は去年コロナで開催延期の20周年祝賀会も兼ねたもの。初日は甘利山グリーンロッジ(GL)で研修&祝賀会、翌日にハイキングのスケジュール。

26日(土)、GLには10時過ぎ着、1650mに在るGLは下界と違って気温20度と涼しい。研修では堅苦しい電気の話しや、午後はワインの話しを聞き10本くらいを試飲しながらソムリエになったつもりで味を評価したりして夕方、祝賀会へ。開催挨拶から乾杯歓談後、各自の一言、20年間山行記録にスライドショーを終えたのは22時過ぎ。

夕方から降り出した雨は雷鳴を伴い、ますます酷くなる

 

奥の厨房で食事準備し、祝賀会の飾りも終えて16時半頃 乾杯

 

会場横の図書ルームには熊さんも「ガ オーメデトウ」

 

翌日は5時前起床、昨夕からの雷混じりの豪雨も上がり日の出(5:14)を迎えるため外に出る。GLキャンプ場前にあるのは“雲海が見える駐車場”。その名の通り目の前には雲海が広がっている。

駐車場からの眺め

 

もっと視界の開けた場所を求めてGL近くのマルバダケブキ群生地を抜けた先の東屋からは富士山を望めるし、目の前の甲府盆地も雲の下。

日の出前、雲に浮かぶ

 

厚い雲を抜け出て漸く昇ったおひさま、日の出時間より2~3分多く掛かった

 

GLを早めに出発し、車5台を連ねての中山峠着は9時過ぎ。

中山峠、駐車スペースは余りない

 

ここから登る中山(887.3m)って、抜群の展望とのこと。中山は始めて耳にするが手軽に登れて展望台からは360度の展望が望める。空は晴れているが生憎、山には雲が取付いていて各山の頂は望めず残念。

中山の展望台、この展望台からは 茅ヶ岳~金峰山~瑞牆山、三ツ頭~権現岳~編笠山、雨乞山~水晶ナギ~日向山~鞍掛山、甲斐駒ヶ岳~鳳凰三山と360度をぐるり

 

水晶ナギ~日向山~鞍掛山~甲斐駒ヶ岳(左から順に)

 

左に白いのは水晶ナギ、真ん中に盛り上がっているのが日向山

 

甲斐駒ヶ岳も雲の中

 

当日夜は豪雨でお月見は叶わなかったが、20周年の祝賀とメンバー間の懇親を図れたことで会のますますの発展が期待できると実感。

 

最近、山から帰って来ると耳が遠くなるようになった。当日(27日)はGLから車で一気に1200m以上下った所為で耳がキーンとし耳内の気圧変化で鼓膜が軽くポンと、話し声が聞き辛いし翌日(28日)漸くもとに戻ったようだ。耳さん、もう少し頑張って下さい。

 

メンバー 田、河(記)、山、井、岡(L)、菊、佐、宮、金、三、中、内、滝、丹

 


丹沢 表尾根(2023.5.27)

2023-05-28 19:51:35 | 会山行(2023年度)

白いヤシオツツジを訪ねての山行だったが、ミツバツツジの紅紫が迎えてくれたのが嬉しい

 

ヤビツ峠8:30~三ノ塔10:00~新大日11:55~12:35塔ノ岳13:00~金冷シ13:15~堀山の家14:10~15:30大倉

 

丹沢には10回ほど足を踏み入れている。山を始めて3年目の2011年6月4日、塔ノ岳から丹沢山に向かう処で真っ盛りのシロヤシオを見てしまった。淡い白で上品で気を和ませてくれるし疲れた体に少し元気もくれ、それは貴婦人と云った趣だった。以来、もう一度会えたらと2度ほど訪れたが、遅すぎたり(’13/6/2)、早すぎたり(’19/5/19)。で今日の会山行、4ヶ月前の計画だからと言い訳ながらも貴婦人には2週間近く遅かったようだ。

 

ヤビツ峠から登山口までアスファルト道を40mほど下り、富士見橋を左に折れ登山道に入って行く。そこから1時間弱で二ノ塔、休憩がてら三ノ塔や白い頭を雲間から覗かせる富士山を確認する。

 

ヤビツ峠から登山口までの山側にあった藤、結構見ごたえあった

 

視界が開けて来た、二ノ塔手前の登り。ガスって見えなくなる前にと思い大山をパチリ

 

二ノ塔から、これから行く目の前の三ノ塔を望む

 

今日 漸く、少しだけ顔を出した富士山(ズームアップ)@二ノ塔

 

丹沢に来て見晴しに恵まれたことは少ない、晴れの天気でもだいたいガスっている。『海洋性気象の影響を受け・・霧が非常に多く発生』すると云う。三ノ塔からの目の前の富士山は雲の中だし、これから辿る表尾根の縦走路も先端部分しか見渡せない。しかし三ノ塔~烏尾山~行者ヶ岳~新大日と続くこの縦走路、山容と云い、山の険しさと云い、山としての彫りも深く海からも近いだけあって、1500mにも満たない山ながらアルプス級の感じを受ける。

 

少し雲が掛かっているあの先、これからの縦走路@三ノ塔

 

これからこの尾根を一旦150m下って、烏尾山(左のピーク)までまた80m登るんだ

 

下り開始

 

三ノ塔と烏尾山の最低部を行く、同行のAさん。あまり気が付かないが、よく見るとここも両側が切れ落ちている

 

雲も取れ見晴らしの良い縦走路、右手前から行者ヶ岳~新大日~塔ノ岳@烏尾山

 

行者ヶ岳からは2番目の鎖場、1番目と同じく渋滞

 

Aさん、頑張っています@2番目の鎖場

 

政次郎ノ頭手前のガレたルート、崩壊は確実に進んでいる

 

間近で見るとこんな感じ

 

シロヤシオはもう跡形もなく散ってしまっていたが、トウゴクミツバツツジは今が盛り

 

登山道を包むように咲いています

 

もう少し、あと10分ほどで山頂だ

 

山頂は200人くらいは居るんではと思われるほどの人、10回ほどの訪れで今日が一番の賑わい。断然、若い人が多いし、山にも人流が戻って来たんだ。

 

大勢でにぎわう、山頂

 

3mくらいはありそうな、山頂標

 

薄曇りの中、山頂から北西方面を山座同定、同角ノ頭(左)~檜洞丸(中央)~大室山(薄く)~蛭ヶ岳(右)

 

さて、腰痛もあり約2ヶ月ぶりの登山。リハビリと思い臨んだが、思っていた以上に脚力が落ちている。バカ尾根の下りは、特に堪える。単に久しぶりの所為か、年を経ての体力の衰えか。体は正直であり、自分で思っている以上にもう若くないってことか。トホホ

 

メンバー:河(L、記)、秋


山梨 都留アルプス(2023.4.2)

2023-04-07 10:51:44 | 会山行(2023年度)

4月1日前夜家の中で雷の音を聞きながら、山行の準備をする。

今回、リーダーを務めるのだが、地図読みが全くもってセンスがないので不安で仕方がない。

できれば行きたいと思っていた下見も、忙しくていけなかった。

「リーダー独りで全部引き受けようとせず、一緒に行く仲間と協力しながらいけばいいんだよ。

そして、家で準備できることはちゃんとやる。」と家人に言われながら、地図は4パターン準備して寝る。

4月2日 都留市駅 9時32分着。天気は曇り。

 

日帰り電車山行なもので、ぎりぎりまでメンバーを募った結果、普段なかなかご一緒できない仲間も参加してくれた。

北アルプスと勘違いしてエントリーしたんじゃないかと、岩登り大先輩と冗談を言いつつ、みんなで自己紹介。

「僕、下見に来たんっすよ。表示けっこうまめにあるから大丈夫ですよ」

一緒に企画担当をしてくださっているAさんがヘルプを出してくださった。

なんと!ありがとうございます。

スタートは、今日一番の急坂から。

斜面いっぱいに桜が満開。桜の雲の中を歩いていくようです。。。

寒かった分、いっぺんに体温があがります。

谷村発電所。これ「やむら」って読みます。都留市の一部であった旧谷村町に由来しています。

レンガが時間の経過を物語ります。

登山道から下をのぞくと・・・お釜。

この日は、展望台からの富士山も全く見えず(期待はしていませんでしたが)

踏みしめるルートを一歩、一歩楽しんでいく。。。

歩いて、歩いていくと。。。

水道橋「ビーヤ」このアーチ上の下で手をたたくと、「パンッ!パンッ!」と高音がきれいに響きます。

何か願いごとがかなうのか・・・いやいや、欲をもちすぎないことが、幸せの秘訣。

仲間と笑いながら、幸せ指数についておしゃべりを楽しみます。

他のパーティーも大、小ちらほら。とても人気のコースのようです。

桜の斜面と水道橋。桜と産業遺跡のMIX感がとてもきれいです。

途中、あずまやで軽くお昼をとります。

都留アルプス、昭文社の古い地図には掲載されていないということが話題になり、お互いに地図を広げます。

都留アルプス最高峰を越え・・・

下山への下りのポイントもうすぐかな・・・と思っていると、「ルートが外れています。」という機械音が背後で聞こえる。

「あれ?なんか間違えました?」

Yさんがセットしてくれていたアプリがアラート出してくれたので、現在地と企画のルートを見比べて確認してくれるAさんとYさん。

企画書いている私が一番ぼんやりしすぎていますね。。。反省。

「ありがとうございます。」

下山途中、薄ぼんやりした踏み跡の先には

小屋とAさんの言う恐竜の化石が突如現れます。

周囲の木々には、木の高いところに巣箱がいくつかしかけてあります。

「いったいここは、何だろうね・・・」

話しながら、下山。

都留文科大学周辺には、グラウンドや、道脇にもきれいなお花が植えられています。

スーツを着た親子が通りかかる。なんともフレッシュな雰囲気をまとう。。。

富士山は最後まで見ることはできなかったが、雨には降られずにすみました。

都留文科大学前駅13時18分の上り電車に乗る。

昨夜の不安はどこぞへ、仲間に助けてもらって、楽しい時間をめいいっぱい過ごせた

気持ちのよいゆるハイでした。

参加者:秋(企)・菊・木・北(L・記)・山