アルパインクラブ モルゲンロート

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八ヶ岳 編笠山、西岳(2018.11.23)

2018-11-24 20:43:27 | 個人山行(2015~2022年度)

観音平~押手川~編笠山~青年小屋~西岳~青年小屋~押手川~観音平

 

編笠山(2523.7m)は期待以上の景観が待ち受けていた 

 

編笠山からは南アルプスや南八ヶ岳の山々が目の前に在る、ただそれだけを楽しみにしていたんだが、編笠山はそれだけではなくそれ以上のものを呉れたんだ。すぐ傍のギボシに権現岳は白くなっているし、眼下の山すそは黄色く紅く色付いていた。この時期、一瞬の景色かも知れない。それは初冬の景色を堪能させて呉れ、帰り着いた我が家周辺は晩秋の紅葉で、まさしく秋と冬が混在していた日だった。大げさな云い方かも知れないが、日本の自然の美しさにどっぷりと浸かった気分なんだ。

南八ヶ岳は銀世界

 

帰り着いた我が家周辺は紅く染まっていた

 

 観音平の登山口(720)から緩やかな傾斜の、笹原に埋もれた道を登って行く。途中、雲海や押手川で休憩を取り、押手川(この名、林床を覆う苔を押したところ、水が湧き出た、の伝えからとのこと)ではこの苔を見に少し寄り道をして1時間ほど登ると、白いキラキラしたものが舞ってくる。空は青いのに少しある雲が齎す雪 かな、と思って登って行き見上げると樹木の枝が白い。あのキラキラは霧氷が風に煽られて氷片となって舞っていたんだ。

前泊の八ヶ岳PAから見る山は雲の中

 

雲に隠れて編笠山は、右上に少しだけ黒く在る@観音平駐車場

 

登り始めは、笹原の緩やかな道

 

押手川では苔を見にちょっと寄り道、登山道は左

 

途中にあった奇妙な木、大きなコブから3本の幹と云っても可笑しくない木

 

狭い岩の間を抜けていく

 

青い空と木々の枝が白い

 

梯子もある

 

まだまだ続く登り

 

霧氷の下方は色づく裾野、そして富士山の眺め

 

 森林限界を越えてのすぐ、火山岩が重なる広い場所が編笠山の天辺だ(1045)。周囲には高木などないので、権現岳や阿弥陀岳・赤岳だけではなく、富士山に鳳凰三山・北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈ケ岳と、名だたる山々が見放題。ずーっと居たかったが、強い風は寒さを増して鼻も痛くなるので10分余りで青年小屋に下る。

山頂直下の登りでは、クリスマスツリー?が迎えてくれる

 

俺は男とTさん、そしてKさんとkさん

 

強風下の山頂

 

これから行く、西岳@編笠山

 

阿弥陀岳~横岳~赤岳(ズーム)@編笠山

 

真ん中はTさん、うしろギボシ

 

さあ、下るぞ

 

下に見えるは青年小屋、上は旭岳~ギボシ~権現岳~三ツ頭

 

火山岩ルートを慎重に下るKさん

 

青年小屋まではもう少し

 

あの天辺から下って来ました

 

往きの青年小屋、玄関横では風よけのパーティー

 

 青年小屋から西岳のルート、“乙女の水”のある沢附近は大規模な崩落で水は出ておらず。少しのアップダウンはあるものの青年小屋からは50分弱で西岳。南八ヶ岳には数回来ているが、初めての西岳である。着いた西岳(1230)、さっきまで居た“編笠を伏せたような”編笠山の山容を再確認し、またまた富士山~南アルプス~中央アルプスなどに見とれる。そして、ここ西岳は風もなくおだやか。で、再びの青年小屋を経て、観音平には1540着。

大崩落、真ん中左の白いトラバースルートを行く

 

西岳(2398m)

 

編笠山~富士山(ズーム)@西岳

 

旭岳~権現岳~ギボシ@西岳

 

権現岳~ギボシ(ズーム)

 

帰りでの崩落場所

 

崩落個所を行くkさん、白い点々は風に舞う氷片

 

今再びの青年小屋

 

雲海を過ぎた辺りで出会った鹿4頭、もう1頭いたとか(ズーム)

 

 翌朝、観音平展望台からの南アルプスは、鳳凰三山~北岳~甲斐駒ヶ岳~仙丈ケ岳~鋸岳と余すところなくその姿を見せてくれたし、早朝だけに雲海も濃ぃーんだ。

南アルプスを一望@観音平展望台(11月24日)

 

鳳凰三山の観音岳~オベリスク(ズーム)@観音平展望台(11月23日)

 

鳳凰三山の観音岳~オベリスク(ズーム)@観音平展望台(11月24日)

 

北岳(ズーム)@観音平展望台(11月24日)

 

甲斐駒ヶ岳~仙丈ケ岳(ズーム)@観音平展望台(11月24日)

 

最後に、これって何だか分かるかな。車のフロントガラスに付いた霜の結晶だ

 

 今回のコース、技術・体力とも普通程度でそんなに頑張る必要なかったが、編笠山の重量感はぴか一。もう3度目の編笠山だったが、今回が一番で 心に残るんだ。

 

 

メンバー:田(L)、河(記)、北、菊


西上州 鹿岳北西部 木々岩峠 周辺(2018.11.18)

2018-11-23 21:46:47 | 個人山行(2015~2022年度)

11月18日(日)晴れ 西上州鹿岳周辺

6ヵ月ぶりにOさんと合流し前回の続きで鹿岳周辺の探索に赴いた。本日は多くのハイカーたちが鹿岳に登ると思われる。

下高原に車を止めて林道をしばらく歩きます。

本日の第一の目的は地図に出ていない大きな岩「一本岩」を見に行くことです。

 

鹿岳登山道からほど良いところで道を外れ、未踏の場所へ地図と地形をみらめっこ。

やがて紅葉樹の先に巨大な物体が現れた。通称「一本岩」という奇妙な形の岩が立ってます。

そびえたつ巨岩。

足元へ行ってみる。大きな石と大木。

真下から見上げた姿。

裏側に回り込む。

ここなら登れそう。

第一の探索を終了して脇を通り抜け稜線に出てみます。

鹿岳稜線から妙義を見る。

前回も訪れている木々岩峠です。二つ目の目的は「地図にない道路の結末」を確認することです。

木々岩峠を北に下る。

とぐろ状の木。

沢筋で足元悪い。

途中の標識には木々岩峠-下仁田と書かれていた。

500m位下りたところで開けた場所に出た。

上を見上げると切り立った岩稜になっている。

500mのところから先ほど見上げた岩稜を挟んで裏側を南に向かって登り返す。

道はない、頭の中の地形図だよりイメージのみ。

700m位のところ。

開けた、道に出る。

地図に出ていない道路の終了点です。

最後に工事中の道路の先に見える秋葉山に登り、本日の探索は終了になりました。

 

メンバー:會、他1名

 

 

 


妙義 相馬岳(中間道から)(2018.11.10) 

2018-11-14 13:42:27 | 個人山行(2015~2022年度)

11月10日 朝7時 道の駅妙義前の駐車場を出発。お天気は快晴。朝も寒くない、風もない。


階段を上って妙義神社から続く登山道に入る。
妙義神社は、細やかなレリーフ、鮮やかな装飾がほどこされた、華やかで、美しい神社。


境内の紅葉もとても華やか。





登山届を出して神社を後にする。
第2見晴らし台の先、崩落の注意書き。とりあえず行ってみようということに。

第1見晴らし台


第2見晴らし台近くは、ブルーシートがかけられた木材がみられ、シンナーのようなににおいがした。近くには、通行禁止の工事中の新しい登り道があった。
もとのルートは、第2見晴らし台からくだる。
ほどなく、崩落した道に出る、確かに細い。
この後、石門のほうから登ってこられる登山者何人かから「どこから来ました?第2見晴らし台はどうでしたか?」と聞かれた。
みんな第2見晴らし台の崩落個所を気にしている。早く道がきれいになるとよいな。

まもなくタルワキ沢


タルワキ沢と名前がつくからには、タルワキ沢の登りはじめは、確かに川にころがっているような、丸い石がころころしている道からはじまる。
地図では破線で描かれた道だからどんな道が待っているのだろうとちょっとどきどきしていた。高度があがるにつれ、時折涼しい風が吹く。どんどん急登になり、登るというより這っている・・・と言われたもので、涼しい風が気持ちが良い。

タルワキ沢のコル。



何人かのヘルメットを装着した人たちと会う。縦走の人たちだ。かっこいい。

山頂


またタルワキ沢に戻り、あずまやを目指す。途中でふたてにわかれた先輩があずまやで待っていてくださる。



いたるところに黄色のテープ。「関東ふれあいの道」って名前は穏やかだが、気の抜けないハイキング道なのだ。




今日のもう1つのハイライト、石門。灰色の岩に、紅葉の鮮やかな赤や緑がよく映える。
不思議な景色だ。

第4石門 青空と大砲岩。


第2石門 カニの横ばい。



第1石門


ゴールは、駐車場のコーラ。



1時間ちょっとかけて、妙義みちの駅の駐車場に戻る。
夜は、美味しくいただいて・・・





楽しく遊ばせてもらう。不思議な地球コマ。




翌日も快晴。富岡製糸場をみる。明治政府の気迫が伝わってくるような建物だった。

楽しい秋のひとこまがたくさんつまった、とっても楽しい山旅だった。




メンバー:岡、田(L)、菊、福、北


福島 安達太良山(2018.11.3)

2018-11-05 15:03:05 | 会山行(2015~2022年度)

行程: 奥岳登山口~薬師岳展望台~安達太良山~鉄山~くろがね小屋~奥岳登山口  

安達太良山(1699.7m)

 

 五葉松平や薬師岳展望台から見上げる安達太良山はたおやかな山容を見せてくれるし、安達太良山頂を下って牛ノ背を越え馬ノ背に向かう辺りは荒涼とした賽の河原を思わせるガレたルートと云い、優しさと厳しさの景色を併せ持つそんな山だった。技術的なリスクはそう大きくないが、現在も火山性ガスを噴出している沼ノ平と周辺の断崖絶壁、見てるだけでもその厳しさを感じさせるものだ。

 仮泊の安達太良SAに着いたのは3()230、途中寒くて何度も目が覚めるが550の起床まで少しは眠ることができた。6時過ぎのSAはガスの中、隅っこにある展望所から安達太良山が見える。

日の出前、SAは霧の中

 

❝ほんとの空の里❞の案内板、奥 左から 和尚山~安達太良山

 

奥岳登山口出発は740、登山道はスキーゲレンデの脇にある。途中からの灌木帯では景色を望む機会もなく、雪の融けた後で滑りやすいルートとなっている。でも、全体的に急な登りが無いので助かる。

登山口PAにて登りの準備

 

ルートを確認

 

スキーゲレンデの脇を登って行く

 

ゲレンデ途中振り返ると、雲海の二本松市内が

 

ゲレンデを過ぎると、灌木帯の登りが続く

 

五葉松平を少し過ぎると斜め前方から大勢の人(バス旅行の団体さんだった)の声がする、ロープウェイで手軽に来れる薬師岳展望台はもうすぐ傍だ。ここからの眺め、麓は雲海でガスの中だし、対照的に見上げる安達太良山の空は青い。

五葉松平にて休憩、左には乳房(ちちふさ)

 

薬師岳展望台から、矢筈森?(ズーム)

 

薬師岳展望台から、カラマツ林(ズーム)

 

❝この上の空が本当の空です❞と二本松市は云う

智恵子も ❝・・阿多々羅山の山の上に 毎日出ている青い空・・❞ (光太郎)がほんとの空だと云う

 

 

雪の融けた後でぐちゃぐちゃの登山道

 

灌木帯を抜けて最後の登りの途中に丸い雲がぽっかりと、思わず声を掛けたくなる。

❝おーい雲よ 悠々と 馬鹿に呑気そうじゃないか 何処まで行くんだ ずっと磐城平の方まで行くんか・・・❞ (暮鳥)と、これも福島の空の詩

 

 

展望台から山頂まで高度差350mを1時間20分、休憩を含めてもコースタイム通りに登り、着いた山頂は360度の展望。西の磐梯山、北西の吾妻山に北は近くの矢筈森に鉄山。山頂でお昼の予定は、風も強く寒いのでお昼は山頂直下の広場で取る。

あともうちょっとで安達太良山

 

上の写真のズーム、メンバーが居ます

 

山頂直下の広場に佇むメンバー

 

山頂直下の広場 の標識

 

円錐峰の乳房(ちちぶさ)に向かってるメンバー

 

山頂から、鉄山・箕輪山方面

 

山頂から、奥 磐梯山

 

ほんとの空はあそこかしら?と、Kさん

 

山頂にはこんな碑もありました

 

山頂直下の広場では大勢の人が暫しの休みを取っていた

 

そして、鉄山方面に向かう。馬ノ背の稜線は“強風時危険”と云うだけあって今日もこの辺りだけは、飛ばされそうな帽子を手で押さえていたが片手を上げた状態では不安定でもあり、しまいには脱いでしまうほど。沼ノ平から吹く風には、依然としてガスの臭いがする。

牛ノ背に向かう

 

段々と賽の河原を思わせる殺伐とした景色に変わっていく

 

馬ノ背に掛かり、沼ノ平は荒涼とした世界

 

鉄山に向かう

 

三方を絶壁などに囲まれた沼ノ平、その奥には磐梯山

 

鉄山の登りから振り返ると、矢筈森の先 中央に安達太良山

 

鉄山三角点と 奥 磐梯山

 

中央 吾妻山、その下 緑の稜線上にポツンと小さく鉄山避難小屋 @鉄山

 

鉄山避難小屋(ズーム)

 

鉄山 下 のトラバース道から鉄山を見上げる

 

矢筈森近くのピークを登りきるとそこは青い空

 

峰の辻へ向かう途中、鉄山を見上げる

 

鉄山からはくろがね小屋を経て、烏川橋からあだたら渓谷自然遊歩道に入り奥岳登山口に無事帰り着いたのは1440、ちょうど7時間の山行だった。

くろがね小屋にて暫しの休み

 

小屋前、ナナカマドの赤い実

 

あだたら渓谷自然遊歩道の昇竜滝

 

 

登山口近くのカラマツ林

 

翌4日(日)、モルゲンロートに輝く木立の下 テント内にての朝食はラーメン

 

山も朝日に映えている、そして深まった秋はまだ紅葉を取って置いてくれた

 

 

メンバー:田、河(記)、井、山T(L)、川、菊、山Y