文春9月号を購入.受賞作掲載でなければ,買う気が起こらない表紙だ.
赤染晶子の受賞作は,うれしいことに?格調低い文章で,すぐ読めてしまう.「ミステリみたいなどんでん返し」とどこかに書いてあったが,読み終わった感想は「なんだこれ」.
ミステリでないのは確か.でも 読後感は悪くはない.
この,意外な結末について,もっともらしく解説する選考委員がいるが,微妙に食い違う.
自分はアンネの日記を読んでいないので分からないのかと思ったら,池澤夏樹「アンネの日記を読んでいなければわからないものではない」と来たものだ.この池澤と小川洋子が支持派で選評の文章も異様に長い.
石原慎太郎「日本の現代小説の衰退を象徴する作品のひとつ」は,いかにも言いそうなこと.
山田詠美の「机上の空論ならぬ机上の暴論があちこちに出現しておもしろい」というのはあたっている.
例によって,小説より選評のほうが面白い.
いじめ小説の女子大版 (舞台の外語大はいちおう共学らしいが...) という側面もある.ナチのユダヤ人迫害を「いじめ」に矮小化するのはけしからん...という非難はおとなげない.むしろ ヒトラーが幼稚だったのではないか.
「血を吐く」という言葉が軽くマンガ的に連発されるのはしらける.
「乙女」という言葉にも違和感.これは死語かと思っていたが,ときどき歌謡曲に登場しているるようだ.亜麻色の髪の...とか,...のピンチ,とか.
赤染晶子の受賞作は,うれしいことに?格調低い文章で,すぐ読めてしまう.「ミステリみたいなどんでん返し」とどこかに書いてあったが,読み終わった感想は「なんだこれ」.
ミステリでないのは確か.でも 読後感は悪くはない.
この,意外な結末について,もっともらしく解説する選考委員がいるが,微妙に食い違う.
自分はアンネの日記を読んでいないので分からないのかと思ったら,池澤夏樹「アンネの日記を読んでいなければわからないものではない」と来たものだ.この池澤と小川洋子が支持派で選評の文章も異様に長い.
石原慎太郎「日本の現代小説の衰退を象徴する作品のひとつ」は,いかにも言いそうなこと.
山田詠美の「机上の空論ならぬ机上の暴論があちこちに出現しておもしろい」というのはあたっている.
例によって,小説より選評のほうが面白い.
いじめ小説の女子大版 (舞台の外語大はいちおう共学らしいが...) という側面もある.ナチのユダヤ人迫害を「いじめ」に矮小化するのはけしからん...という非難はおとなげない.むしろ ヒトラーが幼稚だったのではないか.
「血を吐く」という言葉が軽くマンガ的に連発されるのはしらける.
「乙女」という言葉にも違和感.これは死語かと思っていたが,ときどき歌謡曲に登場しているるようだ.亜麻色の髪の...とか,...のピンチ,とか.