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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ビビビ・ビ・バップ

2017-12-19 09:59:51 | 読書
奥泉 光,講談社 (2016/6).

Amazon の内容紹介(「BOOK」データベースより)
*****人類を救うのはアンドロイドの子猫!? 女性ジャズピアニストが世界的ロボット研究者から受けた奇妙な依頼。それが人類の運命をゆるがす事件の始まりだった。AI技術による人間観の変容を通奏低音に、稀代の語り手が軽やかに壮大に奏でる近未来エンタテインメント小説! *****

この著者の小説には,いかにも面白そうなタイトルなのに,読みかけて持て余すというものもある.これはどうだろう...とこわごわ ? 読んだのだけれど,面白かった.

ヒロインが酒好きな女性ジャズピアニストという設定が感情移入しやすい.ただし語り手=吾輩はアンドロイド子猫で名前はドルフィ.やはりアンドロイドとして登場するのが,エリック・ドルフィ,スコット・ラ・ファロ,ロイ・ヘインズ,続いてパーカー,マイルス,コルトレーン等々,セッション場面もリアル.他には古今亭志ん生と立川談志,ちょい役では伊丹十三,野坂昭如なども.

コンピュータ・ウィルスと生体ウィルスを並行に扱うのも新趣向.著者が楽しんで書いている (と思われる/思わせる) ところが良い.

本文661ページで,特にノド付近の行が読みにくい.
電子本の方が良いとは思う.でも紙の本を図書館で借りた.

☆☆☆☆

reading

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