Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

巴里マカロンの謎

2020-03-17 08:58:49 | 読書

米澤穂信,創元推理文庫(2020/1).

Amazon の内容紹介*****「わたしたちはこれから、新しくオープンしたお店、パティスリー・コギ・アネックス・ルリコに行って新作マカロンを食べます」その店のティー&マカロンセットで注文できるマカロンは三種類。しかし小佐内さんの皿には、あるはずのない四つめのマカロンが乗っていた。誰がなぜ四つめのマカロンを置いたのか。それ以前に、四種の中で増えたマカロンはどれか。「ぼくが思うに、これは観察力が鍵になる」小鳩君は早速思考を巡らし始める……。心穏やかで無害で易きに流れる、誰にも迷惑をかけない小市民になるべく互恵関係を結んだあのふたりが帰ってきました! お待ちかねシリーズ 11 年ぶりの新刊、四編収録の作品集登場。*****

シリーズ11年振りだそうだが,ぼく的には2006年の「夏季限定トロピカルパフェ事件」以来.「ユリイカ」にこの作家の特集があって,おや!と思ったのを覚えているが,それは2007年4月号だった.

このシリーズの探偵役のふたりの高校一年生は,恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にあり,手に手を取って清く慎ましい小市民を目指しているという,よくわからない設定.10年以上経っても高校1年生のままなのは,サザエさん一家みたいだ.高校1年生のときの生理も心理も思い出せないが,こんなものだっただろうか.ネットで見るとシリーズの固定ファンがいるようだが,彼らも10年以上経ってもファンなんだ...人のことは言えないが.

「巴里マカロンの謎」「紐育チーズケーキの謎」「伯林あげぱんの謎」「花府シュークリームの謎」の4編.花府はフィレンツェと読むのだそうだ.読んでいる最中は気にならないが,後から思い返すとストーリーの無理が気になる.例えば咄嗟の機転で瞬時?にファイヤにCDの湯煎湯焼きを仕込むなど,絶対不可能 (紐育).ま・それを言い立てるのも大人気ないな.中では最後の「花府...」がぼく的ベストだが,ふつうのミステリだな.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg