このブログを読んでいる友人から,文庫本か古本か図書館の本ばかりじゃないか,といわれた.定年スルとはそういうことである.
この本
丸谷才一「挨拶はたいへんだ」朝日新聞社 (2001)
も,105円で購入した.
帯にいわく :
結婚披露宴でのスピーチ、喜寿の祝いでの乾杯の辞、友達の葬式での弔辞、パーティの「主人側」としての挨拶。簡潔でおもしろいスピーチをするにはどうすればいいのか?
しかし,ハウ・ツー本としては役に立たない.この挨拶はこのひとがやるからサマになるのである.
イラストはカバー・挿入とも和田誠.あとがき代わりに井上ひさしとの対談.井上が「ひとつひとつが たとえば川端康成の掌編小説を超える作品」とおだてている.これを聞いたら川端が真っ赤になって怒るだろう.
たしかに,現場の挨拶の参考には余りならないが,読むのはおもしろい.この著者の小説よりおもしろいかも.
これの出版から10年.そろそろ続編が出せるくらいに挨拶がたまっているのでは.
そもそも挨拶の原稿をとっておくというのが,普通人にはできないことだ.自分の演奏のテープを聴くのだって嫌である.とはいえ,物理の論文はといえば,自分の論文を再読するのが嫌では仕事にならない.著者も,挨拶原稿を作り,取っておいたからこそ,お金になったというべきか.
その 井上ひさしもなくなったが,ここに収められているなにかのお祝いの席でのスピーチで,その相手がいまは故人というのがかなりある.
当時の出版社の広告がはさんであって,タイトルを見ると「旧石器発掘ねつ造」とか「長谷川町子全集全33巻」とか.
この本
丸谷才一「挨拶はたいへんだ」朝日新聞社 (2001)
も,105円で購入した.
帯にいわく :
結婚披露宴でのスピーチ、喜寿の祝いでの乾杯の辞、友達の葬式での弔辞、パーティの「主人側」としての挨拶。簡潔でおもしろいスピーチをするにはどうすればいいのか?
しかし,ハウ・ツー本としては役に立たない.この挨拶はこのひとがやるからサマになるのである.
イラストはカバー・挿入とも和田誠.あとがき代わりに井上ひさしとの対談.井上が「ひとつひとつが たとえば川端康成の掌編小説を超える作品」とおだてている.これを聞いたら川端が真っ赤になって怒るだろう.
たしかに,現場の挨拶の参考には余りならないが,読むのはおもしろい.この著者の小説よりおもしろいかも.
これの出版から10年.そろそろ続編が出せるくらいに挨拶がたまっているのでは.
そもそも挨拶の原稿をとっておくというのが,普通人にはできないことだ.自分の演奏のテープを聴くのだって嫌である.とはいえ,物理の論文はといえば,自分の論文を再読するのが嫌では仕事にならない.著者も,挨拶原稿を作り,取っておいたからこそ,お金になったというべきか.
その 井上ひさしもなくなったが,ここに収められているなにかのお祝いの席でのスピーチで,その相手がいまは故人というのがかなりある.
当時の出版社の広告がはさんであって,タイトルを見ると「旧石器発掘ねつ造」とか「長谷川町子全集全33巻」とか.