藍川由美著 文春新書 (2002/10)
数年前に発行の本を図書館で借りた.著者は芸大出の学術(音楽)博士のソプラノ歌手.作曲家では本居長世を再認識しているが,北原白秋との対比で野口雨情を評価するなど,作詞にも造詣が深い.
最後の1/3は古賀政男の記述に当てられる.著者には作曲家の意図を忠実に再現するために,ウイーンで録音した古賀メロディの CD があるそうだ.かっての SP は録音時間がかぎられていたため,歌詞3番まで収録するためにやたらにテンポを上げたというはなしが面白い.この章全体が長大な CD のライナーノートという感じ.ただし生のデータが延々と引用されていたりしるあたり,熱心でない読者は閉口する.
ネットを漁ったところでは,「東京ラプソディー」~古賀政男 作品集2 がそれらしいが,作品集1はすでに入手困難らしい.
***内容(「BOOK」データベースより)***
わが国には無批判に西洋クラシック音楽を崇拝し、自国の音楽を見下す風潮があるが、そろそろ日本人も、明治以来の音楽教育によって植え付けられた西洋音楽コンプレックスから脱却する必要があるのではないか。現に近代日本には、少数ながら、日本人としての美意職や音楽的伝統を基盤に、西洋音楽至上主義と闘ってきた作曲家や詩人たちがいた。古賀政男、中山晋平、本居長世、野口雨情らの作品を徹底検証、日本の歌を初めて実証的に評価した衝撃作。
*******
上記の要約のように,著者の意図するところは タイトルの「演歌」のススメよりももっと広いようだ.
数年前に発行の本を図書館で借りた.著者は芸大出の学術(音楽)博士のソプラノ歌手.作曲家では本居長世を再認識しているが,北原白秋との対比で野口雨情を評価するなど,作詞にも造詣が深い.
最後の1/3は古賀政男の記述に当てられる.著者には作曲家の意図を忠実に再現するために,ウイーンで録音した古賀メロディの CD があるそうだ.かっての SP は録音時間がかぎられていたため,歌詞3番まで収録するためにやたらにテンポを上げたというはなしが面白い.この章全体が長大な CD のライナーノートという感じ.ただし生のデータが延々と引用されていたりしるあたり,熱心でない読者は閉口する.
ネットを漁ったところでは,「東京ラプソディー」~古賀政男 作品集2 がそれらしいが,作品集1はすでに入手困難らしい.
***内容(「BOOK」データベースより)***
わが国には無批判に西洋クラシック音楽を崇拝し、自国の音楽を見下す風潮があるが、そろそろ日本人も、明治以来の音楽教育によって植え付けられた西洋音楽コンプレックスから脱却する必要があるのではないか。現に近代日本には、少数ながら、日本人としての美意職や音楽的伝統を基盤に、西洋音楽至上主義と闘ってきた作曲家や詩人たちがいた。古賀政男、中山晋平、本居長世、野口雨情らの作品を徹底検証、日本の歌を初めて実証的に評価した衝撃作。
*******
上記の要約のように,著者の意図するところは タイトルの「演歌」のススメよりももっと広いようだ.