丹沢って、シロヤシオの塔ノ岳~丹沢山、雪の塔ノ岳~鍋割山に、そしてヒルの多さにビックリした丹沢三峰や蛭ヶ岳と、結構楽しませてもらっている。ただ、西丹沢と今回の大山はまだのルート。
その大山、三角の尖った山容は、月に一度の岡山出張の度に新幹線の車窓から拝ませて貰っていた。堂々としたかたちは僕にとって、眺めは次に続く富士山とセットでの楽しみだった。そして今日、海老名駅を過ぎて秦野駅まで大山はよりま近で、工場の煙も真っすぐ立ちあがっており、風のない穏やかな冬日の登山を約束してくれている様だった。
このコース、「家族連れのハイキングコース」とある。22日、月曜日の関東地方の大雪で、多少の残雪は覚悟していたが、軽い気持ちで臨みその分、少し物足りないかな、くらいに思っていた。でもまあ良いっか、いつもと違って電車移動だし下山後の楽しみ(アルコール)も期待できることだし、と。
ところが、とんでもない。雪がコースをタフにした。22日の残雪と、この寒さでの凍結はある程度予想できたのでアイゼンは用意したものの、歩きだして10分少し経つとコースはゴールの下社までずーっと全面の雪。
蓑毛バス停先、ヤビツ峠への登山口案内
蓑毛から先のヤビツ峠への道路には、赤い文字で「全面通行止」の表示
歩きだして10分チョッとでもう全面の雪
ヤビツ峠までの柏木林道のトラバース箇所は崩落跡でもあり危なっかしく、細い雪道には結構神経を使う。
柏原林道途中にある「春嶽湧水」
誰一人と居ない、ヤビツ峠
しかも、厳冬期の雪山と云っても大袈裟にならないほどで、イタツミ尾根の山頂手前の表参道分岐点は風も強く、耳も痛い。
途中からアイゼンを装着
イタツミ尾根の登り
登り唯一の鎖場
山頂も強風と風よけのあるスペースは大勢の人で、我々が落ち着ける場所もない。ジッとしていれば寒くて、しかも廻りがガスで白く、楽しみにしていた展望も利かず早々に見晴台を目指す。
廻りは白く、楽しみの展望叶わず
山頂すぐの下山口
結構下りて来たが、雪はまだたっぷり
これが今日一番の展望
見晴台でもまだ日が射すほどでもない、麓に着いたら晴れていたのにね
見晴台から下社へのルート、そんなに高低差はないが、雪で埋まっている道を、街着のタウンシューズにそれも踵の高い靴を履いた女性が彼氏と多分見晴台までだろうが、登ってくる。おいおい君達、登りは大丈夫かも知れないが、下りはそんな足元で危ないよって、云いたい。
これ、二重の滝。タウンシューズはここまでにしたら良いのに
下社からはケーブルカー(630円)で
結果としては、態々上信越方面まで行かなくても、低山でありながらスタートからゴールまでほぼ雪山行を味わえたのが儲け。
残念だったのは、この真冬の空気の澄んだ時期、「関八州の展望台」と云われる山頂からの展望を期待していたのだが・・・。
確か、丹沢って今まで数回登っているが、綺麗な富士が見えた例がない。また来てくれってことかな。ねえ丹沢さん。
メンバー:田(L)、北、河(記)、井