アルパインクラブ モルゲンロート

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御坂 節刀ヶ岳(2016.5.22)

2016-05-31 05:13:42 | 個人山行(2015~2022年度)

8月の会山行は「お月見」、毎年恒例の甘利山グリーンロッジが予約できず、芦川グリーンロッジに変更となった。芦川グリーンロッジの下見を兼ねて、御坂山塊・節刀ヶ岳に登ることに。コースは上芦川から大石峠を経て節刀ヶ岳へのピストン。

駐車場着、大きな看板「あしがわハイキングコース案内図」を確認(コースタイムは大石峠まで登り2時間、下り1時間20分)。出発準備中、岡さんが「大石峠登山道からは徒歩2時間。車高の高い車であれば、登山道の中腹まで車で行き、大石峠まで徒歩60分です。」の記載に気づく。

途中まで車で行くことに。狭くガタガタになった道を進むこと5分、傾斜を感じる。車輪が空回りを始め、引き返す。

 
再出発


空回りしたところを検証中

引き返して正解。道はどんどん狭くなり、落石もある。緑が濃くなり、木漏れ日が初夏を感じさせる。気持ちの良い林道を歩くこと40分。標識には「大石峠 50分」「上芦川 55分」と記載がある。

「ケケケケケケー」という蛙のような鳴き声が聞こえる。ハルゼミらしい。九十九折れを歩くと空が近づき、大石峠に到着。富士山が出迎えてくれた。

 

のんびり休憩し、節刀ヶ岳へ。尾根沿いは「ドラマチック富士眺望コース」になっているが、木々がうっそうとしていて眺望はほとんどない。が、ミツバツツジが咲き、足元にはスミレ、キンポウゲ等がここかしこに咲いている。

 

  

頂上手前は急登、山頂からは富士山・河口湖が望める。

  

往路を下山。初夏のハイキングコースを満喫、本来の目的である芦川グリーンロッジを見学し帰路につく。

メンバー: 田(L)、岡、浜(記)


奥秩父 両神山 八丁尾根(2016.5.15)

2016-05-16 23:49:34 | 会山行(2015~2022年度)

【行程】
6:45 上落合橋
7:30 八丁峠
8:26 行蔵峠
8:36 西岳
10:00 東岳
10:50 両神山頂
12:30 上落合橋

上落合橋で沢を辿るチームを見送り、八丁尾根を辿るチームは出発。気温は12度、ひんやりとした朝靄の中、九十九折れを歩く。

 

 
コバイケイソウの群落

八丁峠からは、鎖場初心者の斎さんと照さんを田さんがコンテで確保しつつ歩く。小雨がぱらつき空模様が気になる。

 

西岳、見事な雲海が広がる。ここからは景色を眺めながら、鎖場を登ったり降りたり。

 


アカヤシオの絨毯が続く


山頂付近のアカヤシオ

山頂は大勢の人で賑わっていたが、沢チームとの合流を目指し、下山を急ぐ。 

 

無事合流、ミツバツツジのトンネルを抜けて下山。

 

メンバー(縦走チーム): 田(L)、斎、照、小、浜(記)


奥多摩 岩トレ(岳嶺岩)(2016.5.6)

2016-05-06 23:34:27 | 個人山行(2015~2022年度)

7時拝島駅集合、8:30頃日原の駐車場着。
第8回の岩トレは薄曇りのなか、岳嶺岩のA峰(約13m)中央に2本(黄色、緑色)ロープをセットし、人工登攀の補講開始。

最初に田さんから説明があった。

1.確保用のスリングの長さについて
 前回使っていたスリングが長かったため、これはオーバーハング用とする。短めのスリングを通常用とする。

2.足運びについて
 ・最初のカラビナにアブミを2つセット。(左:赤色、右:青色)
 ・左のアブミの1段目に右足、2段目に左足を置く
 ※前回は両足を同じ段に乗せていることが多かった

なるほど!スムーズに動ける。
3段目に立つと、今まで届かなかったはずのリングボルト等に指先が届く。確保用のスリングが長くて、支点に腰を十分近づけていなかったのだ。

前回、前々回と”お助け棒”が大活躍したのだが、今回は右側(緑色)の1ヶ所のみの使用となった。(写真右は写真左の拡大図)

 
”お助け棒”:次の支点が遠いとき、中継点になってくれる=手数が増え、時間がかかる

隣で田さんも登り始め、カラビナの回収忘れ等をその場でご指摘いただく。1本目を20分で登ることができ、OKが出る。アブミは”要領”とおっしゃっていたのがよく分かった。

続けて左をもう1本、右を2本、最後に左を登ったときに小雨が降ってきたので、懸垂下降し終了。今まではアブミに遊ばれ各日2本しか登れなかったが、今日は5本。やっとアブミを使ったと実感できた。
田さんのご指導おかげである。ありがとうございます!

 


懸垂下降

14:22駐車場出発、5月末の八ヶ岳を楽しみにしつつ帰宅の途につく。

メンバー:田(L・写真撮影)、浜(記・写真編集)


中ア 空木岳(2016.5.3~4)

2016-05-04 07:10:21 | 会山行(2015~2022年度)

                                   去年は黒だった文字が、今年は赤い“空木岳” 

この連休、山での遭難事故が相次いでいる。天候も3日(火)夜半から4日(水)に掛けて、雨風が強く荒れ模様の天気のようだ。これでは、稜線上の強風下での幕営には大きなリスクあり。

 2日(月)集合地の拝島駅前駐車場にて、計画などの変更を検討。宝剣~空木~南駒~池山尾根の当初計画から、悪天候でも大丈夫な避難小屋泊とし、天候にもよるが少なくとも空木岳には行きたい。そして、空木岳~南駒岳往復も選択肢に加え、取り敢えず初日は空木岳避難小屋泊を決める

 このコース、去年10月の会山行と同じとなったが、雪の有る無しで全く環境は変わる。雪の空木も充分楽しい筈だ。でも雪山装備と共同装備でリュックは重く、出だしの池山ハイキングコースの緩い登りでさえも一歩一歩が太ももにズシリと堪えてくる。これがあと4時間ばかりの辛抱と思えば、まだ頑張れる。“ファイト”。

 

   

登り始めはこんな笹原も

 

 

Sさんが鳥の巣を発見、こんなに大きいのって鷹?

 

もう地獄? この階段 離れて見ると垂直の板壁、でも実際はご覧の通り

 

 大地獄、小地獄の難所も、雪も無く登りでは余り気にならず。

 

  

宝剣から縦走予定だった、空木岳手前までの稜線

黒い尖がりの宝剣岳

 

ヨナ沢ノ頭から尾根上に出て来ると雪もあり、ルートも不確かとなり手こずる。2528ポイント手前の登りからは左手に南アルプスの眺望が目に入ってくる。

さてさて、ここまで来れば空木岳避難小屋分岐もすぐそこだし、ホッと一安心のつもりだったが、その分岐が見つからない。分岐と思しき個所を左に行くも灌木などに邪魔されて行き辛い。

 

  

池山尾根上部からの空木岳1

 

 

池山尾根上部からの空木岳2

 

そこで一旦、避難小屋の見える稜線上まで出て、小屋を目指して下ることに。

 

池山尾根より空木平に下る

 

7時過ぎに登山口の林道終点を発ち、避難小屋着は14時前と結構時間も掛かり、天気予報通り風も強くなり空木登頂は翌日に期待した初日だった。

 

 

 午後7時頃か、小屋外で騒ぐ声に出てみると、帯状の雲が空木岳方面から池山尾根方面に向けて圏谷を跨ぐように空に掛っている。所謂、地震雲と呼ばれる雲、低気圧がもたらす異常現象なのか、明日の天候が気になる。

 

                     渦のない竜巻にも見える、地震雲 

 

未明の2時頃くらいか、昨夜からの強風に加えてトタン屋根を打つ雨音にウトウトしている内、2時半頃突然の激しい雨音にもう一度目が覚める。

 

 5時前、「水がーっ!」の声に皆一斉に目を覚ます。見ると避難小屋は床下浸水の状態。巨大なカール地形の空木平に降った雨や融水が川となって流れ込んでくる。側にある川は雪で覆われて行き場のない水流が窪地にある避難小屋にも流れ込んでいるのだ。床に置いてあった、アイゼンや靴を板床に持ち上げ避難したものの、水は一向に収まらなかったが、幸いなことに床上までの浸水とはならず。Iさんのゴムサンダルがプカプカ浮いているのが愛嬌か。

 

  

床下浸水、入口ドアの敷居の処、手前の山側から水が流れ込んで来る

 

水に囲まれた小屋外

 

 7時過ぎに外の様子を確認すると、少し上の方からはまだガスで真っ白。でも、8時半頃には風も弱まり、見える限りは完全な青空となったので、空木岳を目指して登り始める。

 

真っ青な空のもと、あの天辺を目指していく

 

「氷食地形」の空木平の窪地から雪で覆われた斜面を一気に登るこのコース、見かけよりは安全なルートだ。「空木岳のシンボル」の駒石を右に、眼下の伊那谷を眺めながら雪山行を楽しむ。

 

  

振り返ると、伊那谷

 

 

KさんとIさん、左上の窪地にポツンとある黒い点が避難小屋

 

そして、頂上近くになると青い空にアーッと云う間の勢いで白いガスが流れてくる。着いた山頂は半分ガスの中。北の宝剣や北西の御嶽山はもう見えず、南は赤椰が見える程度、でも東の伊那谷や南アルプスの展望はまだ利く。

 

  

空木岳山頂、この通り宝剣方面はもうガスの中

 

赤椰岳と左のコブは田切岳

 

でもこの景色最高、山頂に在ることの至福感と、共にあることの皆の笑顔がまた好い。

 さて下りは、南アルプスの大展望を楽しみながら、楽ちんのシリセードもありあっという間の避難小屋着でした。

 

 

仙丈~北岳~間ノ岳~農鳥岳?~塩見岳

 

悪沢岳~中岳~雲に隠れた赤石岳

 

  

10月山行予定の塩見岳をアップで

 

 

パーティー一部のスナップ写真を撮り、最後に下山のTさん

 

 避難小屋に一旦戻り、下山準備の後、発つが分岐までのトラバース道はなく、またまた池山尾根に出ての下山となった。途中、昨日は分からなかった道標の頭部分を見つけ分岐点を確認後、ここからは2528mから林道終点1375mまでを一気に下ることになる。

 

ヨナ沢ノ頭近辺から見る、池山尾根下部

 

大地獄の難所を下る、Aさん

 

急峻なやせ尾根が続く、小地獄・大地獄の難所を下り、ホッと一息付きかけた頃から、昨夜小屋の土間を流れる水を跨ぐつもりで踏み間違え転倒した時に床板の角で強かに打った左ももが、痛くなる。下りの一歩一歩に痛みが来る。でも、もうあと2時間くらいの辛抱。そして、皆無事に林道終点にたどり着く。

 荒れの天候を敬遠してか、二日目は見事に他のパーティーには会わず仕舞い。それでも、雨風の間隙を縫った我々の山行は、天候判断がピッたしだったと云うことの証か。

 最後に、係りのKさんすき焼き旨かったありがとう、リーダーNさんご苦労さま、いつも大変な後始末をありがとうTさん。そして皆さんにも感謝。

 

メンバー:中(L)、川、浜、會、鈴、河(記)、小g、小b、井、長、田